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夏の至高は、夕寝にこそあり

夏の至高は、夕方17時ぐらいからする昼寝にある。暑さが少しだけ柔らかくなって、とはいえまだ暑いから冷房をうすーくつけてサーキュレーターを回す。ちょっとだけ窓をあけて、わざと生暖かい風をいれてカーテンを揺らす。外は昼間のようにピーカン晴れではなく、とろりと、こちらも柔らかそうな夕空が広がる。水色にちょっとだけピンクが混ざりつつある、そんな空。

それらを見ながら、ごろんとカーペットにそのまま寝転がる。ここで大事なのはたっぷり寝ようとベッドに寝転がらないこと。あくまで昼寝...…夕寝、であることを自分の中の設定とすること。寝すぎない寝すぎない。ちょっと横になるだけ、ちょっと横になるだけ。こんな具合に。

頭のほうから流れてくる、ぬるい自然の隙間風と、腕に直接あたるエアコンの冷たい人口の風。どっちも空気の流れなのに、こうも質感が違うのはどうしてだろう。

ああ、腕にあたる風がちょっと冷たくて鳥肌が立ってきた。普段使っているブランケットを引っ張ってきて掛ける。ここもあくまで夕寝であることを前提として、全身を覆わない程度のブランケットにする。冷たい空気の中から守られるような全身を覆う毛布にしてしまうと、完全に寝てしまうからだ。温度のギャップは、人を心地良い睡眠に連れて行ってしまう。これは私の経験則。

さて、ゆっくり目を瞑るとだんだんと気持ちよくなってくる。だけど、ふっと落ちてくる罪悪感もあったりする。「このまま寝過ごしたらどうしよう?」「2時間ぐらいがいいんだけど、それだけで起きれるかな?」「起きたら日付を超えていたらどうしよう...…」わかる。そんな不安が横切ってくる。だけど、安心してほしい。寝すぎないためにカーペットに寝ているのだ。カーペットだと2時間ぐらいしてくると硬さが目立ってきて身体が痛くなってくる。そこが起き時だ。

だから、今だけは安心して夕寝を楽しんでほしい。うまく寝れないならちょっとだけ音楽をつけるのもいい。

そうしてやってくる睡眠は私を罪悪感から離して、気持ちよくしてくれるのだ。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。