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私の正義感警察は何処へゆく#17
現在夫婦2人で上海に住んでいます。
先日夫の会社の同僚中国人から、「中国料理を作ってあげたいからお宅のキッチンを借りてもいいか」と前日に言われました。
キッチンを人に貸すというのは、なかなか私にとってはハードルが高い問題です。
レシピを考えながら食材を前もって買っているために乱されたくないし、
いつも主婦として綺麗に使っているから汚されたくない、これが1番の懸念点でした。
でも夫と相談して、こんな機会は滅多にないからせっかくだし作ってもらおうとなりました。
私は一日くらい汚れてもまた掃除すれば元通りになるから問題ない、と自分に言って納得させました。
そして当日。仕事が終わったら2人で私たちの家に来て夜ご飯を作る予定でしたが、夕方になってその同僚から「やっぱり今日は行けなくなった」と言われたらしいのです。
夫に直接言ってきたので、私には本人からの連絡は全くありませんでした。
夫は「よく中国人って予定変わるから、よくあることだよ」と宥められました。
いやいや、ちょっと一言くらい謝って貰わないと気が済まない。
人の時間を何だと思っているんだ。
相手が主婦だからってなめてるのか。
18時に言われたって、じゃあここから作りますっなると思ってるのか。
まずは人とのコミュニケーションで、ごめんとありがとう言えない人は人として良くない。
と、バーっと夫のチャットに書きました。
夫が代わりに謝ってくれたのですが、
私の怒りは収まりません。
私の正義感警察が出動しました。
まずそもそも中国人の文化だからと予定が変わったら連絡なく、謝らなくてもいいのか。
夜ご飯を作ると言ったのに、作れなくなったという連絡が遅すぎるのではないか。
仕事があるから予定が変わることもあるのは理解できるが、それはちゃんと説明と謝罪が必要なのではないか。
これは文化の違いと言っていいのか。
ピピー。そこの同僚止まりなさい。
私は夫の同僚に対して、全て言ってやろうかと思いましたが、結局辞めました。
小さなことで荒立ててしまうのは大人気ないと思い、夫の職場関係であるので私が乱してはいけないと思ったからです。
私の正義感警察は行く宛を失いました。
側から見たら、単なる予定ぶっち問題ですが、
私はちゃんと理にかなっていないと相手を許せない人間なのだと気付きました。
自分を俯瞰してみて、ちゃんとやるべきことをやっていないとダメだよね、と強く思っているのだと分かりました。
ただその相手を許せない感情によって、自分を苦しめたくないと思いました。
イライラによって自分のペースを乱されたくなかったのです。
私は相手を変えるのではなく、自分の対応を変えてみました。
私は予定通りに夜ご飯を作る。
いつも通りにキッチンを綺麗に使える。
自分が食べたい味の料理を食べることができる。
と思うことにしました。
結局あまり効果はありませんでした。
イライラが止まりません。
なんやねん、と思いながらもちょっと味が濃い料理が出来上がりました。
この件で自分は正義感が強いことに改めて気付き、自分のご機嫌を取れるように考え方を変えることを実践しました。
そういった意味では、新たな対応ができる自分を知ることができたと思っています。
私の価値観の中の一つである正義感の強さは大切にしながらも、出動させる範囲はコントロールしていきたいです。