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書きすぎてはいけない
文章を書いていて「書きすぎだ」と思うことがあって、そんなときはうまく書けていない。
その状態を「編集地獄」と名付けた。
下手な下書きをいつまでもこねくり回す。
文章を書くのが好きなので、120分ぐらいキーボードを叩き続けるのも苦ではない。
しかし文章はいっこうに収束せず、完成する気配はなく、これ書き切れないな、と気づく。
しんどくなって全部消して、おれは何をやってんだろうと肩を落として酒を煽る。
楽だから、書きすぎてしまう。キーボードを叩けば、それはもう高速で文字がディスプレイ上に並んでいく。
予測変換で、コピペで、やっぱりそのコピペを無かったことにして、そんなのを繰り返しているうちに文章は細切れになって再構成され、誰が書いたのかわからないものになっていく。
万年筆で紙に書くのが楽しいと気付いてから発見したのだけど、デジタルの処理速度に、文章を考えるのが追いついていないのだ。
脳内で文章が出来上がる前に、指をちょいと動かすだけで画面に文字がバーっと並んでいく。何だか書けてるような錯覚で、しかし書けていない。
一応、事前に構成を練り、こんな感じの記事にしようかな、とか考えてるんだけどな。
その通りにいかないのが文章ってやつで。
万年筆で丁寧に書くぐらいの速さ。私の脳にはそれぐらいがちょうどいい。
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