「ウメはもう良いんかい」
ーサクラの開花宣言
「ちょっと付き合ってもらいたいところがあるんだけど」ー。奥さんが唐突に声をかけてきた。話を聞いてみると、高尾山(東京都八王子市)に行きたいらしい。ウメ(梅)を見る機会も、今年(2022年)はそろそろ最後になりそうだから行っておきたいらしい。
捉え方
奥さんも粋なことを仰る。そんなわけで、東京23区内にある自宅からはかなり距離があるが、月内の週末のどこかで高尾山に行くことになった。ところが、そんな矢先に、東京都内にサクラ(桜)の開花宣言。これは幸運なのか、あるいは不運なのか。意見が割れるところ。
サクラとウメを同時に眺めて季節の移り変わりを堪能できると考えれば、一挙両得で幸運と言えるだろう。逆に最後のウメを単体で眺め、過ぎゆく季節を偲びたいとするならば、すでにサクラの季節が始まっているので不運と言えるかもしれない。
置き去り
奥さんはどう捉えるだろう。そう思いながら、東京都内にサクラの開花宣言が出たことを奥さんに伝える。すると、奥さんは「いよいよか。早速、サクラを見に行こう」と、喜び勇んで自宅付近のサクラの名所をいろいろ挙げ始めた。明朝にもサクラ見物に行きたいらしい。
おい、奥さん。ウメはもう良いんかい。
(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)
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