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ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/幕間_2「エリミネイト・アナイアレイター」(後)

出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。こんばんは!
今回は感想の前に相談があります。

ヘッズの先輩諸兄姉に悩み相談してもいいですか。(いいよ!)(ヤッター!)
というのも、当感想記事のタイトルやハッシュタグのことなんですよ。こちら、先月公開されました、ダイハードテイルズ公式さんの記事ですね。

ネタバレ怖くてたまに薄目で読んでいたんですけど、最後の方で

Q:AoMってどういう意味ですか? 第4部とはどう違うんですか?
🦄<マスラダ・カイのニンジャスレイヤー・シリーズは、フジキドが主人公だった3部作と区別するために「AoM / エイジ・オブ・マッポーカリプス」の呼称が用いられているんだ。主人公と舞台設定が新しくなっているので、ここからスタートする事が可能だよ。新鮮なニンジャ体験してね!
なぜ第4部と呼ばないかというと、AoMはフジキド・ケンジ時代の「第◯部」制とは若干異なる「シーズン制」を取っているからなんだ。これは連続ドラマのスタイルを思い浮かべると想像しやすいスタイルなんだね。

って書いてあったんですよ!? 第4部と呼ばない……だと……??

けど私、ここまでの41本の記事全て、タグにもタイトルにも「ニンジャスレイヤー第4部」ってめちゃくちゃ書いてまして。えっ、これどうなの? ってなってしまいまして。私が第4部(AoM)から読み始めるにあたって参考にさせていただいた記事も「第4部」→「AoMシリーズ」に修正が掛けられてますし!!

スゴイ! こまめなアップデート! 布教記事の鑑!!!

で。

今後ダイハードテイルズさんがですね、書籍化なりメディアミックスなりしていくにあたって、『ニンジャスレイヤーAoM』で統一していくつもりなのであれば、合わせた方がいいのかなと。実際いずれ現れるご新規さん(いるはず、信じる)の検索性向上のために、統一すべき事案なら統一したいんですよね。協力したい。それとも『第4部』を併用していくスタイルなのか。

今ならまだ記事修正が50本未満で済むんですよ。むしろあと10本以上記事が増えたら修正の手間が多すぎて投げ出してしまいそうです。今しかないんですよ。でも手間といえば手間なんですよ。私どうすればいい!?

 おまえの人生に責任を取れない者どもにおまえのオールを預けるな!(中島みゆき風)と言われるかもしれないんですけどまあ実際そうなんですけど気になりすぎて感想記事が全然手につかない! いや書かないと続きが読めないので書くけれども!! とりあえずマガジンのタイトルはAoM併記にしたので最低限手は打ったんですけど、ねえどうすればいいと思います!??

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悩み相談ここまで
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『エリミネイト・アナイアレイター』、後半の感想です。


前回の感想はこちら。


【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。後半だよ!


プレシーズン:シーズン2「エリミネイト・アナイアレイター」(後)

10年前、ネオサイタマでつるんでいたサークル・シマナガシの仲間たち。その一人「アナイアレイター」の抹殺を命じられたスーサイドは、ルイナー、フィルギア、そして監視役のDZ(Cv.玄田哲章)とともに、自給自足都市サキモノシティへ潜入した。生き残りの人々からアナイアレイターの話を聞いたスーサイドらは戸惑う。児童連続行方不明事件の謎を追っていたアナイアレイターもまた、ある日忽然と姿を消したのだという……そして、その日を境にサキモノシティは黒い鉄条網に覆いつくされ、外界と途絶した。……平和なはずの自給自足都市で、いったい何が起こったのだろうか?

♯5

「本当にこいつは…ウフフフ」フィルギアはクスクス笑っていた。「懐かしいじゃないか。エエ?あの時さ……」「あのアマクダリ・ニンジャの間抜け面」

またそうやって過去を匂わせてくる……。

フィルギア氏、同窓会とかで昔自分を好きだった同級生に軽率に話しかけ昔のノリでボディタッチして道を踏み外させるタイプの男だと思う。今はもう別に相手がいても、フィルギアを見た瞬間ふたたびコロッといっちゃう……みたいな人めちゃくちゃいるでしょ。ヤバい。この人ヤバい。魔性だ!


「マジであの野郎……10年越しで……こんな面倒……!」

愛を。愛を感じる。スーサイドさんからのこう、青春の色をまとった痛くて透き通ったガラスみたいな愛を感じる。仲良かったんだろうなあ。

「もうひと踏ん張りだ!お前が要だ、遅れンなよ」フィルギアがスーサイドの背中を叩き、走り出した。

そしてまたもや軽率なボディタッチ! ほら~すぐにそういうことをするんだから。

DZはふとフィルギアに尋ねる。「あの二人に任せきりだが、アンタは何が出来る?」「なにも」フィルギアは笑った。「傍観者がせいぜいさ」

へえ。姫じゃん。
いや……ほんとこれ……本当にシマサーの姫ですね?

索敵能力とか直感とか知識とか、フィルギアがいることでスムーズに進む場面も多い印象ですが、しかしまあ、能力面だけなら彼の存在は必須じゃなさそうなんですよね。奥の手なる「変身」を使う様子も今のところありませんし。にもかかわらずルイナー&スーサイドが何も言わずにフィルギアと連れ立って来たということは「アイツは俺たちの傍にいるだけでOK」枠として認められているからなのでは……つまり姫では?(ひめ)(ひめだ)

三人の視線はオフィスの中央の柱にくぎ付けになっていた。柱を背にして動かないものに。その者は自らも鉄条網によって柱に縛り付けられたようになっている。鉄条網はここを中心に、部屋中を這い、エアダクトや配管伝いに外へ伸びている……「……ブッダファック」スーサイドは呟いた。 31
それは確かにアナイアレイターだった。

こっちにも囚われの姫がおった!!!

いや、え、アナイアレイターさんそんな、囚われて柱に縛り付けられてエネルギーを吸収され「手間かけさせやがって」って昔の仲間たちに助けに来てもら……、えっ。そんな。姫じゃん……。

お姫さまばっかりなんですかねェ~~~~このサークルは!? 百合の園かな!? いや『プロメア』とかの例もあるので別に男前のカッコイイのが捕まってもおかしくはないんですけど、とはいえ絵面的に鉄条網で柱に縛り付けられてるのはさすがに……えっと抹殺しなきゃならないのは誰だっけ、いばら姫かな(もなかさんは混乱している!)


♯6

サキモノシティの地下。鉄条網に覆われたオフィスの奥。柱を背にして、自らも鉄条網に縛り付けられたようになり、アナイアレイターはいた。あるいは、アナイアレイターだったものが。

仲間たちがアナイアレイターさんの暴走を止めようと必死で掴みかかるところを読んでいるときの望月もなかさんは、『千と千尋の神隠し』で暴走ハクにしがみつく千尋のシーンを見せられた釜爺みたいな顔になっていましたよね……おお……おお……(Cv.菅原文太)。

「面倒かけさせるんじゃ……ねえよ!」

スーサイドさんの叫び、「愛」じゃん……。愛だ、愛。。
川の神さまにもらった苦団子をお食べ……。

普段は超無口なルイナーさんが毒づくのもかなりグッときました。

「イヤーッ!」左拳!「AAAARGH!」「痛ッ、てえんだ、よ!」ルイナーは毒づき、鉄条網を引きちぎり、更に右拳!「グワーッ!」「バカが!」左拳!

ここ、冷静に読むとですね、アナイアレイターさんを”殴りつけながら”「痛てえんだよ」って言ってるんですよね……! ひょええええ。痛いのは仲間を殴ってる自分の「拳」と「心」ってことなんですよねこれ。愛ですよ愛。ルイナー氏……!!!

なお上半身を支えて往復ビンタで「ホレ起きろ」するフィルギアさんはやることが魔性。アナイアレイターさんのことまだ存じ上げないけどこの起こし方して許されるのはフィルギアさんだからでしょ……さすがの私もそのくらいはわかるぞ…。

「アイエエエ!」「おじさん!」「魔法使いのおじさんが死んじゃった!」14

魔法使いのおじさんwww
これはさすがに笑ってしまう、杖持ってるからか。

自給自足の理想的都市だったはずのサキモノシティでは、人工エメツを生み出すための人体実験が行われていました。犠牲となったのは行方不明になった子どもたち。吐き気を催す邪悪だ!!

シーズン1の『ザイバツ・シャドーギルド』でもそれとなく匂わされていましたが、やはり新資源エメツの原料は……人間そのもの、なのかもしれませんね。事実、我々人類の文化的生活を支える石油なる新資源は、生物の死骸からできています。エメツが人間から抽出できるとして、それほど突拍子もない設定とは思えません。つまり、「あり得る」のだと思います。

あとこれは与太話の類ですが、エメツの色が「黒」というのがちょっと気になっているポイントなんですよね。というのも今回スーサイドさんのジツ発動に際して、カラテ粒子の色は「白」という描写が出たからです。

「イイイヤアアーッ!」両手が白く発光し、白い粒子がその掌に集まり始めた。粒子は彼に巻き付く鉄条網から剥がれ落ちる、何らかの力だ。科学的には、それはカラテ粒子と称される。

「白」と「黒」。対立する色です。
「他者の命を吸う」スーサイドのジツ、吸い取るのは「白い粒子」=「カラテ粒子」。つまり「カラテ」≒「生命力」です。
また『クルセイド・ワラキア』においても、カラテは生命力そのもののように描かれていたように思います。血液の中にカラテはある。しかも吸血鬼ニンジャが摂取していたのは、ニンジャの血液だけではなかったというのが重要ですね。たとえモータルの血液だとしても、「カラテ」は含まれている。

「カラテ粒子」=「白い粒子」≒「生命力」。

しかしまた『ザイバツ・シャドーギルド』と『エリミネイト・アナイアレイター』の描写から、「人工エメツの精製」は「大量の人死にを伴う」こともわかっています。

「黒い鉱物」=「大量の生命力」+「?」

怪しいんですよね。なにが怪しいかはわからないんですけど。
「白」「黒」ってもろに対立する色ですし、イメージカラーや映像的描写を大切にしている忍殺という物語が、この対立軸を適当に配置しているとは……思えないんですよ。シーズン2のプロローグ的エピソードに、スーサイドを持ってきた理由というのも絶対にあるはず。じゃあスーサイドの特性とは……? と考えていけば、どうしたってソウル・アブソープション・ジツに行き着くのです。

ふーむ。

「おじさん!」「魔法使いのおじさん!」子供達は動かないアナイアレイターを揺さぶっている。「心臓マッサージすればいいんだ!知ってるよ!」一人が思いつき、胸をドンドンと叩き始めた。

えっどうしよう次に「人工呼吸すればいいんだ!知ってるよ!」って言いだす子どもが出てきちゃったら……! (もしかしてそれでフィルギアさん止めに入ったの? その唇は自分のだから?)(妄言ヤメロ)(はい)

そしてついに「サツガイ」の4文字が、アナイアレイターさんの口から……つながってきました、サツガイが、ここで!!

♯7

魔法使いのおじさんが目を覚ますと、まわりにはおじさんになった友だち3にんが心配そうな顔で笑っていました。どうやら悪い魔法にかかっていたみたいだ。おじさんは、どうしてこうなってしまったのか、思い出そうとしました。サツガイ。キュンキュンキュン。

♯7冒頭は、月破砕後のアナイアレイターさんの軌跡と回想。フジキドさんよりよっぽど探偵っぽい日々を送っていて笑ってしまいました。(今考えても『クルセイド・ワラキア』のvsレッドドラゴン戦のアレ、推理じゃなかったと思うんですよね……推理とは?)

アナイアレイターの元にも、サツガイが現れた。しかし憑依ニンジャ(フマー・ニンジャ?)の特性ゆえか、アナイアレイターに対してはなぜかサツガイの能力付与が成功しなかった……、という理解で合っているのかな。
しかし、サツガイから仇敵カツ・ワンソーの気配を感じ取ったフマー・ソウルが暴走してしまう。アナイアレイター氏は憑依ニンジャのソウルを御しきれずにカラテを暴走させてしまい、サキモノシティは鉄条網に覆われてしまった……という経緯でしょうか。合ってるかな? うん。

そして、時間軸は現在へ。
人体実験用の都市を運営していた暗黒メガコーポに対し、シマナガシの面々はどう動くのか。いよいよクライマックスです。


DZはスーサイドを見た。そして念を押すように尋ねた。「契約に従わねばどうなるか、わかっているな」スーサイドは答えた。「わかってるよ」
「……なら、しかたない」DZは肩をすくめ、微笑した。

>DZは肩をすくめ、微笑した。

>DZは肩をすくめ、微笑した。

ウオワアアアアアアアアアアアアアアアアア゛アア!!! あああああああああああああ!!!!!!

び、微笑、、スーサイドがこれからどうなるかわかっていてなお逆らうことを理解したうえで、咎めるわけではなく「しかたない」って微笑するのああああああああああああああああ

息切れしたので休憩。

ニンジャといえど銃で撃たれれば死ぬ。面制圧は対ニンジャメソッドの王道だ。

第3部までを読んでいないので「AoMから」と言っていいのかわからないのですが、ここ最近「ニンジャでも〇〇されれば死ぬ。」系の文章がわりと頻繁に出てきませんか? 第3部以前からなのかな。なんとなく、すごく意識的に挿入されているような気がするんですよね……「ニンジャが死ぬ条件」。このエピソード冒頭でも「フグの毒はニンジャをも殺す」って書かれていましたし。気になる。気にしすぎかもしれませんが。

アナイアレイターさんの鉄条網カラテめちゃくちゃかっこいい!!!
特に着陸した後地面をえぐりながらそのまま鉄条網が破裂するところヤバババババ、、、かっこいい、ズルい……。

スーサイドのカラテが、ルイナーのカラテが、それぞれの敵を捉えた。そしてフィルギアはアナイアレイターを見る。鉄条網の嵐が企業戦士を、ショダイブを蹂躙する。イクサの趨勢が決まろうとしていた。銃弾や血や鉄の破片が飛び交う死地で、フィルギアは静かに笑っていた。 60

フィルギア氏、マジもんのシマサーの姫で震えてしまう。
姫どころか女王みたいな魔性っぷりを発揮しているというべきか……その気になればその気になった瞬間にいつでもサークルクラッシャーになれる深淵を抱えつつも、その気にはけっしてならない、みたいな妖しい魅力を放っている……、サークルの中心は紛れもなくこの人だって感じがする。シマサーの姫……。


♯8

サークル・シマナガシの4人vs押し寄せる企業戦士!

あ、このラストバトルって、冒頭の回想と対になっているんですね。シマナガシの3人(+1人)で、襲い来る圧倒的大多数に立ち向かう。あの頃の青春をリフレインしているんだ。相変わらずうまい。

飛び去る影はフィルギアだ。

フィルギアさん飛べるの? 変身とか言ってたしそういうジツなのかな…。

それにしても「殴るたびにカラテを吸収し拳に勢いを与える」ってスーサイドさんのジツがチートすぎてスゴイ。スーサイドさんが(良い意味で)普通のスペックなので、残虐性を押さえて「生きていくための手段」として使う程度で収まっていますけど、……頭の切れる悪人がこのジツを使いこなしてしまったら大変なことになってしまうんじゃないでしょうか。それはそれでバトルものとしては見応えありそうですけど、まあ、スーサイドさんに憑依してよかったんだろうなあ。


アブナイ!だがその時……KBAMKBAM!ダルマが銃弾を受けて破裂したのだ。スーサイドはトライアンフに意識を集中し、拳を受け止めた!
「あの野郎」スーサイドは呟いた。狙撃手は間違いなくDZであろう。

ギャアアアアアかっこよすぎるうううううう!!
DZさん主役のスピンオフで挿絵と音声付きのエピソードが!見たい!!!


「……まあ、お前ら、本当に楽しかったよ」フィルギアは言った。「これだから人生ってのはイイ」そして彼はタマ・リバーを指差した。「……オイ。あれ」他の三人が何もない川面を見ると、「じゃあな」と言い残し、振り返った時には、彼の姿はもう無かった。 24

?………?? な、なんなの……なんなのこの、フィルギアさん、こ、この……この魔性の男~~~~~~~!!! おっ、おま、そんな……人の人生に紅い爪痕つけて去っていく系の……ッ!!


シトカへ戻り暮らしていくために、スーサイドは汚れ仕事をしなければならなかった。それでも彼が歩み去るのは、薄汚い路地に差す朝日の向こう。いいエンディングだな……と思った背中を見守るお久しぶりのドS系ソウカイヤニンジャのガーランドさん! おやおやどうしてそんなところに。元気してた? 今日もムチの手入れしてるう?
わざわざここでソウカイヤのニンジャを映したということは、DZさんの本当の雇い主はソウカイヤだったのかなあ……。まだまだDZさんは謎が多いです。かっこいいから全然気にしませんが。

ともあれ男たちの静かな友情を感じる、ほろ苦くも優しい良エピソードでした。面白かったです!


ごめんなさい文字数が大変なことに。
また次回の感想でお会いいたしましょう!!

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次の感想はこちら。


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望月もなか
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