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自分に浅い判断を下すと損する。感情を記録して、自分を正しく認知しよう。

自分はこういう性格なのだ、と決めつけてしまうと損をする。自己に浅い判断を下してしまうのは楽だけど逃げだ。もったいない。成長の機会を逃してしまう。それを防ぐために、手帳に感情を記録してみよう。

ぼくは自分で自分を「他者との会話が嫌いだ」と決めつけていた時期があった。

そのころは企業の経営者とか、行政の担当者にインタビューする仕事をしていた。

他者との会話が嫌いなやつがやる仕事じゃない。自分には合っていない。そのうち辞めよう。そう考えていた。

しかし、なぜか辞められなかった。インタビューがうまくいった帰路はパワーが湧く。楽しくさえある。

嫌な仕事が終わった楽しさ、ではなかった。今ならわかるんだけど、未熟な若者が経験豊富な年長者に成功体験や失敗体験を聞くのは、とても面白いことだったし、それはその後のぼくに大きな糧となってくれた。

自分で自分を「他者との会話が嫌いだ」と決めつけていたのは、コミュニケーションがうまくいかなかった経験が、いくつも積み重なっていたから。

人間って「うまくいった」「嬉しい」よりも「失敗した」「恥ずかしい」のほうが強く記憶に残るんじゃないかな。失敗を避けるために、脳がそうできているのだろう。

でも、手帳に書き綴ったインタビューの記録、それによってうまくいった仕事の記録を何度も読み返しているうちに、他者とのコミュニケーションは苦痛なだけじゃない、面白いし、力が湧くような経験を何度もしたことを思い出せた。

そしてある時、ぱらぱらと手帳をめくっていてひらめいた。他者とのコミュニケーションは確かに下手だ。思ったことをすぐに言葉にできないし、滑舌も悪い。

しかし、嫌いじゃないはずだ。こんなに楽しいんだから。だから、下手でも恥をかいても、毛嫌いせずにやっていけばいいじゃないか。

大げさにいえばハンマーで後頭部を叩かれたような衝撃だった。手帳に何ごとかを記録し続けて、自分に対する認知を正しく上書きできたのだ。こんなことがあるから手帳を今日も書く。

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