メガネはファッションになった。車椅子はどうか ーパリミキ・メガネの三城がWHILLを販売する理由
今年創業88年を迎える株式会社 三城様。「お客様とその未来のために」を経営理念の第一に掲げられ、眼鏡だけではなく、補聴器、健康食品、貴金属など、さまざまな製品を取り扱われています。三城様は2015年に、従来は扱ったことのない、WHILLという車椅子の販売を開始されました。その理由とは? 澤田社長にお話を伺いました。
「昔は眼鏡を扱っていたんだよ」と言われる日が来るかもしれない
先代の社長とはよく、「三城はかつて眼鏡屋だったんだよ」と人々に言われる日が来るかもしれないね、と話をしていました。私たちのお客様というのは基本的にお困りごとがあって店に来られるのですが、目が見えにくかった方が、私たちの販売する製品で笑顔になられる。そういったお客様の笑顔を増やしたいというのが私たちの願いなのです。そのために、眼鏡だけではなく、補聴器や健康食品など、お客様の笑顔を増やすためのさまざまな商品を扱ってきました。
WHILLもそういった、お客様のお困りごとを解決する製品だと思います。外出にご不便や不安を感じているお客様が、より積極的に社会に関わる手助けができればと思い、WHILLを知ってすぐに取り扱いをはじめました。
WHILLは、操作性が良くて自分の足のように扱うことができ、何より乗っていて楽しい「乗り物」です。車椅子というより、これで散歩をすることが趣味になるような、そんな楽しみ方もあるのではと思っています。また、シンプルで飽きの来ないデザインも魅力的ですね。外に行くのがおっくうだったり、ためらいがあったりした方が、自分らしく外出されるような新しいモビリティだと思います。
「福祉用具」だった眼鏡がファッションアイテムに
一昔前まで、眼鏡は目の悪い方のための福祉用具でした。眼鏡をかけているといじめられるなど、ネガティブなイメージもあったようです。しかし、私たちは、眼鏡のイメージを変えるべく、さまざまな工夫をしてきました。その一つが、店舗で、「眼鏡という製品をいかに素敵に見せるか」の工夫です。お客様のお困りごとを解決したいという気持ちを一人ひとりが持つのはもちろんですが、それに加えて「店舗に足を運びたくなる」エンターテイメント性も私たちが重視しているポイントです。
この渋谷店は、店を訪れる若い人々を対象に、50年代のアメリカをイメージし、渋谷の街に溶け込む店づくりをめざしました。時にはプロモーションビデオの撮影や音楽のライブが行われるなど、非日常なエンターテイメント性を提供しています。また、最近では「毎日でも来たくなる空間」を目指し、カフェを併設したログハウス風の店舗もオープンしました。子供の遊び場も併設していて、いつでも出来立てのコーヒーやカプチーノを家族や友人とともに楽しめます。
今やここ渋谷店では、度がついていない眼鏡が売り上げの40%を占めています。つまり、眼鏡を必要としていない人でも、自己表現のアイテムとして眼鏡を活用しているということだと考えています。
渋谷店店内
カフェを併設したログハウス風の店舗
これからは人生100年時代になります。身体が動きづらくなっても、いつまでもその人らしく社会参加ができるような福祉用具はますます重要性を増していくと思っています。誰もが乗りたくなるデザイン性と、エンターテイメント性を兼ね備えたWHILLは、従来の車椅子のイメージを大きく変える、新しい乗り物になるのではと考えています。
眼鏡を掛けることで、そこから見える景色を楽しめるように、お客様がWHILLに乗られることで新しい景色を見ることができ、もっとその方らしく社会に参加できるようなお手伝いをしたいと考えています。
株式会社三城 代表取締役社長 澤田将広氏(Masahiro Sawada)
1980年に株式会社三城 入社。オーストラリア現地法人で支配人として勤務したのち、人事、商品開発などを歴任。渋谷店の店舗プロデュースや、三城オリジナルブランド「DIGNA」シリーズのデザインも手掛ける。
WHILL公式HPはこちら
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