お店からのワインの持ち運びに温度管理は必要?
質問
高価なワインを買うときについて。
ショップでセラーに入っているワインを買い、持ち帰るときは皆さんどうされてるものなのでしょうか?
例えば温度が重要とか言いますよね?
夏場はもちろん冬であっても家までにエアコン効いた電車やらなんやら・・・ 仮にそのセラー外の時間が1時間だとするとワインの風味にそれなりに影響するものなのでしょうか?
また、たいして影響ない場合でも常識的なこととしてそのまま持ち帰っても恥ずかしいことではないでしょうか?^^;
(高価といっても数万程度です。また他のベタ置きの廉価なワインを買った時と同様の感じで渡されるのかな?と想像して質問させていただいてます)
私の回答
正直言いまして、個人がショップで購入したワインにについて、持ち運びにおける品質劣化を懸念して梱包にこだわっている店舗は少ないと思います。
もちろん、店頭での引き渡しの際、ボトルの破損を懸念してプチプチなどの緩衝材を巻くということはしています。また稀に、冷えたボトルを受け渡す際にぬるくならないよう、保冷材を付けて渡すということもあります。
結果的に質問者さんが懸念される、1時間程度の持ち運びでは、品質の劣化が起きているという事例がほとんど見られないので、一時的な温度管理を気遣った梱包は為されていないということでしょう。
しかし私の見解としては、夏場はグランヴァンを買わない方がよい。それでも購入する必要がある場合は、店舗に梱包を求めず自分で適切なケースなどを用意しましょう、と言いたいです。
高級ワインは、ワイナリーのカーヴから車で港まで輸送され、海上輸送され日本の港につき、倉庫で保管され、店舗に運ばれる。そこまでの経路は全て定温管理されています。
そのような輸送経路から鑑み、店舗から自宅までの経路も、低温管理できる環境を作る方が間違いありません。そしてショップにそのような準備が無いのであれば、自分で用意するしかありません。このような低温管理と緩衝性の高いバッグを用意しましょう。
私自身、高級だからではなく、取り扱いが非常にデリケートだけれどもぜひお客様に飲んでいただきたいナチュラルワインを夏場に仕入れたことがありました。
保冷材を持ち合わせていない店舗だったので、お客様には「保冷材や保冷ケースをお持ちのお客様にのみ、当ワインをお譲りすることが可能です」と告知して販売したことがあります。
お客様からは、「そこまで品質にこだわる必要があるワインなら、逆に気になる」と期待をいただき、実際皆さまにご用意いただき、そしてあっという間に完売してしまい、そして実際に飲んだお客様から、「そこまで持ち運びに気遣う必要があることがよく分かった」と評価をいただきました。
高価かどうかはともかく、プロがワインの輸送を低温にしているのだから、劣化するかどうかは結果論になってしまうけれども、低温輸送できる環境を自分で準備した方が安全ということです。