今の記憶を持ったまま過去に戻れるとしたら
1クール前、とても人気だったドラマ「ブラッシュアップライフ」。
バカリズムさんが脚本で、ドラマのタイトル通り、人生を何度も何度もタイムリープしながら1回目の人生よりも、2回目の人生がうまくいくし、2回目の人生よりも、3回目の人生がうまくいく=ブラッシュアップしていくドラマだ。
「ブラッシュアップライプ」を見ながら私は、「私も、もし今の記憶を持ったまま人生をやり直せるとしたらどうするだろう」と考えた。
まず、すぐに思い浮かんだのが、絵画教室に通いたいだった。
というのも、私のお姉ちゃんは小学生のときに絵画教室に通っていて、よくいろんなモチーフを描いた絵を持って帰ってきていた。どの絵もすごく上手で、「お姉ちゃんがこんな絵を描けるの……!」と感動で絶句したし、逆に「どうして私はこんなふうに絵を描けないの……」と悔しくもなったし、羨ましさからくる嫉妬もした。
でも、私は絵画教室に通わなかった。
変な意地を張っていたんだと思う。通ったところで、どうせ私にはうまく描けないだろうなと言い訳して、「まあ通わなくても、うまく描けたほうがかっこいいよな」と意味のわからないマウントをとっていた。
結局、うまく描けるようにはならなくて、今でもイラストレーターさんや漫画家さんに憧れている節がある。
だから、もし今の記憶を持ったまま人生をやり直すとしたら、絵画教室に通いたい。
あとは、高校生のときに「いいな」と思っていた男の子にちゃんと気持ちを伝えたいと思う。
私の「いいな」は、いつも「推し」として周りに伝えてしまっていた。ほんとうのほんとうは、好きって気持ちなのに、そういうのが恥ずかしくて、「べ、別にそんなんじゃないしっ!」と学生にありがちな見栄を張って、「会えるジャニーズみたいなものだよ!」なんてのたまっていた。
そんなの、うまくいく可能性を自分で0に近づける行為だったと今ならわかる。学生に一番大切なのは素直さで、なのに、素直さを一番出せないのが学生であるという矛盾。ちゃんと素直になりたい。
他にも、放課後をちゃんと楽しみたいとか、スポーツに夢中になりたいとか、ピアノを真剣に練習するとか、1度でいいからマネージャーをしてみるとか、考え出すと意外にやりたいこと、やってみたかったことがある。
人生は1度きり。過去から今のブラッシュアップはできないけど、今から未来のブラッシュアップに期待したい。