音楽80s自分史 050「THE CARS/Heartbeat City」
1984年にリリースされたカーズ5枚目のアルバム「Heartbeat City」。
収録曲からは、『You Might Think』、『Magic』、『Drive』、『Hello Again』がシングルカットされ、すべてビルボードホット100のトップ20位内に入るヒットを記録し、カーズで1番成功したアルバム、と言われてるようです。(Wikipediaより)
1981年(MTV開始年)の前作「Shake It Up」のタイトル曲がとても好きでしたが、アルバム全体としてはそれほどと感じ、購入を見送ったので、ようやく手に入れたカーズ作品でした。
◯Shake It Up(1981)
僕の中でかなりのこだわりとなった第2次ブリティッシュ・インベイジョン(BI2)。
前回まで3回にわたって書いてきた、英国の新進気鋭若手アーチスト達のUKポップ・シンセポップに対する、アメリカおよびトップアーチストたちの迎撃。
最初の決着をつけたのが、このアルバムだと考えています。
理由は、シングルカットされた『You Might Think』が、「英米音楽戦争」の主戦場となったMTVにおいて、英側の武器である「ミュージック・ビデオ」で競い合い、最初の「MTV 最優秀ビデオ賞」「MTVアウォード」を勝ち取ったことと、
◯You Might Think
おなじく収録曲の『Drive』は、カーズ最大のヒット曲となり、エチオピアの飢餓災害への資金を集めるためにおこなわれたコンサート「ライブエイド」… 事実上の「英米音楽戦争」の頂上対決最終戦?… のオープニングを飾りました。
テーマ曲にも選ばれ、曲にあわせてエチオピア飢餓の映像のビデオが、デヴィッド・ボウイの司会で世界に流されるなど、注目を集めることに寄与したためです。
この2つのことで、英側も敗北を認めた… と、僕の目には映りました。
『Hello Again』は、アンディ・ウォーホルがミュージック・ビデオの監督になったことで話題になりました。
◯Hello Again
◯Magic
ニューウェーブ・バンドにくくられるカーズは、前作「Shake It Up」でシンセサイザーを取り入れました。
MTV初期を席巻しているUKポップバンドの特徴は「シンセポップ」。
カーズは、アメリカのグループで「シンセポップ」として最初の成功例になったのではないでしょうか?
個人的には、1982年にリリースされたミッシング・パーソンズの『失われた未来』が、アメリカのシンセポップとしてはとてもこのみでしたが、「Heartbeat City」までの2年間、このジャンルで目立つアメリカのバンドは現れなかったと思います。
◯Missing Persons / Destination Unknown(1982)
話は変わりますが、カーズのボーカルの一人であり、ギタリストのリック・オケイセックさんについて。
この方、シーナ&ザ・ロケッツのギタリストの鮎川誠さんによく似ていると思ってました。
2人ともとても顔が長い。
布袋寅泰さんも、バービーボーイズのイマサも、顔が長い。
僕の好きなギタリストは、顔が長い人が多いのが、不思議です。