スリー・アローズ・キャピタル清算へ

6月29日、英国の経済・政治ニュースサイトのスカイ・ニュース（Skyp News）は「暗号通貨ヘッジファンドのスリー・アロー・キャピタル（Three Arrows Capital：3AC）社は英領バージン諸島（BVI）の裁判所で清算を命じられた」と報じた。

この清算命令は6月27日に出された。スカイ・ニュースのマーク・クラインマン（Mark Kleinman）記者は3AC社にコメントを求めたが、同社からの回答は得られなかった。

クラインマン記者は記事の中で、「債権者の財政面での影響は不明である。暗号通貨情報サイトのBitcoin.com Newsによると、3AC社はおよそ4億ドルで清算される」と引用した。

3AC 社は2012年にスー・ チュー（Su Zhu）氏とカイル・デイビーズ氏（Kyle Davies）が設立した暗号通貨ヘッジファンドである。暗号資産テラ（Terra）とルナ（LUNA）の暴落が引き金となって、債務超過が表面化した。6月14日、スー・ チュー氏が「3AC社は関係者と連絡を取り合っている最中で、問題の解決に全力を尽くしている」とツイートして以降、両氏は沈黙を続けていた。

報道によると、3AC社は投資家に知らせることなく、カウンターパーティのファンドを通してUSTのポジションを大量に取得した。およそ2億ドルのLUNCトークンの現在の価格は1000ドル未満である。っている。

今週初め、暗号資産ブローカーのボイジャー・デジタル（Voyager Digital）は3ACに、ビットコイン15,250BTCと3億5000万ドル相当のUSDコイン（USDC）の計6億6000万ドルの返済を求めたが、支払われなかったため、「債務不履行通知」を発行した。

3AC社の清算は暗号資産の大手レンディング企業セルシウス（Celsius）、ブロックファイ（BlockFi）、暗号通貨取引所ビットメックス（BitMex）など多くの債権者に大きな影響を与えるだろう。また、暗号通貨業界に対する各国の規制も強化されるだろう。

欧州中央銀行（the European Central Bank：ECB）のクリスティーヌ・ラガルド（Christine Lagarde）総裁は、暗号通貨ステーキングや融資などのビジネスを指導する新しい法律の導入を規制当局に要請している。

3AC社への清算命令は暗号通貨業界にとって重要な出来事となるだろう。

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