音楽80s自分史 054「The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ '85)」
ビーチボーイズは、サーフ・ロックが好きだった父のレコードで聴いたのが最初でした。
1980年、TVK「ファイティング80's」で知ったパンクバンド「アナーキー」に惹かれ、アルバムを聴き、『シティ・サーファー』に感化され、サーフィンを、当時増えてたサーファーを、ネガティブにとらえるようになり、結果、ビーチボーイズからも距離を置くようになり、「好きではない」「オワコンバンド」というレッテルを貼ることになりました。
◯アナーキー/シティー・サーファー(1980)
1985年6月、彼らは5年ぶりにアルバム「The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ '85)」をリリースしました。
その中の一曲目に収録された『Getcha Back(ゲッチャ・バック)』が5月に先行リリースされました。
シングル盤のリリースは4年ぶりのことでした。
「SONY MUSIC TV」で毎週のようにミュージックビデオが流れ、大好きなラブコメ映画のようなものだったこともあり、強く惹きつけられ、今になっても大好きな曲になりました。
ビーチボーイズ自体を見直すことにもなりました♬
◯ Getcha Back(1985)
ビーチボーイズの結成メンバーであるウィルソン兄弟の次男、ドラムのデニス・ウィルソンが83年に早世したことにより、この曲は、彼らにとってはじめての?ドラムマシンを導入してのシングル作品になったようです。
音やリズムが古くさくないと感じるのはそれに加え、プロデューサーに第二次ブリティッシュ・インベージョン(BI2)の主要グループのひとつ「カルチャー・クラブ」や英ニューウェーブの旗手?ゲイリー・ムーアを手がけてきたスティーヴ・レヴィンを起用したことが功を奏したのかもしれません。
アルバムには、カルチャー・クラブのボーイ・ジョージとロイ・ヘイやスティーヴィー・ワンダーが曲を提供していたり、そのスティーヴィーとゲイリー・ムーアがゲストで参加しています。
この曲はそこそこヒットしたようですが、アルバム自体は商業的には失敗だったようで、「ビーチボーイズ復活!」とまではいかなかったようです。
とはいえ、この年7月に行われた、前回の記事053「LIVE AID」で書いた、世界的規模のチャリティコンサートに抜擢され、アメリカ会場で彼らの名曲3曲を披露しました。
懐かしさで会場が一体となっていた様子が、動画から伝わってきます。
LIVEAIDを、BI2の最終決戦として話を展開してきた僕にとって、BI1でアメリカの防波堤になったビーチボーイズの健在ぶりには、畏敬の念を感じます。
それから3年後の1988年。
彼らは『Kokomo』をリリースし、『Good Vibrations』以来22年ぶりにBillboard Hot 100で1位に返り咲き、復活を果たし、自身で「オールディーズ・リバイバル」を体現してみせました♬
この曲は、トム・クルーズ主演の同年の映画『カクテル』の主題歌になったことも、大ヒットにつながった要因でしょう。
047「BI迎撃・映画編」 で書いた、米映画業界とのタッグが、この時も活かされたわけです。