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当たり前が嬉しかった。

中学3年生になって、私は朝から帰りまでずっと通常級で過ごすことができるようになった。授業はどうしていたかと言うと…

学年が上がると教室は上の階になるが、3年生はすべてのクラスが1階となった。

体育はレポート提出という形だったが、クラスメイトと同じ場にいることができた。当時の私にとっては十分嬉しかった。

肝心の美術や音楽の授業はというと…
3階までエレベーターであがり、4階にあがるときには先生の登場だ。柔道部の顧問がおぶって連れていってくれたのだ。もちろん先生が来れないこともあった。

そんな時はクラスメイトがおぶってくれたり、手動車いすごと3〜4人で持ち上げてくれた。

当然のことながら、悪しき連絡ノートもなくなった。

どうだろう?
もちろん私の身体状況が今より良かったわけだが、私が通常級で過ごす上で調整、工夫してもらったことは難しいことだろうか?固定概念というのはやっかいだ。

特支から通級していた時は、気持ち的にはクラスメイトとの間に壁を感じていた。どこか自分はみんなと違う世界に生きている、別枠の存在というか…でも、それがなくなっていった。

当たり前に日々を過ごす。
一緒に給食を食べる。雑談をする。遊ぶ。親の付き添いなしで修学旅行にいく。みんなで音楽で歌を歌う、等など。その中で壁が次第になくなっていったのだと思う。

中学校ラストの1年間、ほんとに楽しい日々を私は手に入れることができたのだ。

だがしかし、新たな壁が私を待ち受けていることになる。

次回に続く…

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