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宮沢賢治とドナルド・トランプ

毎年、数億羽の鳥がバードストライクで死んでいる、と知りました*。
ニューヨークだけでも25万羽です。

たまたまチャンネルを変えると、宮沢賢治の作品を解説している番組があり、その世界を知りました。
「こころの時代」宮沢賢治「銀河鉄道の夜」・・・

https://www.youtube.com/watch?v=c_tLeA2XXsg

ドナルド・トランプがニューヨークのマディソン・スクエアー・ガーデンで、選挙戦のゴール直前、MAGA大勝利集会を開催したようです。

・・・スタジアムの鮮やかな赤色の照明と、頻繁に流れる叫び声のようなヘビーメタルの退場曲は、地獄でプロレスを見ているかのような、地獄のカーニバルのような雰囲気を醸し出していた。
とGoldbergは書きました**。

若い男性はハリスよりトランプに惹かれている、といいます***。
・・・この若者の経験は、経済不安と社会的断絶に根ざした、より広範な自信と目的の危機を反映している。新型コロナウイルスのパンデミックにより疎外感は悪化し、初めて投票する人の多くは、成長期に何千時間も孤立してオンラインで過ごしている。

仕事や将来について絶望した、多くの労働者や若い男性が変化を求めて、ドナルド・トランプに投票するのでしょう。

宮沢賢治は、冷害、飢饉、疫病に苦しむ東北の農村で西方浄土の思想に出会い、菩薩の思想を体現する生き方に、強く惹かれたようです。
・・・平等に雨が降るように、すべての命を尊重し、
だれもが仏になる世界。

『銀河鉄道の夜』の中で、
小さなものの命をとって生きてきたサソリが最期に祈った言葉は、賢治やその妹のこころにもあった願いではないか、と私は思いました。

「どうか神さま。私の心をごらん下さい。
こんなにむなしく命を捨てずどうかこの次には まことのみんなの幸せのために 私のからだをおつかい下さい。」

だれしも、人間の生きるこの世界に、本当の幸せをもたらす変化を常に求めています。
しかし、
ガラスが映し出す空に向けて飛翔し、死んでゆく、何億羽もの鳥たちと、私たちは、悲しい運命をともにする。

「そしたらいつかサソリは じぶんのからだがまっ赤なうつくしい火になって 燃えて よるのやみを照らしているのを見たって。」

*Margaret Renkl, "Flaco Never Had a Chance," NYT March 4, 2024; Patti Waldmeir, "Migratory birds fly into a miasma of human making," FT October 21, 2024
**Michelle Goldberg, "MAGA Unchained in Madison Square Garden," NYT Oct. 28, 2024
***John Della Volpe, "Trump’s Bro-Whispering Could Cost Democrats Too Many Young Men," NYT Oct. 21, 2024

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