2022/10/16 10:03
ひさしぶりの投稿になってしまった。
どうもブログやらホームページやらが三日坊主に終わりがちである。
そもそもNoteではなんと名乗っていたんだっけ…と毎回書き始めるたびに思い出せず、結局名乗っていなかったりする。
TwitterやInstagramであればもっと頻繁に更新できるのだが、自分で能動的になにか話を始めるのは得意ではないのかもしれない。
そんな自分語りを始めようとしたところで、モーニングセットが到着した。出来立てのうちに食べることにしよう。
この喫茶店についてはまたいつか書くとして、昨日に遡ってなぜ今Noteを書いているのかの話をしようと思う。
「良いじゃないですか。アウトプットしましょうよ。」
駅のホームで、彼はそう言った。滑り込んできた列車のドアが開き、僕は彼とともに乗り込む。この駅が始発なので席は結構空いているが、偏向的な潔癖症の僕はどうしようかと思っていた。彼が迷いなく座るのでその横に座る。絶対的ではなく偏向的な潔癖症なので、一緒にいる人に合わせがちである。ああ、このズボンは帰ったらすぐ脱いで洗濯しよう。
彼は会社の後輩である。入社年次的にはひとつ下だが、学歴が違うのでもう少し歳は離れている。その年齢差と優秀すぎる技量故に、出会った当初はあんまり積極的に関わりを持っていなかったのだが、彼の性格が素晴らしすぎて、気づけばたまに休日にも約束を取り付けて遊びに行くような仲だ。
コテコテの理系であるのに文学的で、その文学的知識の年代は僕より少し上の世代なので、妙に年下と会話している気がしないのだ。
だからこの日も、僕はあまり人に言っていないネットでの書き込みについてうっかり相談なんてしてしまったのかもしれない。
僕は、どうにも筆が進まなくて、と話を振ったように思う。筆が進まないのはなぜ?書きたいことが見つからないのか、逆に多すぎてまとまらないのか。彼は僕に聞く。考えを聞き出すプロなんだよなあ。社内のスキル表 ―弊社では技術力や社会人スキルなどを評価するための一覧表がある― を適用したら「メンバーの意見を汲み取る」項目が最高ランクだと思う。僕は答える。「書きたいことが多すぎる。散歩中に思い浮かぶこともたくさんあるんだが、どう纏めたらいいか困ってしまって。」
そしてNoteはやっているが三日坊主である、という話である。タグ付けして分けてみては?や、とりあえず書いてみては?なんていろいろアドバイスをしてくれた。
この日 ―つまりこの記事を書いている日から見て昨日― は、藤が丘にある古書店と、栄の松坂屋の美術展に行く約束をしていた。古書店は半年ほど前にも一緒に行ったが、今回は明確な目的があった。
「最後にして最初の人類」
オラフ・ステープルドン作のSF小説だ。先週AmazonPrimeVideoで観た映画版が難解過ぎて睡魔と戦う羽目になったが、その世界観や世界設定は面白かったのである。原作小説があり、どうやらもう少し世界観が詳細に描かれているような噂を見聞きしたので読んでみようという気になった。
もともと本は好きだけど大人になってからはめっきり読まなくなってしまって、久々に読み始めた1984年で思いの外自分が遅読であることに衝撃を受けている最中である。だけど、気になってしまったのだ。
ひとまずAmazonで探してみる。日本語訳版が見つかる。中古で23700円。新品は無い。え…
予想より一桁違う。プレミアついてしまっているらしい。他のサイトで見てみるも在庫なしかそれより高いものしかない。電子書籍版は勿論ない。
それで、当の古書店にならもしかしたらあるのではないか、という目論見だった。古書店「千代の介書店」だ。前回行ったときに店主から、フィクションはほとんど無い、と聞いていた。実際に見てみても入口近くの棚に文庫本が少しあるだけ。あとは哲学や歴史が大半を占める。わかっている。だが、あれだけの蔵書を見ればもしかしたら、という気持ちも湧いてきてしまう。
結論から言うと、無かった。無かったし、店主にも東京大阪の古書店か図書館を当たれ、と言われてしまった。がんこなおじいちゃんである。今回も話は長い。1時間立ち話。
でも、半分はそんな話を聞きたくて行ったのである。いや、この話をするとまとまらないか…また今度にしよう。
結果として見つからなかったし、見つかるとも思ってなかった。そんなに世の中甘くない。だが、ここで自分の本の読まなさに改めてショックを受ける。なんで読まないんだっけ…
地下鉄に乗って栄へ。松坂屋美術館に向かう。吉村芳生展。告知ポスターに使われている、色鉛筆で描かれた花の絵がとても繊細で綺麗だったので行きたかったのである。せっかくなので誰かと行こうか、と思っていたので丁度良かった。
美術展は半年に1回行く程度なのだが、毎度毎度衝撃を受ける。その度に自分の写真に影響が出る。もっと自己表現をするべきではないのか、と。
つまり昨日1日で僕は、おじいちゃんの説教を賜り、後輩に背中を押され、故人の作品に憧れたのである。体裁を考えるのは後回しにしてひとまず走り出さないといけないかな、と。
どうだろう、文章として纏まっていないようにも思う。しかし、始めなければ始まらない。書かなければ書けない。そういうスタンスでまずは拙い殴り書きから始めていくつもりだ。
なんだか文体が1984年に引っ張られているような気がしないでもない。朝から読もうと思って持っていたのに結局Noteを書いていたので読まずに帰ってきちゃったし。
ひとまず今日はこれくらいにして、いつもの喫茶店の話と千代の介書店の話は次回以降に書けたら良いな、という程度。期待はしないでほしい。
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