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きゅうりかピクルスか

「飲みすぎず身体に負担をかけずお酒と適度に付き合う」という目的でこの記事を書き始めた。かなりあやしいが、いまのところ毎日多量に酒を飲まないでいる。

過量飲酒者には禁酒しかないか、減酒が可能か、ということは多くの議論がある。アルコール治療で実績を積み重ねてきたAAグループのメンバーは依存症者をピクルスに例える。「俺たちはピクルスなんだ。一度漬かっちまったピクルスはキュウリには戻れねえ。」

私はすでにピクルスなのか、まだキュウリなのか?

依存症は否認の病と言われていることも知っている。依存症者は自分自身をしばしば騙す。

しばらく酒を絶っていた人が。「俺はもう酒はやめた。それを確かめるために居酒屋で飲まないで食事をしてこよう。」ということを思いつくのはよくある話である。

確かにはじめの日はウーロン茶を飲みながらつまみを食べてくることができるかも知れない。場合によるともう数回飲まずに居酒屋に行くことができるかも知れない。そして次には「これだけ自分をコントロールできているのだから、ビール1杯くらい飲んでも、それで帰ることができるのではないか?」と思うようになり、ついには泥酔するまで飲むのである。

ギャンブル依存症者もよくこの手のことをする。パチンコ屋に「見るだけ」「コーヒーを飲むだけ」「トイレを借りるだけ」と言って入り込むのである。

一番胡散臭い奴は自分である。

減酒、節酒と言っている私は確実に飲むために自分を欺こうとしているのではないか?

キュウリであると言い張るピクルスではないか?


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