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インドで開催中のクリケット・ワールドカップ2023の途中経過ハイライト

2023年10月5日から始まったクリケット・ワールドカップ(ODI)も予選リーグが昨日で終了し、いよいよ、上位4チームによる決勝トーナメントが11月15日から始まります。日本では全く報道されないスポーツですが、2028年のロサンゼルス・オリンピックには公式採用される競技なので、動向を知っておくことは重要かと思います。

現在行われているクリケットの試合はODI(One Day International)と言って、競技時間が7時間くらいかかる形式のものです。ロサンゼルス・オリンピックで行われるものは、T20Iという形式のもので、約3時間くらいの競技です。T20Iのワールドカップも別に開催されているので、ちょっと複雑ですが、今回インドで開催されているものはODIのワールドカップです。

全部で10カ国が参加しています。上位7カ国は次の2027年の出場シード権を獲得するのですが、それ以外の国は戦って参加資格を獲得しなければなりません。前回の記事で、「英国の最下位が決定」と大変失礼なことを書いてしまったのですが、その後、3勝したので、かろうじて7位に入れました。

参加国すべてと対戦するので、予選リーグは全部で9試合あります。一つのチームは、1日1試合しかできず、また次の試合は数日をおいて行われるので、かなりの長期戦になります。最初の試合から今日まで一月以上経っていて、この間、インド各地のスタジアムで開催されるので、インド以外の選手は相当大変なのではと想像します。移動も疲れるし、また食事の心配もあります。長期間だと、お腹を壊す心配もありますし、病気にかかる心配もあります。そんな中で、ヨーロッパの選手や、オーストラリア、ニュージーランドなどの選手が頑張っているのは、それだけで敬服に値します。

快進撃を続けるインド

インドは今回のワールドカップの予選リーグを一位で通過しました。9戦全勝です。一位のチームは、四位のチームと戦い、二位と三位が戦い、それぞれの勝者が決勝で戦うのですが、インドは、11月15日にニュージーランドと戦います。これに勝ったチームは、11月19日の決勝戦で頂点に輝くことになります。インドはどのチームにも勝っているので、王者になれる可能性は高いのですが、運もありますので、楽観はできません。

こちらは、現在までのところのデータです。

左上のHighest Scoreというのは、一つの試合の中で一人の選手が獲得したランの数です。オーストラリアのグレン・マクスウェル選手が、前の記事でも紹介した対アフガニスタン戦で達成した201ランという記録です。その横のMost Runsは累積のランの数。インドのスーパースターのヴィラット・コーリ選手が594というラン数を達成しています。そしてMost Wicketsというのは、ウィケットを倒したりして、相手をアウトにした数が最も多い投球(ボウリング)をした選手。オーストラリアのアダム・ザンパ選手がこれに輝いています。

左下の45というのは、予選リーグで行われた試合数が45ということです。あと、準決勝二つと決勝を残すのみとなっています。その右のHighest Inning Scoreというのは1イニングの最多得点となります。ODIもT20Iも1イニングしかありませんので、一つの試合の中でのチーム最多得点となります。これは南アフリカの428ランです。428の右にスラッシュ5と書いてありますが、これはウィケットの数(アウトになった数)が5であったということを示しています。アウトの数が10になれば、そのチームのイニングは終了ということになります。

その右のBest Win Performanceというのは勝率です。インドは9戦して9勝していますので、勝率は100%です。こちらが、勝率のランキングです。

上位7カ国に入れたのは、インド、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、パキスタン、アフガニスタン、イングランドでした。最下位は負け数はオランダ、バングラデシュと同じですが、点差でスリランカとなりました。

レジェンドとなったインドのヴィラット・コーリ選手

先ほどの2023年ワールドカップでの累積ラン数でNo.1となっているヴィラット・コーリ選手ですが、実質的にインドNo.1のレジェンドとなったという評判です。これまでインドのトップ・レジェンドといえば、サチン・テンドゥルカル選手でした。ヴィラット・コーリ選手は現役のトップ選手として記録を塗り替えつつあります。

また、ヴィラット・コーリ選手は、インスタグラムのフォロワーが、現在、2億6千万を超えています。スポーツ選手としては、Chiristiano Ronaldo(6億1千万)、Lionel Messi(4億9千万)に次ぎ世界の3位。Justin Bieber (2億9千万)や、Taylor Swift(2億7千万)にも迫っています。

注目すべきアフガニスタンの活躍

アフガニスタンは、惜しくも決勝トーナメントには進出できなかったのですが、10チーム中6位という記録でした。イングランド、パキスタン、スリランカ、オランダには勝利し、オーストラリアにももう少しで勝てそうでした。国情を思えば、スポーツをやっている余裕などないはずと思われそうですが、クリケットの快進撃が国に希望を与えているという見方もできます。

アフガニスタンは次のワールドカップへの進出もできますし、また来年アメリカ+西インド諸島で開催される予定のT20Iクリケット・ワールドカップでも是非、活躍してほしいと思います。

そして、今回のワールドカップでは、是非インドに勝っていただきたいと思っています。今年は、G20、月着陸、インドの人口が世界一になったこと、そしてインド映画『RRR』の快挙などインドの年なので、ワールドカップ世界一もそれに付け加えていただければと思います。

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