WSET Level3:記述問題対策①(原則編)
WSET Level3試験は、「記述問題」が特に難しいです。今回は、その記述問題の「解き方」と「対策方法」について書いていこうと思います。
記述問題が難しい理由
そもそも、記述問題はなぜ難しいのでしょうか。
記述問題が難しい理由は、問題文がややアバウトで、何を書けば加点になるのかが分かりにくいからです。テキストの理解度が高い人でも、どうやったら得点になるか分からずに、アウトプットを出し切れないことがあり得ます。例を挙げた方が分かりやすいと思うので、以下で説明します。
記述問題の例題
①だけ考えてみましょう。
馴染み深いシャンパーニュの甘みの話なので、簡単に見える人もいると思います。「瓶内二次発酵(伝統方式)と、ドサージュ(リクール・デクスペディシオン)の話でしょ?」と。しかし、聞かれていることに、端的に解答をするだけだと、たった2点しか取れません。
良くない解答例
例題の模範解答
この問題で満点を取ろうとすると、以下の解答をする必要があります。(得点になるポイントは太字)
最初の解答から、かなり要素を足しています。問題文がアバウトなので、見方によっては、「知識のひけらかし」に見えるかもしれません。多少その要素はあるかもしれませんが、実は得点ポイントを見極めたコンパクトな解答になっているので解説していきます。
例題の得点ポイント
この問題の得点ポイントは、問われている、生産方式と甘味を上手く掘り下げることです。
リクール・デクスペディシオンについて、問われている「甘味」を軸に掘り下げる。(それは「何か」、「いつ使うか」、「なぜ使うのか」)
後に、アスティDOCG(発酵中断により甘味を残す)に対する問題があることから、「醸造では完全発酵させる」ことも有力な得点ポイントになっていることを読み取る。
記述問題の解き方
例題で見たように、記述問題の解き方のポイントは掘り下げです。記述問題は以下のステップで考えると解きやすいです。
問題をよく読み、端的な解答を考える
端的な解答を、ポイントを見極めて掘り下げる(5W1H)
(それは「何か」、「何に」、「いつ」、「どのように使うか」、「なぜそうするのか」)
例題に当てはめると、以下の通りです。
記述問題の対策方法
1の「端的な解答」は、比較的簡単だと思いますが、2の掘り下げは慣れを要します。無策で高得点を出すのは困難でしょう。
記述問題の対策には、「頻出パターン」を把握し、どのような解答が加点になるかを知り、適切なインプットを行うことが有効です。以下の頻出パターン9について、個別に記事を作成したので、ぜひご覧ください。
記述問題の頻出パターン(リンク集)
最後に…(心構えの話)
最後に、心構えの話です。
先程の例題は、ポイントを読み取る難易度は「やや高い」くらいだと思います。問題に慣れてくれば、十分解けるレベルです。しかし、実際の試験には、なんのポイントも見いだせない、「超難問」や「悪問」も少なからず存在します。そんな問題に出会した時には、「得点になりそうなことを、とにかく書く」という心構えも求められます。
この試験は加点式になっており、余計なことを書いても減点になりません。よって、最後の足掻きとして、時間が許す限り書き続けることも有効になります。仮に得点ポイントに気づけなくても、キーワードを何個か挙げておけば、いくらか加点がもらえる可能性は十分あります。
もちろん、時間は有限です。ちょっとやってみればわかりますが、タイピングに慣れた現代人は、予想以上に文字が書けません。実際の試験では、試験時間いっぱい、指が痛くなるほど文字を書き続けることになります。実際に足掻く際は、確実に解ける問題の解答を終えてからするようにしましょう。
補足
上記例題は、テキスト記載の例題と、スクール講師の模範解答をベースにしています。
過去の試験問題や採点基準は公表されていません。採点はロンドンの本部で行われ、講師にも明確な基準は開示されていません。よって、上の解答で満点が取れるかを保証することは出来ません。
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