2024.10.11 元AERA編集長/浜田敬子さん著『働く女子と罪悪感』を読んで
先日ふと図書館で出会った、2018年に出版された浜田敬子さんの『働く女子と罪悪感』(集英社)を読んで思うことを書いていきます。浜田敬子さんは、元Business Insider Japan統括編集長であり雑誌AERAの元編集長のジャーナリスト。メディアでもよく目にします。少しネタバレがありますが、単行本は出版されてずいぶん経つのでご容赦ください。
国は2030年までに女性管理職比率30%超を掲げているが・・・
私は研修・コンサルティング会社で働いています。そのため、企業の人事の方から「どうしたら女性管理職が増えるのでしょうか」というお悩みをよく頂きます。国として、2030年までに女性管理職比率30%超を掲げられていて、それが大規模企業におりてきて上はそう言っているけども、実際「管理職になりたい」という女性がいない、というのが率直なお声のようです。
どうしたらいいのか、は、各企業で最適解が異なるのですが、この本には1つのヒントがありました。
私が普段仕事をしている肌感覚では、「数字目標があるから」「達成しないと自分の評価が下がるから」そんな理由で取り組んでいる人事の方も結構いると思います。なぜ女性管理職が増えると企業にとっていいのか?なぜ国はこんな取り組みを推奨して目標を掲げているのか?根本を考えて、本気でやろう!と思えれば、社風や制度や評価や、改善できる部分が見えてきてきっと変化が起こるはず、いや起こしてほしい、と思いました。
女性に言いたい:迷うならぜひ管理職にチャレンジして
女性管理職率が伸びない1つの理由として、管理職に挑戦するような時期に、出産などのライフイベントが重なる、というのがあります。仕事も頑張りたいけど、家庭も大事にしたい。両立するには、管理職になって長時間労働をするわけにはいかない、という想いで、管理職への挑戦を断ることは、男性より女性の方が断然多いと思います。
そんな方への浜田さんからのメッセージが本に書かれていました。
これ、ものすごく身に覚えがありました。
私が転職したきっかけの1つが(えらそう、とか思われるとちょっと心外なのですが)「今ここにいても大抵のことはできちゃうし、この先ここに居続けて私に成長の余地はあるの?新しい人に教えて育てて、ばかりになって自分に新たにチャレンジできることってもうそんなにない気がする」という気持ちでした。
私は前職で何度か管理職登用の打診をされ、断り続けていました。子供産む前の打診だったら一も二もなく即答で「はい」だったのが、育休復帰後の打診だったので迷って断るという経験。浜田敬子さんはまさにそういう私のようない人に向けこのメッセージを書いたのだと思いました。
引き受けてみればよかったのかなと当事者目線で回想する一方で、もしいま私が打診する側だったらできることは、「あなたならやれるよ」と自信を持たせることだけでなく(これは私もして頂きました)、「成長するよ、おもしろいよ、達成感もすごいよ」という一言を添えることかもしれない、そんなことを考えました。
🔲職場で成長したい
🔲ルーティンワークに飽きている
🔲達成感を得たい
🔲長時間労働をせずに裁量を持って働きたい
上記が1つでも当てはまる女性リーダーの皆さん!もし管理職の打診があったら、ぜひ引き受けてみてください。変化の多い今の時代の職場を変えられるのは、中に入り、当事者になるからこそ。管理職打診は、1度断ったらもう次はないかもしれません。環境を変える=転職 だけが道ではありません。違うステージで新しい環境で得られることを見てみてから、転職を考えたって遅くはありません。
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