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アイデンティティはひとつだなんて一体誰が決めたの?

昨日、本屋B&Bトークイベント満員の大盛況で無事終了しました。

お越しいただいたみなさま、ありがとうございました。満員の会場で、楽しくお話させていただき、あっと言うの間の2時間でした。

男余りMAPはやはり大受けでした。結婚したい独身女性は、ぜひ北関東へ行ってくださいwww

角田さんの話も刺激的で、個人的にも新しい発見がたくさんありました。こうして人は自分の中に新しい自分を生みだしていくのですね。

こういうイベントが何がうれしいって、開演前と終了後で来場者のみなさんと交流できることなんですよね。昨日もたくさんの方とお話できてよかったです。たった一言でも二言でも会話をするってことがものすごく大切なんです。一方的に話を聞いただけで帰られてしまうと、僕自身が「出会ってない」から。


人との出会いやつながりは、自分の中に新しい自分を生みだす。

新刊「超ソロ社会」にもこのことについて書かせていただきました。

アイデンティティの話とソロ社会と何が関係あるの?

そうお思いかもしれませんが、このアイデンティティの捉え方の変化こそがソロ社会における構造変化と密接に関係するわけです。

アイデンティティって唯一無二のものだと思っていますか?年齢とともにアップロードされて変化したとしても、自分のアイデンティティはいつもひとつで、真ん中にある核のようなものだと思っていますか?本当の自分というものはひとつしかないと思っていますか?

それこそがもしかしたら貴方自身を苦しめている元凶かもしれませんよ。

私たちは、生きて行く中でいろんな人と出会い、つながり、関わりをもって生きています。職場での自分、家庭での自分、恋人といる時の自分、コンビニの店員と対する時の自分…。それ、全部一緒ですか?

多分違うはず。

それは決してキャラを演じているわけでもなく、相対する人によって出てくる自分の行動や意識はすべて本当の自分なんです。

いやいや、それキャラだから?

あなたは上手に演じているつもりかもしれませんが、一流の女優でもない限り、そんなもの演じられるわけがないんです。

十人十色といいますが、本当は一人十色。

自分の中には、出会った人や関わった人ごとに異なる自分というものがどんどん生成されているんです。そうした「たくさんの自分」すべてが自分

たくさんの自分が生まれてくることが成長でもあり、経験でもある。

だから、「人とつながる」ことが大事になる。ここでいう「人とのつながり」って別に人脈を増やすとか、フェイスブックの友達数を増やすとかじゃないですよ。ちゃんと向き合える相手と関わるということです。友達にならなくてもいいんです。結果、嫌いな相手だったでもいいんです。どういう感情かが問題ではなく、ちゃんと向き合うことによる自分の中に生まれる自分が大事なんです。


絶望とはなんでしょう?

それは拠り所となる自分自身の喪失です。希望がなくなるのではなく、依拠すべき自分自身がなくなることです。

自分自身の中で唯一無二の自分しかもたないと、そのたったひとりの自分が喪失した場合に絶望しか残されていないことになる。

でも、自分の中にたくさんの本当の自分がいることを認めることは、自分の中に選択肢を持つことであり、依存先を多く持つことと一緒。

自立って誰にも依存しないことではない。

頼れる依存先をたくさん持っていること。それが心の安心と安定をもたらし、いざとなっても揺るがない自立心を生みだすんです。


「ソロで生きる力」とは決して孤独に耐える力ではない。「人とつながる力」であり、それによって「新たな自分を生みだす力」であり、それが自己の精神的な自立を確固たるものにする。それができてはじめて自分を愛することができるようになるんじゃないでしょうか。


そこから先は是非拙著「超ソロ社会」でご確認ください。ソロ社会は決して暗黒の未来ではないことがお分かり頂けると思います。

長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。