映画のミカタvol.3/熱き魂の叫び!映画好きおすすめ、必見の名作アクション。
「映画のミカタ/vol.3」で“アクション映画のお手本のような作品"とご紹介した『マッドマックス 怒りのデスロード』。魂の叫び…そんな言葉がぴったりな、心が熱くなる新旧おすすめ作をまとめてご紹介します!
①『HEAT/ヒート』(1995年:アメリカ)
デ・ニーロとパチーノ、2大俳優による重厚なクライムドラマ。心に闇を抱え、それでも曲げられない信念をもって生きる二人の男の人生がある時、交差する。互いに負けられない闘いで、敗者の決め手となったのは、実力でも運でもなく、驕りだったのか。白昼の銃撃戦の目を覆いたくなるような凄惨ささえ、運命に抗う者たちの美しい生き様であるかのように、観る者の心を惑わせる。生き方を選べないのではなく”選ばない”、それが、男と女の違いなのだろうか?そんな男達の物語。ヴァル・キルマーの情緒豊かな好演は、この作品の人間らしさの背景を、エモーショナルに盛り上げている。
②『007/カジノロワイヤル』(2006年:アメリカ・イギリス・イタリア・チェコ・ドイツ)
ダニエル・クレイグによる新シリーズの第1作目は、エンタメ要素の強かった以前の傾向とは変わった、ストイックなボンド像が見所。”無敵”のスパイとしてのアクションの見せ場はもちろん、ゴージャスな舞台設定や登場人物の描写には、黄金期を偲ばせる映画の面白さが詰まっている!幕切れはとても鮮やかで、一気にNEWボンドのファンになってしまうこと間違いなし。2021年、待機中の最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』はクレイグ版ボンドの最終作品と言われるだけに、このタイミングで是非見直しておきたい1作だ。
③『アウトレイジ』(2010年:日本)
社会の「裏」に生きる男達の、熱く、そしてどこか哀しい物語。譲れないものについて怒り、あえぎ、時に嘘をついてまでしがみつくのは、滑稽な事かもしれない。自分自身の信じるものに対してまっとうであろうとする男性の心理は、どれほど煤けていてもどこかピュアに思えるのだ。バイオレンスな展開と距離を取るような、静的でなめらかな画面の美しさが、いっそう、登場人物達の心の闇をあぶり出す、人間ドラマ。
④『インファナル・アフェア』(2002年:香港)
日本映画でのリメイクも話題となった、香港映画界を代表する2大スターの競演作。濃密でサスペンスフルな展開に最後まで眼が話せない。クライムサスペンスものの流れを変えたほどの秀逸な脚本、スタイリッシュな映像も胸を熱くする人間ドラマも、全てがパーフェクトな傑作。当時の香港発メジャー作品に馴染みがない人にも、ぜひ一見してほしい。
⑤『ザ・ロック』(1996年:アメリカ)
アクションスターとしてのニコラス・ケイジの絶頂期の作品のひとつであり、名作。いぶし銀かつ軽快なショーン・コネリーの演技、次々展開する派手なアクション、骨太なストーリーはいつ観ても何度でもスカッとする。これぞ映画!!大画面のテレビで家族みんなで盛り上がれる、そんな光景がこの時代であっても作り出せるのもアクション映画の良さの一つだと思う。
⑥『ターミネーター・ニュー・フェイト』(2019年:アメリカ)
説明するまでもない大人気サーガの「正式」な4作目とされる最新作。物語の世界観を引き継ぎ、ストーリー部分はあくまでシンプルにアクションシーンをこれでもかと盛り込んだサービス精神たっぷりの大作。シュワちゃんは見守る側となり、3人の女性メインキャラが強くしなやかに魅せる存在感が、タイトル通りターミネーターシリーズの”新時代"を感じさせる。
(了)
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