要件ヒアリングと課題整理のコツ
こんにちは。ウィルです。
データ分析に関わる方はビジネスサイドの方とのやりとりに苦戦されている方が多いのではないでしょうか。
私の基本スタンスとしては「ヒアリングと実現可能性の提示」は必要だと考えています。
データ人材やエンジニアとビジネスユーザの間には情報のギャップがあり、対応することが難しいです。データ人材側の泥沼・無成果案件に巻き込まれたトラウマ恐怖も理解出来ますし、ビジネスユーザ側のやりたことはあるけど実現方法がわからず困っているという気持ちも理解できます。
今回データ人材側の役に立つ「業務ヒアリングと課題整理のコツ」を自分なりにまとめてみました。
正直に言うと、データ部門のユーザだけでデータ・ドリブンな組織は出来ないと思ってます。ビジネス側にデータ活用に興味があるユーザが現れた時にその人をファンにしていき、気持ちよくデータに触れてもらえるような地道な施策が必要だと考えてます。
私はデータ人材だけでなくビジネスユーザも含めたデータ・ドリブンな組織が一つでも多く誕生して欲しいと思っておりますので、同じ志の方がいらっしゃいましたらお気軽にお声がけください!
イベントとかもやりたいです!
目次
前置き
1.クリティカルシンキングを忘れない
2.担当領域以外の可能性も親切に教えてあげる
3.課題を抽象化して上位目的を把握する
4.具体的な可能性を早めにお伝えする
5.できることを何パターンかお伝えする
前置き
データに詳しい人にデータ分析や活用の相談が集中することはどこの会社でも一緒だと思います。それに答えて何でも抱え込むとインパクトのある成果は出せません。一方でお断りばかりしていると一切データ活用が進まず、データ人材のいづらい企業になってしまいます。
今までの経験で私が意識している5つのポイントを紹介します。
※BIで実装するような簡単な分析を想定しています。
1.クリティカルシンキングを忘れない
「前提を疑う」「注力すべき内容かどうか疑う」ことが大事だと思います。「2.」の他の方法をお伝えすることも一つの解決策ですが、相手が提示した方法が最適であるとは限りません。
相談内容が「数値を月次で出力しないといけない。」だった場合は、
相手が外部のお客様でも
・本当に必要ありますか?
・意味がありますか?
・目的はもっと別のところじゃないですか?と確認します。
お節介ですし、直接作業する訳ではなくても、
サービス側のユーザと同じ気持ちになって考えます。
意味のある可視化、分析か?そのやり方で正しいのかは常に考えます。
2.担当領域以外の可能性も親切に教えてあげる
例:売上レポートをBIツールで出したいのですが、、
回答:帳票で出すだけならSQLをバッチで叩いた方がいいですよ。
補足:メンテを考慮するとBIよりSQLの方がいい場合の回答
明らかに使われない物を作っても意味がないため
3.課題を抽象化して上位目的を把握する
言われた分析課題を解決するだけでは意味がないと思っております。
目的を捉えていないことで無駄な作業が頻発しますし、
ユーザ側のデータ活用も進みません。
・それってどういった業務のためにやられてますか?
・利用者は誰ですか? と確認します。
「〇〇社の売上報告レポートを作成したいです。」と相談が来ました。
でも、本当は動画コンテンツのプロジェクトに加盟している企業の広告品質向上が目的だとします。
売上レポートは状況報告の手段でしかありません。その場合は広告品質向上側の要素分解を行い、担当領域の分析でできることも整理してあげます。
4.具体的な可能性を早めにお伝えする
(その場で答える。難易度も正直に伝える。)
例.Twitterのデータを取得して分析したい
回答:SNSのデータを習得するのであればRESTAPI経由で取得できる
可能性が高いです。ただ、社内のセキュリティやシステムの確
認とRESTで取得したデータの形式を確認しないといけないです。
具体的な可能性:不安が解消されモチベーションUPする
早め:スピード感が遅くユーザの熱量が落ちてしまうと
貴重な分析したい人材を失うことになる。
5.できることを何パターンかお伝えする
(応用方法も)
KPIダッシュボードを作成したいという要望があった時に、
先方がイメージしている方法以外の可能性も提示する。
例.月次と日次で推移と実数値を出したい。
回答:こんな風に出来ますね(アウトプットを見せる)
毎日、短時間で状況を可視化する必要がしますか?
であればこの方法が適しています。
もしドリルダウンして顧客のリストまで出したいのであれば、
2シートの構成して、1シート目に過去分の全ての推移の表を
配置して、2シート目にドリルダウンできる構成割合のグラフと
顧客のリストを配置した方が良いです。
この方法は〇〇部署でも利用されてます。
以上要件ヒアリングと課題整理のコツでした!
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