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【内省】好奇心のはなし
私は直感型で、昔から物事の見えない部分について、あまり考えない。
昔から星は好きだったが、「なぜ星が光るのか」とかそういうことは考えなかった。
ただ、「綺麗だ」という理由で好きだった。
だからなのか、得意教科は暗記系だった。
理系教科のような「なぜこうなるのか」を考えることは苦手だった。
自分で考えることがないまま、私は大人になった。
大学生まではそれでもなんとかなっていたのだけど、社会人になると自分で考えることの重要性を痛いほどに感じている。
でも、考えようとすると頭がもやもやとしてくる。
目に見えないことは考えてもわからない。どう調べるかもわからない。
だからそもそも興味など持たない。
だけど、私のそんな癖が少しだけ変化しているかもしれない。
もう何年も、何かに強く興味を惹かれるということがなかったのだけど、先日のピアノの記事の一件から、「脳科学はおもしろいなあ」と思って、AIに色々質問したり、何かおもしろい書籍はないかと探したりする。
ひとつ何かに興味や疑問を持つと、「興味を持つ」ことの要領がつかめたような気がした。
他にも、日常のささいなことをAIに聞いてみたり、ネットで調べるようになった。
AIの回答は100%正しいとは限らないとはわかっているが、会話形式で質問できるから、探している答えが見つけやすい。
例えば、マグカップを電子レンジで熱したとき、同じ陶器でも熱くなるカップとならないカップがあるのはなぜか。みたいなことだ。
物事に興味や疑問を持つと、こんなに世界が面白く見えるのか。
子どもには、世界がこんな風に見えているのか。
なぜ今まで私はこんな風に思えなかったのだろうと思うけど、今まで、何も考えられない期間があったからこそ、今こんなに感動できるのかもしれない。
いい大学に行けるほど頭のいい人は、そんな風に物事の裏側を考えることができる(というイメージ)。
良い会社に就職することが必ずしも幸せではないと言うが、そんな風に物事を知りたい、と思えることができるのであれば、彼らにとってこの世は、私より幾分か世界が面白く見えているのかもしれない。
私はそんなに賢くないが、自分の心に久しぶりに芽生えたこの好奇心を絶やさず、私なりに世界を面白いと思える視点を持ちたいと思う。