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文学フリマ大阪に行った話

2023年9月10日(日)に行われた「文学フリマ大阪11」と、2024年9月8日(日)に行われた「文学フリマ12」に伺った記録です。


そもそも「文学フリマ」とは

公式HPには以下のように説明されています。

文学フリマは、作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で作品を販売する、文学作品展示即売会です。

小説・短歌・俳句・詩・評論・エッセイ・ZINEなど、さまざまなジャンルの文学が集まります。
同人誌・商業誌、プロ・アマチュア、営利・非営利を問わず、個人・団体・会社等も問わず、文芸サークル、短歌会、句会、同人なども出店しています。参加者の年代は10代〜90代まで様々です。

現在、九州〜北海道までの全国8箇所で、年合計9回開催しています。

文学フリマ 公式サイト

2025年1月20日現在、札幌、岩手、東京、京都、大阪、広島、香川、福岡で開催されています。

自分は後述する文学フリマ大阪11に初めて伺いました。

「文学フリマ大阪11」の思い出

伺った経緯

以前から興味はあったけど、なかなか行かなかった文学フリマ。伺うのを決めたのは「好きな劇団の作演出家が出店すると告知していたから」でした。

気づいたのが直前だったものの仕事が休みだったこともあり、これを口実に「文学フリマなるものに行ってみるか・・・!」と思い、伺ってみました。

行ってみたら人が多い!熱気がすごい!小説以外のコンテンツも多い!落ち着いた雰囲気の静かな空間なんだろうと思ってましたが、和気あいあいとした空間にもびっくり!と驚きばかりだった初文学フリマでした。

買ったものとか

画面左から『あなたも生きてた日の日記』『かいころく』『いきてるみ』(すべて私道かぴ)と、『ライブハウス吟行録』(来島あんず)の書影
この日購入した4冊

終了1時間前に滑り込みで入場し、購入したのは『あなたも生きてた日の日記』『かいころく』『いきてるみ』(すべて私道かぴ/著)と、試読で気になった『ライブハウス吟行録』(来島あんず/著)の4冊。

かぴさんの『あなたも生きてた日の日記』はnoteに発表されたコラムのまとめ、残りの二冊は所属されている劇団「安住の地」の台本と原作小説です。
かぴさんは元々好きだった劇団さんの脚本とか演出とかされている方で、noteの文章が好きだったのもあり購入即決でした。
もしかしたら、毎週読んでたものが「本」になって購入したのって、マンガ雑誌で読んでいた作品以外だと初かもしれない。

来島さんの『ライブハウス吟行録』は著者初の短歌集。水樹奈々さんとかアイマスとかハロプロのライブに通われている方の、ライブやコンサートにまつわる短歌35首とエッセイです。
試読コーナーで拝見し、「わかる!」って思い即ブースに向かったところ、なんとラス1をお迎えしました。完売を喜ばれる場に居合わせて、何とも言い表せないけど、嬉しい気持ちを共有できた気がしました。

お二方ともnoteをされていますので、良ければ。

感想まとめたいなと思っていたのに仕事で忙殺され、こころも荒んでいき、余裕が全然なくなっていった結果、今頃当時を思い返して書いている次第。

「文学フリマ大阪12」の思い出

買ったものとか

そんなこんなで気づけば1年が経ち、「文学フリマ大阪12」が開催される次期になっていました。びっくり。
「文学フリマ大阪11」が楽しかったので今年も行くぞ!何なら開場に間に合うように行くぞ!と思い参戦。
買ったものは以下の通り。

この日買ったものは
1.HPでの紹介で気になったもの
『修論日記』『修論日記2』(ともにロンブンズ/著)
2.去年購入したものの続編
『旅するライブハウス吟行録』(来島あんず/著)
3.試読で気になったもの・良かったもの
『履歴書籍』『履歴書籍 二』(ともにこぐま書房/編)
『境界線をなくしたら』(石川ナオ/著)
『推しカプ遍歴インタビュー』(てぱとら委員会/編)
『今夜はここで栞を2』(穂坂ユズハ/編)
4.好きな方が書かれている文章が乗っているもの雑誌・ムック
『あたらよ 創刊号』齋藤明里さん目当て
『雨月』大橋一弘さん目当て
の4種類。

『修論日記』についてはその日最初のお客さんだったようで、ロンブンズさんの中の人のXに載りました。開場とほぼ同時に伺ったので、中の人にめちゃくちゃ喜ばれたのを覚えてます。

『旅するライブハウス吟行録』は前作がとても好きだったので、見つけた瞬間「はわっ」って言いました。リアルに。その後自分に驚いたし引いた。
内容は相変わらず「わかる!」とか「好きだなぁ」って思うものが多くて、お迎えできてよかったなぁなんて思います。

今振り返ると

今回は「当事者」のレポとかエッセイとか多くお迎えしていました。

『履歴書籍』は「生活保護や自己破産」「宗教二世」「映画の監督」「借金家出少女」「発達グレーゾーンの人」など、履歴書に書けないその人の履歴がまとめられ、様々な環境下でサバイブしている人たちのリアルが垣間見える良書でした。

『境界線をなくしたら』はノンバイナリーの方の自己紹介的エッセイで、わりと真摯に向き合って書いてある印象。自分の感覚に合うことばを見つけるまで考えられたんだろうなぁなんて感じる文章でした。

『旅するライブハウス吟行録』は前述の通りライブに通うオタクの感覚を短歌にしてあるものだし、『修論日記』はあまり実態が見えない文系の「修士論文を書く人たち」の頭の中が覗けます。

こう振り返ると、「世の中にはこういう人がいるんだなぁ」って思える本に出合えるのって幸せだな、なんて思います。(ただでさえ市場流通しているものも積読になってるし)購入したものをまだ全部読めたわけではないけど。
自分のペースで読み進められるのも、お迎えしたからこその楽しみ方だなと改めて。

文学フリマ京都9(2025年1月19日開催)にも行きましたので、その感想もまたそのうち。

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