夏の五句 ①【俳句大会・第一回アポロ杯】
はしゃぐ子の左手ビニル赤金魚
墓石を掴む空蝉水弾く
コンビニの袋ぶら下げ聞く花火
真白き足に止まる蚊や恨めしき
風死して芝生にポツリ三輪車
《解説》
第一句 季語:金魚
金魚釣りの後の帰り道。
子ははしゃぎつつも、左手の金魚に注意を払って歩く。
そんな情景を想って作った句。
第二句 季語:空蝉(うつせみ)=蝉の抜け殻
蝉は思わぬところで殻を脱ぐ。
墓石にしっかりと捕まった蝉の抜け殻をむやみに剥がすのも気が引け、そのままの状態で水をかける。抜け殻はびくともせずに水を弾く。
生と死とをも連想する句。硬めの雰囲気にしたかったので、漢字多め。
第三句 季語:花火
ちょっとさみしいですが、あるあるかもですね。
花火は見えないのか、見えはするけれど、敢えて見ないのか。
耳で花火を聞く主人公です。実体験伴ってます。
第四句 季語:蚊
恋人か、奥様か、はたまた隣の見知らぬ女性か。
サンダルを履いた白き生足にとまる蚊。本人は気づかず。
叩くと血が滲む?叩かなければ、白い足が腫れてしまう。
恨めしい限りです、蚊。
殿方は、白い生足に止まれる蚊も恨めしかったりして。。(笑)
五七五のリズムは少し外しています。合計で十七文字もありです。
第五句 季語:風死す(かぜしす)=土用凪
昔見た光景からの句。
風ひとつない太陽ギラギラの芝生の庭に乗り捨てられた三輪車。
きっとその子はお昼寝かな?
幸せな家族と、少し苦しい自分との対比です。
以上五句、参加させていただきます。
アポロさん宜しくお願いいたします!
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note で俳句を再び始めた私ですが、このように楽しい企画ができて嬉しく思っています。(再びといっても、結社に入っていたとか、習っていたというわけではありませんので、あくまでまだまだ初心者です)
もしも、これを見て、五七五をやってみようかな~っと少しでも思われた方がいらしたら、ぜひぜひトライしてみてください!
今回の企画では、季語なしの五七五の夏らしい句もありなので、入りやすいとも思います。
なんとなくですが、私のおすすめ方法は
① 夏に関する言葉を選ぶ(もちろん季語にこしたことはありません)
季語については、検索するとごそっと出てきます(笑)
例えば「バナナ季語」という検索でも。
➁ その言葉、ここではバナナとしましょう。
バナナがある情景を想像する。
テーブルの上のバナナ、テーブルは窓際、窓からは何が見える?
近くには誰かいる?(いなくてもいい)
そんな感じで妄想したら、パチリと脳内写真を撮る!
③ その脳内写真をもとに、バナナ以外の言葉や動詞を選んで超超短いストーリーを考える。
それを五七五に収める!
この工程がなかなか楽しいです✨
私が存じ上げている noterさん方は、才能キラリ&個性キラリなので、きっと素敵な俳句を作ってくださると思うのです!
もしも、気になったら、ぜひぜひ!
(アポロさん、勝手にすみません💦)
・・・・・ end ・・・・・
タイトル画像:ワイキキ、夕暮れのビーチ。(今じゃないよ!)