(5)「究極の予防」の意識とは。 /脳神経外科医・山川伸隆の「予防論」
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血……。「脳卒中」はその人の人生どころか、家族や知人など周囲の人たちの人生までも変えてしまいます。そんな大変な症状なのに、どれだけの人がそれに対する「予防」を強く意識しているでしょうか?
「究極の予防」を言い表すとしたら……。
健康な生活を送るのであれば、症状が悪化してからの治療を考えるよりも日頃から「予防」が大事。同じように、健全な会社経営を行なうのであれば、危機が起きてからの対処を考えるよりも日頃からの「予防」が大事だと言えるのではないでしょうか?
ビジネスマンの皆さんにご自身の健康管理の参考にして頂くのはもちろん、経営やプロジェクトにおけるトラブルの「予防」の大切さに置き換えて読んで頂きたく、特に「予防」が大事な脳神経外科の分野から執筆者をお招きし、「予防論」を連載頂きました。
「予防論」を書いて下さったのは、市内だけではなく東京や九州からも患者さんがやってくるという三重県伊勢市の「いせ山川クリニック」院長・山川伸隆先生。数多くの脳神経手術に携わってきた経験から、脳卒中や認知症に至る前の「予防」の大切さを広く伝えるため、自ら「脳卒中・認知症公開市民講座」をプロデュースされ、毎回数百人を動員するほどの人気講座となっています。
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▼ 山川 伸隆 (やまかわのぶたか)
脳神経外科医。三重県伊勢市出身。三重大学医学部附属病院、桑名市民病院勤務後、大津市民病院脳・神経外科副医長、市立伊勢総合病院脳神経外科医長を経て、平成19年に伊勢市小木町にて「いせ山川クリニック」を開業。脳卒中、頭痛、認知症サポートなど幅広い治療・指導を行なっている。自身で企画する伊勢地区「脳卒中・認知症市民公開講座」は、毎回数百人を動員する人気講座となっている。
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『ビジネス発想源 Special』の「各界発想源」にて2012年1月に連載され大きな好評を頂いた『脳神経外科医・山川伸隆の「予防論」』全5回を、mineに再掲載することになりました。この連載から、ビジネスマンの皆さんの経営や企画における危機管理、またご自身の健康管理などに活かせるヒントを見つけ出して頂ければ幸いです。
※[加筆] 連載当時の、読者の皆さんの質問に山川伸隆先生がお答えする「Q&A」も掲載致しました!
※「第1回」はこちら。/「第2回」はこちら。/「第3回」はこちら。/「第4回」はこちら。
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●脳神経外科医・山川伸隆の「予防論」
〜人の健康も「予防」から、会社の健全も「予防」から〜(全5回)
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【第5回】 「究極の予防」の意識とは
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いせ山川クリニック 山川です。
『脳神経外科医・山川伸隆の「予防論」』、いよいよ最終回となりました。
今回は、「脳卒中」についてです。
日本人の死因の多くは、ご存じのとおり「悪性新生物」(そうです、ガンです)、「心疾患」、「脳血管疾患」です。
3大疾患全てにおいて、診断、治療方法は格段に進歩し、命を落とすことが昔に比べて随分と減ってきています。
でも、この3大疾病の中で、「脳血管疾患」が寝たきりになる一番の原因であることに変わりなく、命は助かったが、その後、今までとは全く違った人生が待っている。リハビリも以前よりは進んだとはいえ、なかなか思うようにはなりません。
本人だけでなく、家族を含め、周囲の人生までも変えてしまいます。
脳卒中でいかに「予防」が大切か?
改めて皆さんに認識して頂きたいと思っています。
ちなみに、「脳卒中」って何?
毎年講義に行っている学校の看護学生さんに最初に尋ねる質問です。
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