noteをはじめて良かったこと。
こんにちは。Siroです。
今回も少しいつもと違う内容を書いていきます。
一年前、noteを始めました。
ちょうどコロナが蔓延してきて、世間も院内も不安と緊張で張り詰めていました。
わたし自身も発熱外来(発熱、呼吸苦、咳、味覚障害、嗅覚障害で受診された方の診察) を担当するようになり、疲労感がつのっていました。
どんより暗くなっていく毎日に、本当はどういうことをしたいのかを忘れないためにnoteを始めました。
本当はこんなに美しい世界だということを自分自身に思い出させるために書いていました。
光の存在から言葉をもらうと、その瞬間は爽やかな心地に満たされます。
それをすぐに文章に残すのですが、後日読んでみるとどこかで聞いたようなありきたりなものになっていて、自分の文章力のなさに落胆するのですが…
それでも書き続けて良かったです。
自分なりに何が良かったのか振り返ってみました。
・仕事と休息の間に、別次元の空間ができあがる
・ひとを愛おしさをもって見つめられる
・言葉であらわす訓練になる
ひとつずつ説明していきます。
仕事と休息の間に、別次元の空間ができあがる
とは、集中しながら癒されているような感覚です。趣味に没頭している感覚に近いかもしれません。
仕事の場合は、限られた時間の中でたくさんのことを終えなければならないため集中しながら疲弊していきます。その反動で帰ってきたらへとへとで、ボーッと画面を眺めてしまうこともあります。
note を書いている時間は、ボーッと画面を眺めている時間よりも遥かに心地よい集中力を保つことができ、さらに一つの文章を書き上げると小さな達成感を得られるので少しポジティブな気持ちになれます。
そのため、気持ちのリセットがしやすくなった気がします。
なんとか続けてこられたのも、そういった理由があったからかもしれません。
次に、
ひとを愛おしさをもって見つめられる
について説明します。
職業柄どうしても ひとのどうしようもない部分 を目にします。
血糖値がよくないのは知っているけど甘いものがやめられない とか、肝臓の数値が悪いけど晩酌をやめられない など、わかっちゃいるけどやめられない方々とほぼ毎日接します。
そういう方々と一緒にいる光の存在たちは、決して怒ったり罰したりしていません。
どうしようもない部分でさえも 愛おしい目で見つめているのです。
もちろん、体を大事にした方が有意義な時間をたくさん過ごせるので、光の存在たちもなるべくサポートしようとしていますが、そのサインに気づいてもらえなくても決して怒ることはありません。
そんな光の存在の姿を目にするうちに、わたし自身も同じような気持ちになってきました。
"間食されていますか?"
と、尋ねてもほとんどの方は "いえ、食べないです" と最初は嘘をつかれます。
"そうですか" とうなづき、
"なにか好きなものありますか? パンとか…"
とカルテを書きながら伺うと、
"パン…より、おせんべいとかの方が好きかな" と答えられ、
"おせんべい…どれくらい食べるんですか?"と尋ねると、
"2、3枚くらいかな" と。
"いつ食べることが多いですか?" と尋ねると、
"3時のおやつとか…晩ごはんの後にちょっとね" と、最後には正直に白状されます。
その舌をぺろっと出すような姿が愛おしくて、患者さんと一緒に笑ってしまいます。
不思議なことに、そのように笑い合った患者さんは 食事や運動、薬のことなどをいろいろと尋ねてくださるようになり、ご自身で工夫されて血糖値や肝機能の数値などかなり良くなっていきます。
note を書くことで結果的に仕事にも活かされたかなと感じたことの一つです。
次に、
言葉であらわす訓練になる
ことについて説明します。
光の存在と対話するときは、一通り対話を終えてからバーッと書き出します。
その際、どうしても表現しづらい部分は出てくるのですが、それでもなんとか言葉を見つけて文章にしていきます。
患者さんとの診察でも、どうしても表現しづらい部分は出てくるのですが、それでもなんとか言葉を探していきます。
これまでは、患者さんがなんとか表現しようとしてくださる言葉がどうしても伝わらない場合、とりあえずそのままカルテに書いてしまうことが多かったのですが、note を始めるようになってからは深掘りして聞くようになりました。
そのおかげで、いままでよりは詳細にわかるようになった気がします。
そして、後日自分のカルテを読んだときに、以前より少しわかりやすくなったような気がします。
これも note を書くことで、仕事に活かされたことの一つかなと感じています。
ちょうど note を始めて1年経ったので、振り返ってみました。
(ちなみに、ある程度記事を書きためてから投稿を始めたので、最初の投稿からは1年経っていないです)
この世界は、本当はとても美しくて温かいのだと感じられるような文章を
これからもぽつりぽつりと投稿していきたいと思います。
Siro。