いとこの一周忌
昨年の今頃、73歳で急死した茅ヶ崎在のいとこ、ゴルフが終わった後、宿の風呂場で、すでに事切れた状態で発見された。あまりにも急なことで、残された妻のY子さんは1年たっても立ち直れていない。葬式のときにはお腹も目立っていた次女さんだが、無事に出産。赤ちゃんの世話や、2人の娘の生活を手助けすることでかろうじて時を過ごしているらしい。
そのいとこの母親・叔母が亡くなってから4年以上たつというのに、叔母が1人で住んでいた大きな家は、今でもそのままになっている。「ゆっくり片付けるワー」と言いながら、いとこは結局何もしないで逝ってしまった。仲良し夫婦だったけれど、何もかもすべていとこにお任せで、いわれた通りにしてきたおとなしいY子さんは、何をどうしていいのか、どこから手をつけたらいいのか途方に暮れている。
せっかちな私の性格からすると、考えられない事態で、ハラハラしてしまうけれど、親戚とはいえ、よその家のこと、私にできることはない。
転勤族だった叔父の最後の住まいが、横浜湘南台の高台の、羨ましくなるくらい大きくて立派な家だった。私の父と叔父は学生時代からの仲良しで、終戦後そろって宮崎から上京し、2人で最初に興したのが自転車屋だったと、何度も何度も武勇伝を聞かせてくれたものだ。その叔父も、70の声を聴く前に亡くなった。一番近い親戚の一番近いいとこ、成人してからの付き合いはほとんどなかったが、それでも親を通して情報交換はできている。Y子さん頑張れとしか、言いようがないけど。