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パリスの審判リベンジマッチ3位の作り手がつくるシャルドネはさすがの品質【レイミー シャルドネ ロシアンリバーヴァレー2021】91点

シャルドネに求めるものはなんだろうか。人によって違いはあれど、多くの場合シャルドネに期待するのは、白ワインとしてのバランスの良さやボリューム感、そして樽香だろう。

シャルドネはあらゆる白ワイン用品種の中でも特に万人受けするバランスの良さを持っており、果実味、酸味、苦みなどが高いレベルで共存している。味わいや香りを多角形のチャートで表現したならば、すべての要素が大きく、それでいて円に近いのがシャルドネだ。それでいてシャルドネは多くの産地で栽培されており、各地の気候の影響もそれなりに受けて個性を発揮する。その塩梅が絶妙なのである。

レイミー シャルドネ ロシアンリバーヴァレー2021

さて、そうしたシャルドネの特徴を備えつつ、コストパフォーマンスに優れたワインとして筆頭に挙げたいのがこのレイミーである。ペトリュスでの勤務経験を持つレイミーがカリフォルニアでつくる白ワインであり、ワインラヴァーがシャルドネに求める要素を過不足なく持っている。

樽香はしっかりとあり、品の良いバニラやアーモンド、スパイス香が感じられる。ただし、それに負けず果実味も充実。オレンジやグレープフルーツ、マンゴーや白桃、パイナップルなど豊かな香りが複雑に混ざり合う。数万円もするようなカルト系の白ワインにはさすがに迫力で及ばないが、ボリューム感や骨格もあり、高級感が感じられる。1万円以下のシャルドネとしては十分すぎる満足感が得られる1本だ。91点。

シャルドネだからといってなんでもブルゴーニュと比較すべきではないのは承知しているが、レイミーは温暖な年のブルゴーニュに通じるワインでもある。あえて比較するなら村名レベルは超え、1級レベルの格は感じられるように思う。評価誌の評価も高く、2006年のパリスの審判リベンジマッチでは上級ラインのレイミー ハイド・ヴィンヤードが3位に選ばれたというが、それも納得の優れた作り手だ。

昨今の経済の影響を受け、レイミーも値上がりこそしてしまったが、ブルゴーニュの高騰に比べればまだまだ穏当。それでもブルゴーニュを選ぶ気持ちもわかるが、単純にコストパフォーマンスでいうならレイミーのシャルドネを選ぶのが正解だろう。

こちらで購入できる。

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