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ガンダム40周年と失格ファン(下)
テレビアニメ「機動戦士ガンダム」を見た時期が"非リアルタイム"だったとはいえ、この作品のファンであることに変わりない。情報更新を怠っていたが、ガンダム40周年を機にあらためてアレコレ調べ、ガンダムシリーズの生みの親であるアニメ監督・富野由悠季の作詞家としての顔、それに劇場アニメの主題歌に、歌手・井上大輔を起用した経緯などを知ったところ。ただ新しく得た情報は、これにとどまらない。富野には"皆殺しの富野"との異名があるという。「なんだ、そんなことか」と、再び"ファン失格"の烙印を押されそうだが、やはり、それはそれ。これからキャッチアップするだけだ。
前回のお話:「失格ファンのガンダム40周年(上)」
"皆殺しの富野"
富野が持つ異名。業界だけでなくファンの間でも、かなりよく知られているらしい。富野が手がけた作品では、ストーリーが進むにつれ、敵役のキャラクターはもちろん、主要な登場人物が相次いで死んでいく展開が多いところに由来する。確かに「機動戦士Ζガンダム」では、主人公のカミーユ・ビダンが廃人になるなど、たくさんのキャラが死んでいった記憶がある。
インターネットメディアのピクシブ百科事典によると、同様な作品に「無敵超人ザンボット3」「聖戦士ダンバイン」「伝説巨神イデオン」「機動戦士ガンダム・逆襲のシャア」「機動戦士Vガンダム」などがあるという。「ザンボット3」の最終回は元サッカー・イタリア代表のフィリッポ・インザーギにトラウマを残したそうだ。さらに「イデオン」は究極系らしい:
「イデオン」では、最終的に敵味方まとめて全人類が滅亡して終了というホロコーストも真っ青な展開。当時の視聴者に強い衝撃を与えた。(ピクシブ百科事典)
「ダンバイン」をはじめ、小説版の「機動戦士ガンダム」や「機動戦士Ζガンダム」などは、主人公まで死んだそうだ。感情移入したキャラが死んでしまうのは寂しいが、個人的な意見として、こうしたストーリー展開に不満はない。戦争を描いているのにもかかわらず、関係者がすべて生き残るというのでは、むしろ現実味に欠ける。
🐿アニメ監督・富野由悠季の作品では主要な登場人物が次々と死んでゆく。そのため、付いたあだ名が「皆殺しの富野」。アニメ「無敵超人ザンボット3」もその一つ。https://t.co/k9lLhxAnxU
— りす=ハードボイルド (@white55fox_tw) December 21, 2019
逆襲の始まり
登場人物の死亡率が高い理由について、ピクシブ百科事典は、戦争を題材にした作品が多いほか、富野のリアリズムを重視する姿勢などを挙げる。さらに「富野が自身の思想や物語のテーマに違反したキャラに対しては、やたら厳しい」と指摘しており、これも大きな要因の一つと考えているようだ。これについて富野は、単なる自分の「エゴ」としている。
一方、富野作品のうち「戦闘メカザブングル」「無敵鋼人ダイターン3」などは、敵味方ともにほぼ死者が出ない。また、1998年の「ブレンパワード」以降は、キャラの死や悲惨な描写がほとんどないという。こうした富野の姿勢の違いを評し、"黒富野・白富野"、"激しいツンデレ"とあだ名するファンがいるそうだ。
"皆殺しの富野"は知っていても、"黒富野・白富野"や"激しいツンデレ"は知らないファンもいそうだ。先輩に自称"ガンダム通"がいるので、これを伝えて驚くかどうか試してみたい。失格の烙印を押されそうなファンによる逆襲をそこから始めよう。一方、ガンダムにあまり興味がない奥さん。老いて尚盛んな富野の様子をテレビで見て納得の一言:
「あれで78歳という方が何よりも驚きだよね」
(敬称略、終わり)
関連リンク(前回のお話):
(写真〈上から順に〉:テレビ放映開始以来40周年を迎える『機動戦士ガンダム』=『機動戦士ガンダム40周年プロジェクト』公式サイト、Zガンダムと主人公のカミーユ・ビダン=Yahoo! JAPAN、敵味方ともにほぼ死者が出ない「戦闘メカザブングル」=MANDARAKE)
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