テレビを見ない人が増えて、ちょっと寂しい

テレビを見る人が減ったなあ、としみじみ感じるこの頃。減ったというか、いまだにこんなにテレビ大好きなのは私だけ？　とすら思ってしまう。

この間、友達と歩いているときにマクドナルドを見つけて「さんかくっ！　チョコパイの季節～♪　さんかくっ！　チョコパイの季節～♪」とCMの歌を口ずさんだら、「即興で作ったにしては、CMに使われそうな曲だね」と言われた。

すでにCMに使われている……。

その前は、何を話したか忘れてしまったけれど、会話の途中で「まだここにない出会いを！」と返して、手で虹のような形を作った。ちょっとしたボケのつもりだった。すると、「なにそれ」と言われた。

（ユーチューブにはあったのは、ナダルバージョンだった）

私はいまだに、テレビを見るのに多くの時間を使うし、これこそが私の娯楽だ。じゃあ、みんなはその時間を何に使っているの？　と思うと、動画配信サイトだった。

多くの人はテレビよりも、ネトフリ、ユーチューブ、アマプラに時間を使うらしい。そう言われると私は、動画系サブスクには入っていない。映画の知識も乏しいし、ユーチューバーだって有名どころ以外はほとんど知らない。

周りと私の、映像娯楽の差が広がっていく。そりゃあ、「さんかくっ！　チョコパイの季節～♪」も、「まだここにない出会いを」も、知らないよなと思う。

ネトフリ、アマプラはお金を払っているから、基本的に余計なものは流れない。一応ユーチューブには広告があるけれど、それもプレミア会員になってしまえばなくなる。お金をかければ、見たいものだけを見れるようになるのだ。

それで全然いいし、むしろ私のほうが時代に逆行している自覚もちょびっとだけある。

でも、なんとなく寂しいと思ってしまう私もいるんだよね。

小学生の頃、テレビは次の日の話題の一大情報源だった。一発ギャグが流行すればみんながそれを真似したし、音楽番組が放送した次の日はAKB48やEXILEの曲をみんなが歌っていた。「プロポーズ大作戦」や「ブザービート」が放送していたときは、今の木10ドラマ「silent」のように誰もがそのことを話していた。主題歌をみんなが歌っていた。

いろんな選択肢が増えた、ということだと思う。

私のようにテレビが好きで見る人もいれば、ネトフリで映画を見る人、ユーチューブでゲーム実況を見る人、TikTokでショートムービーを見る人がいるだけのこと。

寂しいけれど、好きだと思うものを選べることも、選ぶ選択肢がたくさんあるのも素敵なことだと私は思う。

周りの友達の中には、テレビを持たない人もいるし、見なくなったから捨てた人もいる。確かに、Instagramで見る「#6畳ワンルーム」というハッシュタグのオシャレな部屋のほとんどには、テレビがないと気づいてしまった。