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ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/幕間_1「エリミネイト・アナイアレイター」(前)

出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。こんばんは!

いよいよシーズン2の入り口までやってきました。
キリがいいので、長かった記事タイトルを今回からちょっと短縮します。これでエピソードタイトルも見えやすくなったかな?
記事数も40本超えました(ワオ!)。そのうちインデックス記事も作りますね。


前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。

♯1~♯4まで読みました。前編・後編の2分割でお送りします!


プレシーズン:シーズン2「エリミネイト・アナイアレイター」(前)

他人の命を吸う特殊なジツを使うニンジャ、スーサイド。彼はシトカを訪れた男・DZの要請で、再びネオサイタマの地を踏む。DZのクライアント「DSETARC社」からの依頼は、鉄条網で社有地を覆いつくすニンジャ・アナイアレイターの抹殺であった。抹殺目標は、旧い友。集うはかつての仲間たち。月破砕から十年、思いもよらぬ再会が、青年たちを待っていた。

♯1

スーサイドさんの回想から始まりました。

ヤモトさんを庇ってボコられてから色々あったんだなあ……(もなかさんの彼に関する記憶は『ラスト・ガール~』の「ここは俺に任せて逃げろ」的なシーンで途切れています)。

知らないニンジャがいっぱい出てきたのでメモしながら読んでいたのですが、アナイアレイターさんだけ属性がめちゃくちゃ多いな?(長身、金色の目、杖、鉄条網マント) レッドドラゴン氏の件など思い返してみるに、こう、まとめていっぱいニンジャが出てきたときは外見描写や属性の多さである程度のキャラの重要度がわかるようになっているのかも。仮説ですけど。
(逆に、具体的な描写をほとんどされていないにもかかわらずリーダー的存在として描かれているケイトー・ニンジャは不気味ですよね)

こうして多対多のニンジャ乱戦になると、スーサイドさんのジツってやっぱりだいぶ特殊なんだなと感じます。異質というか、方向性が違うというか。

フィルギアはその時すでにネオサイタマにはいなかった。次に旅立っていったのは誰で……スーサイドは早かったか……遅かったか。諍い?決定的な決裂?バカな。そんな理由などない。彼らはいつもやるべき事をやってきたし、一人一人が離れていったのも、同様の事だ。 13

ほほう、フィルギアって誰かな? 昔の男か?

DZはクローンヤクザによく似ている。いや、実際クローンヤクザなのかも知れなかった。だがクローンヤクザほど丁寧な言葉で喋る事も無いし、時々「ファック」「クソが」と小声で毒づいている事もある。

なお声帯は玄田哲章である(最高)。

DZさん、初登場時は「クローンヤクザのオリジナル」なのかと思っていましたが、もしかして自我(?)を持ったクローンヤクザという線もあるのだろうか。実際クローンヤクザは十年以上前から実用化されているわけで、DZさんが元々人間だった場合はどうしたって成長する。そうするといくら似ていても年齢を重ねた分だけ見た目に差が出てくるはずなんですよね。

この時代においても「クローンヤクザにそっくり」ということは、元・クローンヤクザだったと考えた方が自然なのかも? 実際ウキヨの出現には月破砕の影響があるっぽいことを『オラクル・オブ・マッポーカリプス』にてカヤシダ先生が教えてくれましたよね。クローンヤクザはオイランドロイドのようにメカではないのですが、(今のところ)個々人の意志や人格があるようには見えません。私の観測範囲では、少なくともそうです。そうなると、自我をもったクローンヤクザか、それともニューエイジクローンヤクザ(あれです、『鋼鉄都市』のR.ダニールみたいな)なのかもしれない。

鋼鉄都市はいいぞ

DZさん、何者なんだろうな~。

ジツの特性について「他人の命を吸う惨たらしいジツ」と表現するところにスーサイドさんの屈託が感じられて良いです。(このジツのおかげで利己的な生き方をできた、と続けながらも)けして喜んで使ってはいないということがちゃんと伝わってくるんですよね。

ところでニンジャがフグ毒で死ぬのわりと衝撃でした。毒殺可能なんだ。

サイバーサングラスの透過率は0。

この一文、いぶし銀すぎて唸りました。マジですごくないですか? たった20字足らずの短文で、「DZ氏がどんな目をしているのかまったく読み取れない」=「表情が窺い知れない」=「アドバイスしてくるDZの真意がわからない(スーサイドにも、読者にも)」という映像を表しているのがね、すごい。いぶし銀です。


ビヨンボ(註:屏風)

入れるくらいなら普通に訳してくれません!?

依頼は回想でも出てきた、属性もりもりアナイアレイター氏の抹殺であります。旧友との対決ですね、これは盛り上がること必至な王道ですよ~。わくわくしてきました!


♯2

ネオサイタマへ招かれたスーサイドへの依頼は、なんと旧い仲間の抹殺であった。スーサイドは報酬を吊り上げたうえで受諾する。

DZ&スーサイドのコンビ、『からくりサーカス』のジョージ&阿紫花コンビを彷彿とさせます。非日常に誘うビジネスライクな男A+渋々連れ回されながらもAとのコミュニケーションは楽しもうとするアウトロー男B。いいね。日常会話がいい。

「ブッダオーナー同士は常にいがみ合い、長距離砲や傭兵で敵対ブッダの破壊を目論む。企業も喜ぶ。ハイ・テック兵器やニンジャの市場になる。WIN-WIN」
「メギルヴィッチは俺のクライアントにお前を出国させる代価をふっかけ、納得する。お前は出国する。ガキは死なない。WIN-WINだ」(『フラワーズ・フロム・フロスト』♯2)

ひょっとしてDZさん『WIN-WIN』って言葉好き?

スーサイドはダッシュボードに足を乗せ、エッチ・ピンナップをパラパラとめくり、また欠伸をした。

エッチ・ピンナップ……。

そういえばニンジャの性欲ってどうなってるんだろう。『ダメージド・グッズ』によればセンダイユメコの所有ニンジャはオイランドロイドを大量に抱えてやりたい放題していたらしいので、一応……あるのかな。あれは支配欲とか嗜虐欲とか、むしろそっちなのかもしれませんが。

「私には彼より上の部屋を」DZはホテルマンに指示した。「彼より上の。最上級の」「何だお前」「自腹でどこに泊まろうが勝手だ。乞食めいて経費をせびるお前と違ってな。俺はエージェントとして上質な睡眠を必要とする」「何だお前」

ここ好き。「何だお前」天丼がおもしろすぎる。
(あと「何だお前」のセリフのあとでパッと情景が切り替わってるところ地味に巧いですね、自然で。勉強になる)

「同感だね」バーを横切って歩いて来た男がソファに座った。アップスタイルの黒髪と、暗い中でも外さないサングラス。歯を見せてニヤリと笑った。「お前ら、本当に居た。こんな辺鄙な……ヒヒヒヒ……」おかしくてたまらない、といった様子だった。「ゴキゲンヨ」フィルギアはアイサツした。 28

出た! 昔の男(仮)だーーッ!!

私の勘ですけどこの人スーサイドの昔の男じゃありませんか? すごくすごくあざとさ満点なキャラクターの予感が……する! 

(ところで男性で「アップの髪型」ってピンとこなかったんですけど、アップバングのことで合ってる?)(こういう感じの…↓)


♯3

スーサイドに男がいたなんて聞いてないぞ。詳しく教えてくれ。


フィルギア……この人……なんかすごく…………魔性の男なのでは……? という気がしてならないんですけど……。シマサーの姫だったりしない?

DZはダッシュボードに足をかけて、黒漆塗りヤクザガンを構えた!

はいかっこいい、めちゃくちゃかっこいい、動きがかっこいい。DZさんほんとイイ男ですね、声も玄田哲章だし。

「ボク。大丈夫だよ」彼はサイバーサングラスを透過させ、目線の高さにしゃがんだ。

玄田哲章の声帯で、子どもの目線に合わせてしゃがむ男ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

ふおあぁぁぁ…………ドラマCDを、ドラマCDを出してくれ……。

ところで「家族は出来たかい……家族は大事だぜ」「ハ!くッだらね」スーサイドは笑い飛ばした。とか「アイツは昔からそういうところが……」とか、(おやおや付き合ってたのかな?)という気持ちでいっぱいになったんですけど、フィルギアってやっぱりスーサイドの昔の男なの?


♯4

サキモノシティを覆いつくすのは、自己再生する鉄条網。DZとスーサイドらは鉄条網を突破し、都市内部への侵入を果たした。フィルギアの連れてきた子どもは、他にも生き残りがいると話すのだが……。

「ハ!地下か」スーサイドは笑った。「昔もやったな。下水をよ」「ヒヒヒヒ、思い出したくもない……」フィルギアも笑顔になった。DZが周囲を警戒する中、ルイナーがマンホールの蓋に手をかけ、ゆっくりと動かした。

こいつら……過去の蜜月を匂わせてくる……。

どうやら子どもたちが姿を消し(ハーメルンか?)、市民の要請で子どもたちを助けようとしたアナイアレイターもまた行方をくらまし、彼のジツで都市は封鎖された……というなかなか厄介な事態のようです。

これは、アナイアレイターをスレイして終了という単純な事態ではなさそうですね。現時点でDZさんがお目こぼししてくれそうなこと、当初提示された報酬額はすでにスーサイドの口座に振り込まれている(残りの値上げ分は成功報酬)こと、などを考え合わせると、またサークル・シマナガシが再結成?みたいになる可能性も出てきました。四人でおじさんニンジャバンドとかやればいいんじゃないかな?

「ニンジャ!そうだ。奴がこの街をメチャクチャに」「あいつのせいだ!」「だ、だからワシは最初から反対したのだ!」「どうしてこんな事に……」避難市民がざわついた。
「奴は外から来た。胡散臭い旅人だった。今にして思えば」「名前は?」スーサイドが口を挟んだ。「アナイアレイターで間違いないか」「アナイアレイター!そう!物騒な名前の男!」

こ、これは~! よくいるやつ!「異邦人を崇め、救いを求め頼っておきながらいざ英雄が失敗すると手のひらを返し責任を押し付ける村人たち」ー!

そんなもんですよね、異邦人も旅人も。昔ばなしの時代からそうです。しかし「ニンジャ」たる強者的存在もまた、この文脈からは逃れられないのだなあ。複雑。

フィルギアがDZの肩に手を置いた。

軽率なボディタッチ! こいつ……やはり魔性……ッ!!!

いちいち子どもの目の高さにしゃがむDZ(CV:玄田哲章)!!

CV:玄田哲章が子どもの目線にしゃがんで、優しく語り掛けるのこれなに? は? 最高じゃない? はー、スーサイドさんは昔の男も今の男もあざとくて羨ましいな~~~!

そうそうフィルギア氏も「子どもは苦手」とか言いながら頭を撫でていたので(へえ……)ってなりました。ジツを掛けただけかもしれないけどそれにしても(へえ……)ってなります。やはりシマサーの姫だったのでは……?


ではでは、感想はここまで。後編に続きます!
また次回の感想でお会いいたしましょう~。

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次の感想はこちら。


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望月もなか
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