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【映画】進撃の巨人 ATTACK ON TITAN感想戦

よりによって実写版の方かい!!
と、思ったそこのあなた。
クソと騒がれているコンテンツほど、熱が冷めたあとに見ましょう。
クソであることを期待して見ると光る物が見えてくるものです。

私は、原作漫画16巻あたりで読むのを辞めてしまった人間です。


総評

総評から入れるということは、特に考えずに判断できるということです。
ハイ!!酷かったです!!!!
でもね、クソは言葉が強すぎます。
この映画は普通に面白くなかっただけです。
んー…原作ファンからしてみれば、求めてるものと違うっていうのもあるし、クソなのかな…。

☆2/5はすごい。
納得の点数ではある。


たまたま似てただけ

この映画はアニメや漫画で展開されている「進撃の巨人」とは似て非なるものです。
否、逆です。
あらず似てるもの、という表現の方が近い気がします。
主人公の動機も違えば、舞台設定も違う。原作とは登場人物も異なる。
たまーに原作でも言っていたな、みたいな台詞があるが脈絡が違うような。
とにかく別物なのです。
そしてそれらの要素が意図的である。

主人公の名前がエレンで、超でかい巨人が壁をこわして、立体機動装置で空中アクションを決めて、なーんか進撃の巨人に似てるな~?
ってこれタイトル名まで「進撃の巨人」ジャン!という作品。


単純に良くないところ

お話にのめり込みにくい。
この根本の原因はキャスティングだと思います。
誰が悪いとかそういう話ではなくて、全体的に年齢が高すぎる。

壁の向こうに思いを馳せるとか、軍隊の人と殴り合いの喧嘩をするとか、好きな子に見栄を張りたいとか。
とにかく主人公のマインドが中高生なんです。というかそのくらいの年齢設定のはず?
でもこれを20代半ばの人がやってしまうと、若さじゃねぇ、わがままだ。となってしまって、演技の良し悪しではなく、見た目と描きたい物語にギャップがあるな…と感じてしまいました。
ミカサのエレンに対する距離感とかもね。
少年漫画の原作の方が良かったまである。
やっぱその「何か良く分からないんだけど煮え切らない感じ」ってのは大学生くらいまでが限界だよな~。

実写化すると難しい部分ではありますかね。
お話の取っ掛かりの部分で、非常に大事な部分がズレてるな~と。
ネームバリューある配役をしたいとなると、しゃあないか!と大人の事情を察知しつつ、そこはグッと堪えて最後まで見ました。


あとはシキシマでしょう。
こいつもお話にのめり込みにくい最大要因。

ミカサをシキシマに取られてエレンショック!!
みたいな描写がありましたが、これは一旦OK。
リンゴの演出はオモシロではあった
事実、エレンは2年前にミカサを見殺しにしかできなかったわけで、何故かシキシマの下で生きている。
自分にできなかった事を彼はできたのかもしれない。
実際にミカサと合わせてすごく強い人みたいなポジション。
問題は最後の巨人戦でシキシマがずーっと上から目線でボヤキ続けて、戦ってないところ。
これのせいで、巨人ってのは人類が対抗し得ない存在なんだ!!みたいな描写がすべて台無し。

彼のような存在は人類にとっては切り札のはずなのに、それが実戦中に巨人と戦わずに寝言を寝ずに言っているのだ。

エレンが巨人に食われたら「運が悪いこともある」っておい!!!!
それは違うじゃんか。君も一緒に戦えよ。
人類の存亡がかかってるんじゃないのかい。
巨人vs人類 という構図が君のせいで崩れてるよ。
そういう事するから間抜けに見えるんだよね、シキシマ君。


単純に良かったところ

ゴア表現が、もう本当にすごかった。
「人が食べられる」
何か悪い事をしたからとか、そういうんではなくて。
あたかもそこらへんに生えてる木の実を食べる感覚で人が食べられていくのだ。
つまんで食べる。むしゃむしゃ食べる。引きちぎって食べる。

その日人類は思い出した
ヤツらに支配されていた恐怖を…
鳥籠の中に囚われていた屈辱を……

原著 進撃の巨人 第1巻より

そう、そもそも現代人には自分たちが何かの食べ物になり得るという自覚があまりにもない。私にもない。
自分たちの死は何かの罰な気がするし、すごく尊いというか疎遠というか。
が、ひとたび壁の外に出れば、何の意図や脈絡もなく何者かの獲物になる。
というのを痛烈に感じました。

原作からこういう感じだった気もしますが、この巨人に食べられるという表現は実写化した事により異常なまでに強化されて、超ダイレクトに伝わってきたように思います。
終始ストレスフルでした。ストレスというか恐怖ですね。
ほんとに、そこらへんのホラー映画よりよっぽど怖いと思う。
これ映画館に見に行って吐いた人とかいるんじゃないかな…。
ここをしっかり不快に表現するからこそ、最後にエレンが巨人をボコボコにするのは相当な爽快感がありました。多分。
いけぇえええ!!そのままシキシマも食べちまえー!!


そのほか

  • マフラーのくだり、テキトーだったね。

  • アルミンのキャスティング良かったね。

  • りんご、食べるか?

  • 松尾諭、巨人ぶん投げてたね。お前が最強だろ。

  • ヒアナのお尻がエッチだったね。

  • 巨人エレンかっこよかったね。

  • ハンジのキャラは実写でやられると想像以上に浮くね。

  • サシャのバカ食いも実写でやられると想像以上に浮くね。

  • でも、石原さとみも桜庭ななみも可愛かったからええか。


以上。
原著の良い所が強化されてる部分もありつつ、意図的に変えた要素が普通に面白くない映画でした。
たまーに出てくる謎のギャグ演出はふざけんなよ!!って笑ってましたが、
原作単行本の巻末次回予告とかを見るに、諌山創がこういうの好きな説もあると思います。

せっかく実写化するなら、原作でやってない事するべきだよね!!という方向性にはすごく賛同できるんですが、素直に面白くないのはうーん、という感じでした!!

きっと色んなほとぼりが冷めてる今!見よう!!

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