2024年上半期日本株式市場の雑感

季節は7月。今年もすでに半年が過ぎたと思うと、年々月日の移り変わりを早く感じる。それだけ自分自身も歳をとったということだろう。

まだ半年ではあるが、日本株式市場にとって2024年は記録にも記憶にも残る1年になると思う。

証券業界では、1989年12月29日、終値ベースで日経平均株価の史上最高値である3万8915円をつけたことにちなみ、38915の語呂合わせ「砂漠へ行こう」の合言葉があると聞く。

その合言葉が今年に入って、証券業界の中に留まらず、末端にいる自分のような市場参加者にまで届くようになるほど日本株式市場はある種の期待感や高揚感を帯びていたと思う。

今年から新NISA制度が始まり、今までよりも投資をする人が増えたのも一因だと思うが、相場参加者の心理というか雰囲気というか、年初からの日経平均の勢いは明らかに強かった印象がある。

前年の終わりに3万3千円台をつけていた日経平均株価は、1月だけでも8%以上上昇し、2月にはついに史上最高値である3万8915円を更新、3月には未知の4万円を超える相場となり、たった3か月で20%以上も日経平均は上昇した。

この3か月間に限っては、仮に日経平均株価に連動する金融商品を買っていれば、20%も含み益になったということなので、日経平均の年率(利回り)の平均リターンが約6%と言われている中で、驚異的なパフォーマンスであることは言うまでもない。

自分は年初から日経平均採用銘柄を取引していたが、驚異的な上げ幅に疑心暗鬼を抱いたことがパフォーマンスに影響し、年初からの3か月間は指数よりも劣後した結果となった。

その後日経平均は急な上げ幅を調整するように4月、5月と足踏み状態が続き、横ばいの展開だったが、6月後半から年初の勢いを取り戻したのか、連日の上げ幅を演出し、7月に入ってすぐに4万円台を回復、そして先日には終値ベースで日経平均の史上最高値を更新し、これまでの流れを見るに下半期も引き続き力強い日経平均が予想される。一部の証券会社のアナリストに至っては年末予想として強気の4万4千円台を揚げている姿も見受けられる。

さて自分の上半期の投資状況であるが、年初からの3か月間は指数よりも劣後した結果であったが、その後の3か月は、日銀の利上げの思惑を期待して購入した金融株が上昇してくれたこともあり、上半期が終わった時点で、確定益は指数とほぼ同じくらいのパフォーマンスになっている。

無職の立場ながらも一応、家族に生活費として月10〜20万円をコンスタントに渡せており、また自身のお小遣いも確保できている状況なので、この状態を下半期も引き続き維持出来たらと思う。

日本株式市場は年初から好調な地合いが続いたが、一方で為替相場は極端な円安が続き、一部のFXトレーダーにとっては、辛い上半期になったと思う。特にGWの期間、SNS上ではFXトレーダーのロスカット報告が目立った。

定期的な収入があれば話は別だが、それ一本でやっている環境であれば、大損して運用資金が尽きてしまうとどうしようも出来ない。自分はFXには手を出していないものの、株式市場もいつ何時、思いがけない急落に見舞われることがあるかもしれないので、他人事と思わずに日頃から資金管理は徹底していきたいと再確認させられた上半期でもあった。

また、好調な株式相場を受けてSNS上では爆益報告も目立った。各々が持つ資金量が異なるので、そうした報告を自分と比較するのは意味がないことなのだが、やはり羨ましいと思う気持ちはある。

セクター的なところで造船、半導体、空調、電線などを手掛けていた投資家は資産を何倍にも増やしたことだろう。残念ながら自分はこうしたセクターの銘柄を保有していないので、指数と同程度のパフォーマンスに留まったのだが、欲を言えば、こうした銘柄の勢いや流れに乗れたらと思うところはあるので、下半期は少しでもおこぼれに預かれるように勢いのある銘柄をウォッチしていきたい。

そして年末を迎えた時に、1円でも多く利益を残すことができたら幸いである。