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ドラムを叩かないコアな音楽ファンがドラマーを解説すると・・・???その3

さて、途中になっている『「みのミュージック」のみのさんの動画を見ながら、イトウの感想を書いていく』やっていくよー。


その1【94位 Meg White】【81位 John "JR" Robinson】
その2【78位 Micky Waller】【74位 Michael Shrieve】



【72位 James "Diamond" Willams】

オハイオ・プレイヤーズのドラマー。この人いいっすよね。歌も歌えるという。


Ohio Players も、ほとんど聴いたことない・・・。

James の名前は、大昔(それこそ僕が中学生くらいの)ころのドラム専門誌のファンクドラマー特集みたいなやつでチラッ読んだことあるくらいだ。


僕は、こういうファンク/ダンス音楽も好きだけど、ほんと沼ジャンルだよね・・・音楽沼・・・いくら知っても知ったことにならないほど深い沼・・・「この音楽好きです」と胸張って言えるのはいつの日かみたいな沼。

こういう音楽は、ドラマーよりもDJとかダンサーとか、あるいは音楽バーの店員さんの方が詳しいね、ずっと。1970年代は Ohio Player も含め、僕では名前もわからないようなゴキゲン(昭和的表現だよ。許せよ。昭和の人なんだから。)なファンク/ダンスバンドがいっぱいあった。当時の人達はこんな音楽にたくさん漬かりながらディスコ(昭(ry)でブイブイ(ry)させてたんだろうな。


そんなわけで、知らなければ聴けばいいのスタンスで、Ohio Player の代表曲やライブを聴いてみる。


 まず耳に飛び込んでくるのがそのベタベタなドラムサウンド!

(ちなみに、僕がベタベタと表現するときは、ドラムの容積感とかサスティンが少なくヘッド鳴りしているような感じのことを指す。)

なのにものすごい瞬発力のある音!かなりゴリゴリぶっ叩いているのがわかる。特にバスドラが「ゴッ」っていう塊のような音。

チラッと映像が見えて「なるほど~」と思ったのが、シングルヘッドタム&バスドラムなのね、このアタッキーで沈んだサウンドは。

叩いているフォームを観察すると全然洗練された感じはなくて、手首返したりせずに腕全体でヘッドを抑えつけるみたいな、ある意味初心者のような叩き方で、細やかなことはできない感じ。叩き方は雑だけど、ものすごくタイム感が良くてめっちゃ気持ちいい場所に音が飛んでくる。

さらに、意外にもフィルインも手足をからめた「タドドタドド・・・」みたいなテクニカルなやつも出てくるし、ティンバレスやら、とにかく視界に入ったドラムを全部回す(?)みたいな長々としたものも出てくる。ダンス音楽って、あんまりフィルインがゴチャゴチャ出てこないイメージなので「元気なドラマーだな~~~~」と思った。でも、タイム感がいいので、フィルインも耳につかない感じで好感が持てる。

全体に常にドラムヘッドにスティックを押し付けて叩くデッドタッチ。キックもクローズで基本フルパワーで踏んでいるだろう。

ある意味、そのサウンドは Bernard Purdie に似ていて、James は Purdie からテクニカルな部分をそぎ落としてメチャメチャにシンプル化したドラマーっぽいと思った。というか、この時代のファンクドラマーは、多くがこういうサウンドを好んでいたのかもしれない。

(ちなみに、Purdie は世間一般にグルーヴマスターと言われているが、僕はそういうイメージと違い、かなりのテクニカルドラマーだと認識している。)



【71位 Butch Trucks and Jaimoe】

オールマン(The Allman Brothers Band)のツインドラム。オールマンのドラムはねー、おもしろいですよね。ホントに。『エリザベスリード(の追憶)』の最後の方の盛り上がりの後のフィルとか。ほんとに、ツインドラムじゃないとありえないグルーヴっていうか。


・・・やっぱり知らない!!!


やべえ、Rolling Stone 誌のランキング、6人出てきてまだ1人しか知ってる人出てきてないぞ・・・。僕の知っているドラマーはいったい世間ではどういう認識なのか・・・。


というわけで、みのさんのコメントにも出てきている「In Memory of Elizabeth Reed」をはじめ、いくつか音源聴いてみました。

・・・これはさっきの Ohio Players と比べて、かなりジャズ色が入ってるなという印象。まず、ドラムサウンドが淡くて渋い。Ohio の James のプレイが原色という感じなら、The Allman~ の2人のプレイヤーはもっと水墨画のような淡さと流れと複雑さがある。

そして、なんとなく伝わってくるアングラ感!!!僕の音楽の好みとしてはこっちかも。

(なぜか、今回の記事が Ohio Players と The Allman Brothers Band を比べる回にいつの間にかなっているな。だって、あんまりドラマーを個別に分析する意味が無いバンドサウンドだなーと思うんだもん。)


ドラマーの Butch と Jaimoe の二人はどっちも手数が多くて、複雑に滑らかに絡んでいるので正直よくわからないことになっている。

映像を見る限り、マッチドグリップでわりとベタベタバシバシ叩いている方が Butch で トラディショナルグリップでジャジー&ライトタッチに叩いているのが Jaimoe らしい。

上の方で「ジャズ色が入っている」と書いたけど、ドラムサウンドに関して言えば、これは Jaimoe の功績かもしれないと思った。Butch の太いサウンドの上に Jaimoe がライトにパーカッショニストのように絡んでいく、そういうサウンド。

(そういえば、James Brown のドラマーの2人もマッチド&トラディショナルグリップの組合せだったなぁ。タイプの違う2人を組み合わせた方がツインドラムの面白さは際立つのかもしれない。)

 

 

そんなわけで、Ohio Players の James "Diamond" Williams と、The Allman Brothers Band の Butch Trucks & Jaimoe でした。

(知らないドラマーばかり出てきてくやしいので、何度も名前を書いて覚えている。)

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