ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン2_12「カウンシル・フジミ」(後)
出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。こんにちは!
今いちばん少年漫画で面白いのは草場道輝「第九の波濤」だと思っている人です。
全人類読むべきだと思っているエピソードの入った12巻がそろそろ発売されるので、この期に漫画喫茶でもレンタルでもなんでもいいのでぜひ読んでほしいなって思いこの場を借りてダイマ。荒川弘『銀の匙』の水産学部版といえばわかりやすいかと思います。
『ファンタジスタ』のときもそうでしたが、作者の草場先生はスロースターターなので6巻くらいまでは投げ出さずに読んでいただく必要があります。それだけがネックなのですが、でも本当に本当に本ッ当に面白いので、読者を増やしたい……増やしたいんですよ!!海に囲まれた惑星に住む以上、読んで損はしないはずです!
エメツ鉱山が発見される前は、シトカだって海に生きる漁師さんたちに支えられていたわけですしね! スシの材料にもなりますし、海産物は大事なんですよ!!(と、ニンジャへ話を戻す)
前回の感想はこちらです。
【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識
・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。
【前提2】感想の方針
・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。
◇◇◇
今回のエピソードはこちらです!
シーズン2「カウンシル・フジミ」(後)
過冬に狙われる恩人の養女、ゾーイ。彼女の「お守り」を見せられたマスラダは凍りついた。八本の刃がランダムに飛び出したスリケン……忘れもしない、サツガイ由来の武器であった。……だがマスラダが搾り出した言葉は爆音にかき消される――ゾーイを狙う過冬のボス・シンウインターが、ついに自ら<筋>へ乗り込んできたのである!
♯5
ゾーイはマスラダを気遣おうとする。「大丈夫?」「構うな」マスラダは言った。彼は必要以上に刺々しい言葉にならぬよう、深く呼吸した。
「ねえ、サツガイって……」「仇だ」マスラダは振り返らずに言った。「おれはサツガイを殺す為に生きている!」
い、一生懸命……言葉が荒くならないように努力しようとするけどうまくできないマスラダ……愛おしい…………。ヴワ~~~!!
◆
マスラダに駈け寄ろうとするコトブキに割り込むように、芝居がかった仕草でワイングラスを投げ捨てたクローザーがマスラダのワン・インチ距離に立った。
は?
マスラダに駆け寄ろうとするコトブキちゃんを邪魔していい野郎など(タキ以外に)存在しませんが???
つまりクローザーさんは敵ですね、敵です。今決めたおまえは敵。
◆
「あの二人でシンウインターを撃退できるのか?過冬のボスってのは、畜生!一人で来るなんてよォ……聞いてねえぞ!お前じゃねえんだから!」
その通りすぎて爆笑してしまいました、ほんとですよね。
その後のコトブキちゃんとのやり取りもツーカーで結構なお点前でした。タキさんは無視するのにコトブキちゃんとはちゃんとコミュニケーション取るマスラダくん……いつものピザタキで安心する。どんな緊急時でも通常運転のチームピザタキかわいいよ~!
◆
深海を思わせる青装束のシンウインター!
爽やか。ちょっと意外ですね。
「お前は……ンン……すまんな……少し忘れているだけだと思う。思い出せる筈」「初対面だ。その必要はない」
特にこの場になんの関係もないのに出てきて、シンウインターさんに「誰? どこかで会ったことがある?」みたいな反応されてるフジキドさん面白すぎるんですが(笑)
「ゾーイは俺の持ち物だから、俺が自由にするのは当然の事だろう。勘違いをしておらんかね」「否」
即答。話が通じないにもほどがあるじゃん……?
フジキドさん、口を開くだけで面白いからズルい。
シンウインターの呟きがオーロラの色と色の隙間を乱反射し、青装束の姿が滲み、残像を残す。「侮れんようだな。何者だ?」「国際探偵とでも言っておこう」サツバツナイトは腰を落とし、ヌンチャクを構える。
国際探偵って響きそれだけで面白いんですけど、なんといいますかあの、探偵はヤクザの移動手段借りパクしないし、カラテで戦ったりもしないのでは? ガイ・リッチー版のシャーロックホームズですらもうちょっと推理行為していましたが?
◆
国際探偵フジキドさんがマフィアのボスと互角にやり合っている一方、スーサイドさんはまたもやボコボコに。
「俺はお前を殺そうとは思わん……スーサイド=サン!」「ヌウーッ!」「お前を失うのは俺にとって損失だ……」(中略)「だがお仕置きが要るな……俺は躾を怠けていたようだ……!」
……お仕置き。……躾。
….………ヘェ….……….…………。
(ひわいなことはかんがえていません)
スーサイドさんもゾーイちゃん同様、シンウインターにとっての「持ち物」枠なのだなぁ。無理に盃をかわそうとせず(そうすればスーサイドさんは相打ち覚悟で向かってくるかもしれないので)手元に置いているあたり、手下や幹部ともカテゴリが違うのでしょうね。
◆
そして当代のニンジャスレイヤーはといえば、
「ンン……」シンウインターは目を細めた。「オーディンの軍勢」に対する動揺の薄さが彼の気に食わなかった。シトカの境界で押し戻された体験から学んでいるのか?
「一度見せたら覚えて動揺しなくなる」ってマスラダくん氷鷹北斗みたいだよ!?(あんさんぶるスターズ)
偉大なる父に反発する天才であり、常に上から目線でなんか偉そうなところ……ホッケーに共通するところ、確かにある……
あれ?
いやでも、そう考えると初見(おそらく事前知識もない)でしっかりシンウインターのジツに対応していたフジキドさんが激ヤバということになるのでは……。動じることなく堅実に戦っていたことそれ自体が異常だったことに気づきました。場数の差がありすぎる、これが先代の貫禄。
極度カラテの衝突により、オーロラの風が吹き払われていた。その間はコンマ数秒。チャドー呼吸を反復していたサツバツナイトはその瞬間に地を蹴った。
フ、フジキドさんヤバ…………。
「オーディンの軍勢」は敵を分断し一人ずつ不意打ちできるからこそ強さが発揮される類のジツ、なんですよね。おそらくは。
だというのに、この場で、フジキドだけが明らかに他ゾーンでのイクサの趨勢を感じ取っており(=実質ジツが効いていない)、ゆえに最適なタイミングで反撃をかましてくるんですよね……。1対1だと思って油断していたシンウインターはかえって隙ができて不利になってしまっているし、フジキドさんほんと怖いな。ぜったい敵に回したくない。
♯6
シンウインターの強力無比な「オーディンの軍勢」に翻弄されるニンジャスレイヤーたち。スーサイドは地を這い、ニンジャスレイヤーのしなやかなカラテが一矢を報い、フジキドさんはコワイ。ゾーイを守り切ることはできるのか!?
◆
(((即ち、見殺しにせよ。かの者はサツバツナイトとカラテするであろう。サツバツナイトは勝てぬ。儂の力が無いゆえにな。グググ……かの者がカイシャクを試みた時、そこに絶好の機が訪れるであろう!)))
ナラクちゃんその自信はどこから?
今日も声がかわいいね。
◆
シンウインターは強引にサツバツナイトをふりほどき、起き上がった。「お前は俺のカラテに勝てんぞ」彼は言った。「この街は俺の全てだ。全てが俺の家族であり……俺そのものだ。俺には守るべきものがある。全てだ。俺は全てを守る。ゆえに倒れぬ。……家族は大事だぞ」二者の視線が衝突した。
フジキドの前でそんなこと言うなよー!!(泣)
知ってるもんそんなことフジキドさんは痛いほど知ってるよ! なんてこと言うんだよシンウインターさんのばかばか!!!
という気持ちを吹き飛ばすかのように強烈な一撃をかましシンウインターをボコボコにする先代つよつよおじさん。はい。ぱちぱちぱち。フジキドさんは、すごいねえ……心配することなかったね……。
追いつめられたシンウインターさんが伝説の力っぽいものを使って反撃しましたが、わーたいへんだ~でも死んでないんだろうな~って思わせるフジキドさんの安定感がすごい。
◆
左横タタミ4枚の地点に、ヌンチャクが落ちている。訝しむ。ヌンチャク……? (((ヌンチャク・オブ……デストラクション……!)))
ってわあああ、怪我を負ったフジキドの前で息子(仮)の手にヌンチャクが握られ……唆されて危険が迫り……やめてよお、、フジキドさんが強くてどうしようもないからってそういう方向からフジキドさんにひどいことするの良くないと思います!!!
そして屋根上にはクローザー。彼はペンを打ち振り、長いボーに変えた。
そして屋根上のクローザーは重く長いボーをビリヤードじみて構え……!
これじゃーーん!(『クルセイド・ワラキア』♯7後編) ボー・オブ・トラベラーを持っているということは、やっぱりクローザー=ケイトー・ニンジャだな!?
そしてついにゾーイちゃんが出てきてしまいました。混線に次ぐ混戦、どうなってしまうのでしょうか。
♯7&アウトロ
クローザーのたくらみを阻止しようとするカラス所長、シンウインターに押され始めたニンジャスレイヤー。混戦のさなか、ゾーイちゃんの無限召喚により、一帯がバグり始めて大変なことに!!
◆
タイトルもあらすじもバグってるの怖いよ~。
◆
「ケリをつけてくれよう、コワッパ!」ニンジャスレイヤーはカラテを構えなおすシンウインターに叫び、燃えるヌンチャクを振り回した。
「コワッパ」ってナラクちゃんの語彙じゃないですか、ニンジャスレイヤーがナラクちゃんになってるよ……! あわわ……それはそれとしてシンウインターさんがマスラダくんのこと「ムカつくガキ」って言ったの興奮しましたね(突然のろくろ)
(((マスラダ!)))ナラクの声がニューロンに反響する。(((なんたるウカツ……こ……こやつは……ケイトー……ニ……ン……)))「ナラク!」引き剥がされようとしている!マスラダはナラクを掴み、繋ぎ止めようとする!
ナラクちゃん判定により、クローザー=ケイトー・ニンジャで確定。わりと登場初期から関係を疑っていたので(本人とまでは思いませんでしたが)予想が当たるとちょっと嬉しいですね。へへ。
マスラダとナラクが名前呼び合うところ好き……。なんのかんの言って生存のためにお互いが必要な関係ですよね。
◆
「どうにかせよ!ここはオヌシのローカルコトダマだ!オヌシが制するのだ!」「黙れ!」マスラダは吼えた。「当たり前だ!」
?
◇
はっ
しんでた
◇
……いやあの、あの、ピザタキの店内でせめぎ合うマスラダに、ナラクちゃんが「ここはお前の場所だ、お前がここを制するのだ」って、当り前のように叱るし、言われた方のマスラダが否定とか一切せず即「当り前だ」って吼えて答えるのあの、あの、むりですが、わたしが、正気を保つのが、はぁ、はぁ、、
◆
「その意気や良し!」扉の向こうで新たな声がした。無雑作に扉を開けてエントリーしてきたのは銀のニンジャである。
うお~~~~~ッシルバーキー氏!!!?
この人コトダマ空間でピンチになると100発100中の勢いで必ず助けに来てくれて全勝負けなしでめちゃくちゃ頼りになりますね、すごい!! コトダマ空間のマスターキーでも持ってるのかな?
「お前……」マスラダは困惑と共に、その髭のない男を見る。「俺だぜ」男は顎をさすった。「どうだ。カッコいいだろう。それと、紹介したい奴も一緒だ」
あ、髭を剃った。カッコいいですね。(でも心の隅にいる冷静な私は、ゾーイちゃんにあれだけ似合わないと言われても剃らなかった自慢の髭を……フジキドがシトカに現れたとたん剃っちゃうんだ……フゥ~ン………って思っていますね……)(シルバーキー氏……)
◆
そしてカラスの中の人おじさん!! AoMに入ってから直接(あらすじにはいましたが)物語中で人型になって登場するのは初めてですよね、よくわからないけどめちゃくちゃカッコいいです!!! 弾丸が一羽一羽のカラスに変じて追尾するのハチャメチャにかっこいいんですが!?!?!?! ワーーー!! もなかさんこういうギミック大好きなんですよーー!!!
ガンドー所長、そのうちに人型に戻ることもあるんでしょうか、コトダマ空間でだけイケてる黒翼おじさんになって普段はカラスっていうのもキャラクターとしておいしい気がする。
◆
ゾーイちゃんは捕まってしまいましたが、ケイトー・ニンジャは撃退され、最悪の事態は回避できたと思ってよさそうです。(ただフジミ・ストリートがこんなことになってしまってスーサイドさんがかわいそう)
タキさんの喚き声をシャットアウトして、コトブキちゃんの見守るなかで起き上がるマスラダくんにニヤニヤしました。ピザタキが通常運転であるかぎりきっと大丈夫だなって気持ちになります。頑張ってゾーイちゃんを取り戻してほしい!
裂け目から戻ってこられたホローポイントさんや、フジキドさんがどうなったのかも気になりますが、ともあれ今回のイクサは一区切り。
いよいよ最終決戦に向けてエンジンがかかってきましたね。今後の展開が楽しみです。キリもいいですし、感想ノートもたまってきたので次回は雑談+オマケ回の予定です。寝取られの意味から読み解くピザNTRの話をします。
ではでは、また次回の記事でお会いいたしましょう!
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