ソロ社会だった江戸の市場と経済活動話には、未来のコミュニティに通ずるヒントがある
リアルな僕と親交のある方なら、薄々感付いていらっしゃると思いますが、僕は極度の歴史オタです。その辺の歴史学者レベルに負けないくらいの蔵書と知識持っていると自負しています。但し、中世だけは弱いです。古代と戦国時代以降太平洋戦争まで。
世の中の頭の固いオヤジたちは、学者じゃなければ信用できないとかいう奴もいるんですが、いつまで肩書とかに支配されてんだ?って思う。歴史は原著あっての話であり、学者だろうが素人だろうが知識があれば語れるものですからね。
極論すれば……どんだけ深堀りするかは個人のこだわりでしかなくって
オタが学者を凌駕する場合もある。
※決して学者をディスっているわけじゃありません。ちなみに、僕は大勢の大学教授の方と対談させていただいたり仕事をしています。基本的に彼らからはたくさんの知見と発見をいただいており感謝しかありません。ただ、中には情報をアップデートされていない方や他者を受け入れなかったり、不当に排除されようとする人がいることも確かです。残念なことです。
というわけで、本日公開した東洋経済オンライン連載の31回目は、「江戸時代にもあったソロ社会」について書きました。
男余り現象、それゆえの食文化・食サービスの充実化、単身世帯が多いがゆえのシェア経済、アイドルやコスプレ文化に至るまで、実に現代と共通点の多い江戸の市場について書きました。
今回もものすごく読まれています。ぜひご一読ください。
何よりうれしかったのはも今回堀江貴文さんがこんなツイートをしてくれとこと。
ぜひ漫画化してほしいですね~。
まさに「ソロモンの江戸」ですよ。
原作者じゃなくても、ネタ提供者としてでも活躍できると思います。
今回書いたネタ以外に、山ほどネタは収集しています。今回のみなさんの反応を見ると、確実にウケると思います。武士とか政治の話より、「今と変わらない人々の生活」の方がインパクトありますからね。あと東洋経済には載せられなかったセックス系の話もとてもたくさんある。忘れちゃいけないのは「男色」の話や「男芸者」の話です。
というか、実は江戸時代をベースにした「個人化社会の経済」の本について出したいんですよね。どこか話を聞いてくれないかな?
テクノロジーが急速に進化する今を明治維新になぞらえる人が多いんですが、僕からすれば全然違っていて、むしろ江戸中期に今がそっくりなんですよね。
特に、江戸のマーケットと経済は、個人化する社会、リキッド社会と言われている現在にものすごく通じるところがあります。さらに、恋愛や結婚もすべて経済活動と結びついている部分があり、とってもおもしろいと思います。
意外に思うかもしれませんが、江戸期以前までの日本人は、徹底的な損得主義とゆるやかな個人主義で成り立っています。ここでいう個人主義は西欧の個人主義とは若干ニュアンス違うのですが、みなさんが想像しているような「日本人はすべて集団主義だった」というのは幻想だというのがいろんな史料から読み取れます。
そして、僕個人は、江戸期の庶民の文化の中にこそ、未来のコミュニティ作りのヒントが隠されていると考えるに至り、今そこを深堀りしています。
興味がある方がいらっしゃったら、FBのメッセで直接ご連絡ください。ま、来なくても自分で売り込みますが。
ちなみに、本文の補足でいうと、江戸の初期の握り寿司と現在の寿司の大きさを比べるとこんな感じです。
ご覧のとおり、おにぎりサイズ。一個で十分な大きさなんですよ。
江戸のアイドル鍵屋のお仙のもう一枚の錦絵がこれです。
左側で男に手を引っ張られているのがお仙だと思うんですが、こういうのを見ると、のちの水茶屋(性サービスあり)の匂いも感じられて、本文ではウエイトレスという言い方しましたけど、限りなくキャバ嬢に近かったのかもしれません。
それから、歌川広重の「東都名所 高輪二十六夜 待遊興之図」はこれです。
左下の方にご注目ください。江戸時代のコスプレヤーが確認できます。
見づらいので拡大しますね。
全身タコのコスプレしてます。
もっとすごいのが「蝶々踊り図屏風」のみなさんです。これについては僕が去年のハロウィンの時にツイートしたんですが、1万以上のRT頂きました。
こちらです。
クオリティ高すぎですwww
ちなみに、note上でも「知っているようで知らない歴史シリーズ」を気の向いた時に書いていたりします。こんなの↓
5/12にトークイベントに出ます。ご興味あればぜひ!