ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン2_20「アルター・オブ・マッポーカリプス」(1)
出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。こんばんは。
ついにシーズン2、最終エピソードです! プレシーズンも含めると、途中休憩をはさみつつ、ここまで来るのに約五か月。長かったようなあっという間だったような不思議な気分です。感想記事も何分割でいくか悩むところですが……とりあえず今回は読んだところまでの感想です。じっくり楽しんでいきますね!
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シャード・ピザタキ幻覚感想(前回更新分)
前話の感想はこちら。
【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識
・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。
【前提2】感想の方針
・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。
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今回のエピソードはこちらです。
シーズン2「アルター・オブ・マッポーカリプス」(前)
そのとき、氷のホールに絶叫が響いた。激闘のさなか、シンウインターの全オーロラを注ぎ込んだ刃――鋼の如き万色の槍で、ニンジャスレイヤーはその身を深々と貫かれたのだ。マスラダを侵食する黒炎、地獄と化したシトカの幻視……スーサイドは、サツバツナイトは、はたしてどう動くのか。そしてリアルニンジャの群れを従え、「シトカで遊ぶ」サツガイの真意とは?
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タイトルの「アルター」、脳内で意味がつながらなくて地味に悩んでいます。noteの公式ヘッダーもwikiの英題も「Alter」になっているんですが、「alter」は動詞なので……まあ英文法は苦手なんですけど……でも多分、「of」の前には名詞が来るのでは?
【alter】…改める、変更する、改変する/改まる、変わる
(リーダーズ英和辞典 第2版/研究社)
「Alt a r」の方かと思ってたんですよね。
【altar】…祭壇、供物台、聖餐台
序盤だけだと意味的には「祭壇」の方が近い気がするんですけど、うーん。ラテン語の「alter」なのかな。
【alter】(羅)
(1)二者の中の一、他の方、もう一つの方
(2)相対するもの (3)第二の (羅和辞典/研究社)
これかな。「Alter ego」の「alter」…サツガイとゾーイちゃんの在り方にかけているとか?
♯1
気を取り直して、シトカの現実に向き合います。
ダイミョ行列、ヒャッキ・ヤギョ、ワイルドハント……。それはモータルが正視してはならぬ圧倒的な事象である。すなわち、リアルニンジャの行進である。
「すなわち、」じゃありませんが?
ダイミョ行列は違う。違います。そういうものじゃない。参勤交代っていう制度がありましてね (と、ここまで書いてニンジャ世界では既に「参勤交代」って言葉がもう別の定義で登場してるのかもしれない……って思い至ったので遠い目になった)(忘れよう……平穏な心で)
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行列の先頭をゆく矮躯の存在は片手にチョウチンを掲げ、片手に鈴を持って、「エイッ!エイッ!火の用心!」と叫んでいる。
◇
(心象風景)
◇
…………。
端末を投げるところだった。
フジキドさん。フジキドさん来て。このニンジャ殺そう。シトカに邪悪してるし殺そう。
サツガイさんのやりたいことがさっぱりわからないので頭がおかしくなりそうです。セイケン・ツキってなんです……? サツガイさん的には面白いみたいですけど、ごめんなさい、私はちょっと……笑えないかなって……。なぜセイケン・ツキを……??
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スーサイドさんの拳が、シンウインターに「届く」たびに胸が熱くなります。傍から見ればシトカを愛しているのはスーサイドさんの方なんでしょうが、シンウインター自身は「己の方が100倍シトカを愛している」と、きっと本気で思っているんですよね。
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鞭の延びた先には新たなニンジャの姿があった。「ドーモ。ガーランドです」クロスカタナのニンジャは無感情にアイサツした。「最後にトドメを頂こうと思っていたが、無理のようだ」
ガーランドさん!!!!!
最後のセリフ、ツンデレでもなんでもなくて本当にそうするつもりだったんだろうなあ、それでこそガーランドさんですよ……
ガーランドはシンウインターの肩越しに彼のカラテ・アトモスフィアを目の当たりにし……瞬時に悟った。この極限のイクサの最中でなくば、呻き声をあげて立ち尽くしたであろう程の衝撃だったが、彼は押し殺した。
え?
えっ、な、なんですか?
ニンジャスレイヤーを確かめた時、ガーランドはマスラダ・カイが「彼」ではない事を即座に悟った。
だが今、このサツバツナイトは「彼」である。
「彼」ってなんですか!??!? 「恩人」ってなんですか!? そ、そんな、当時ニンジャですらなかった少年が、十年以上も経ってからオーラを一瞬だけ嗅いで舌で転がしただけでそれとわかってしまうようなそういう……あの……ガーランドさんは卑猥……じゃなくてええと、えっ……何が起こっている???
当時と違い、現在はニンジャとなった彼のニンジャ第六感が、全ニューロンが、それを事実と告げ、心臓はしばし高鳴った。
心臓が高鳴っとる!!!!!!!
あのガーランドさんが!! ときめいてるぞ!!!
なのにサツバツナイトは全然気づいてなくてマスラダくんの心配ばっかりしてる、ガーランドさんが気に入らないって思ってるあの生意気な狂犬、赤黒の若者が心配でそっちばっかり見てるんですよ!? 修羅場だ! ウワーーー(大歓喜)!!! 総員、起立!!!!
……あまりにも興奮したので着席してから読み返したんですけど、
同じ名の別のニンジャ、そんな事もあろう、そう納得し、同時に、別種の興味もわいたものだ。
別種の興味ってなんですか~? そういえば「木偶にしたい」とか「解体したい」とか仰ってましたね。なるほど~そういう興味でございますかぁ~。
はぁ、楽しくなってきました。修羅場は健康にいい。
ところで、ふと思い立ってマスラダ監禁事件のときの感想を読み返してみたところ、
やけにニンジャスレイヤーに対して距離が近いと思ったらまさかのヤンデレさんだったなんて。ありがとうございます。あっ、もしかして、フジオカタクラだけでなくガーランドさんまでフジキドへの巨大感情を持て余しているというパターンなのでしょうか。あまりに想いが重すぎて同姓同名で同じ制服を着ているなら誰でもいいみたいに思いつめちゃっている状況だったりする?(「ソウカイ・シンジケート」感想より)
当たらずとも遠からずなところをついていて面白かったです。何も知らなくても面頬から染み出てくるんですね、想いの重さが……ひょっとして旧ソウカイヤが師の仇であるにもかかわらず、ソウカイヤに入って幹部まで昇りつめたのも(そうすれば「彼」の情報が手に入るやもしれぬ)という一途な想いの表れだったりするんでしょうか。まさかね。
ザルニーツァさんの気持ちとか葛藤とか思いやりたいところなんですけどガーランドインパクトが強烈すぎて集中できません。困ったね。
♯2
極秘任務で訪れた異邦の地、シトカ。見知らぬニンジャ装束だったが、遠くからでも一目でわかった。十年前から一日たりとも忘れることのなかった「彼」……心臓は高鳴る。だめだ、仕事中。仕事に集中しなくては。そんなとき、敵のボスがキラキラオーロラで俺たちを包み込んで――!?
◆
「発端は……貴様だ……貴様がこの地に……!」
ゴウウ!火が、怒りがザルニーツァを駆動する!「貴様が過冬に牙を剥き……シトカを乱した。貴様のような余所者が小賢しく生き延びて……!」
ザルニーツァさんの言い分、あまりにもごもっともで(ハイすみません、仰る通りでございます、うちのマスラダ・カイがご迷惑をおかけしております!)って気分になった。マスラダくん気遣いとかできないからごめんね……シトカの歪みはいずれ限界を迎えて遅かれ早かれ決壊したでしょうけれど、だからってメチャクチャやっていいわけでもないですからね…。
マスラダくんが戻ってきて少し安心しました。ナラクちゃん語は可愛いけどやっぱりマスラダの声帯じゃなくて、のじゃロリ声帯で喋ってほしいよね。
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打ち上げられたガーランドへの追い打ちはしかし、できぬ。
「イヤーッ!」振り向きざまのサツバツナイトのスリケンを指先で掴んで止めると、既にサツバツナイトは彼のワン・インチ距離に迫ろうとしている。
あらぁ~! ガーランドさんよかったですね! ピンチをサツバツナイトのスリケンが救ってくれましたわよ! 十年待ち続けた再会……救ってくれたあの人……今日この日のことは一生忘れられそうにありませんわね。ロマンですわ(誰?)
たまらずサツバツナイトは手をつく!シンウインターは止めない!……そこへ、クルクルと回転しながら空中制動、そののち垂直落下したガーランドが到達した!「イヤーッ!」
あらま~~~~!
◆
「ゾーイは、まだ、いる。サツガイの中にいる……」「そうか」
ゾーイちゃん消えてないの!? やったーーーー!! じゃあいけるいける! まだいける! 頑張れ頑張れマスラダ・カイ!!
「わかっている」マスラダは言った。「今更、おれを止めるなよ」
……この先の暗い道行きすらも覚悟してる。泣いちゃう。
マスラダはそういうところがズルいよ。……帰ってきてね。
♯3
シンウインターは、自らの左腕と引き換えに、拳大に凝縮したオーロラをサツバツナイトに叩きつけた。シトカ全土を覆うほどの強大なオーラを、眼前の一箇所に集中したのである! 吹き飛んだサツバツナイトは一時的に戦線離脱を余儀なくされた、しかし今度は、真正面からニンジャスレイヤーが襲い掛かる! その手にはヌンチャクがしかと握られているッ!
◆
むしろ彼はその苦痛を手繰り寄せた。そこに命がある。
フジキドさんが意識を取り戻した直後のここがいいですね。短文でありながら力強く美しい。素晴らしいです。
負けたか?彼は顔をしかめた。否。(~略~)そしてサツバツナイトには命がある。ならば彼のカラテは無駄ではない。
折れない退かない諦めない、そのうえ時間を一呼吸ぶん与えるごとに回復して立て直してくる。こわいよ。フジキドさん怖すぎるよ。絶対に敵に回したくないよ。
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「貸し借り無しだ。ナラク!」マスラダは叫びに意志を込めた。
で、出たーーー! 貸し借りポイントカード無限発行マシーン、マスラダ・カイだ~~~ッ!!
いや~それにしても趣深いです、貸し借りに拘り、おそらく帳消しになった時点で積極的な関わりは断つタイプであろうマスラダが、「お前と俺はお互いに必要としている」と認めたうえで「貸し借りなしだ」と主張するところ、ついにここまでやってきたか……!って感じです。ため息が出る。
(なおタキさんへの貸し借りムーブはシーズン2になってから鳴りを潜めてますけど、あれって今のマスラダくんの中でどう処理されているんでしょうね)(すごく気になる)(すごく!!)
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黒く燃えるヌンチャク、棍のそれぞれに、溶岩めいて輝く「奈」「落」のエンシェント・カンジが浮かび上がった。
か、かっこいい~~~~~~!
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「貴様のカラテは理解した!」ニンジャスレイヤーは叫んだ。彼は前傾姿勢をとった。それはナラク・ニンジャのカラテをなぞった、マスラダ・カイのカラテだった。
最高
Thank you
(神棚)(みかん)
めちゃくちゃいい、言葉にならない、ありがとうございます
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「他所者風情が……!俺はシトカだ……俺が世界だ!」「違うな」
「貴様はニンジャだ。おれが殺す」
すごい、ブレない。マジレスオリガミ男、それでこそマスラダだよ……。
(脳内にアユミさんの声で「カイはすごいよ」がエコーしている)
そして、そしてついに、おおおお……!
シンウインターが!! 爆発四散したー!!! やったあああああ~~~~~~~~~~~~!!!
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あ、殺人マグロをみとめるわけにはいかないので、なにも見てないです。割れた氷の下には水しかないです。
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サツバツナイトは氷と共に水に落ちていった。「……」泡に包まれ、落ちてゆく彼を、力強い手が掴んだ。
ああああ……この貸し借り男……! もう! もう!! そういうところが好きだよ!!!!!
そしてちゃんとお仕事してるガーランドさん、偉い。偉すぎますよ。金一封あげましょう。ずっと会いたかった人に十年の時を超えて再会できたというのに、真面目にお仕事してる……すごい。
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……目を開くと、そこは洞穴の岸辺だった。彼はそこでアグラしていた。覚醒した彼を覗き込んだのはコトブキだった。
天 使 だ ! ! (特大フォント)
起きてすぐにフジキドの容態を聞くマスラダ、この、お前この。
「何か、わかりますか?これからどうしますか?」「シトカに行く。出来るだけ早くだ。手段はあるか」「付近にセスナとボートがあります」「なら、セスナだ。案内しろ」
短いやりとりだけでコトブキちゃんへの深い深い信頼感が伝わってくるこの適度に頼りつつ距離が近い会話が~~!!! もう、もう私のなかで波が荒れ狂っていますよザパーンドプーン神奈川沖浪裏!!!!!
はぁ~いいものですね、ピザタキは良いものですよ。故郷に帰ってきたかのような安心感、生まれた家ばかりが故郷ではない、人はいつでも新しく帰るべき場所をつくることができるのです。愛。
「……私も行く」ニンジャスレイヤーは背後の声に振り返った。サツバツナイトはぜいぜいと息を吐いた。「足は、動く」
いや、、そろそろ休みましょうよ。もういいよ。(こわい)
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『オイ、やりやがった!』タキの通信が入って来た。「どうした」『返事?よし、生きてンな。…
(顔を覆って伏せている)
(言葉にならない感情に悶えている)
(なんかもう歌うしかないような気がしてきた)
う~、だってさぁ、これ、あの、タキさんマスラダに通信をリクエストしながら、ぜったいぜったいナスカのことが頭によぎってたと思うんですよ~~また同じことになるかもしれないって頭の隅で考えて……だから返事がきた時の第一声がさ……「よし、生きてンな」って……これ……ねえこれ…………ウーッ……(崩れ落ちる)
体感的にタキとマスラダの会話10ツイートくらいあった気がして実際自分は長時間のたうち回っていたのですが、冷静になって読み返すと1ツイート未満しかなくて(世界が歪んでいるな?)って不思議になりましたね。歪んでいるのは世界か認知か。難しい……深遠な問題です。
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隙あらば回復呼吸を始める先代おじさんは超怖いし、セスナを動かせるコトブキちゃんはめちゃくちゃ頼りになる最高の仲間で惚れ直しちゃうし、マスラダはいついかなるときでもマスラダだし、なんかいろいろ感無量なのでここでいったん区切ります。
恐ろしいことにこんなに盛り上がっているのに全体の1/3にも到達していないのですね。まだまだクライマックスは先のようです。う~ん先は長い!
それでは次の感想でまたお会いいたしましょう。
おやすみなさい!
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