地元に帰るような旅、諏訪での2日間
とある休日、里帰りのようなひとり旅をした。
ここ最近ずーっと悩み事をもやもや抱えていて。なんだか誰かと話したい。でも、知っている人じゃなくて全然知らない人と話したい。そうだ、ゲストハウスに行こう、と思い。
目的地は、長野の諏訪にあるマスヤゲストハウス。ここに行くといつも、穏やかな気持ちで満足して帰路に着ける。かれこれ4回目の訪問。
まずは新宿から上諏訪まで、高速バスで。朝ごはんを探しにコンビニに入ったけど、食べたいものが無くて何も買わず。旅のお供はお水だけ。
三連休の初日ということで、かなり渋滞してた。そりゃあそうだ。混む日を選んだのは自分なので、大人しく寝ていたら、あっという間に上諏訪だった。
ものすごく雨が降っているけど、何かアクティビティをするわけでもないからオッケー。
リビセンへ
てくてくびちゃびちゃ歩きながら、目的地のリビルディングセンターへ。
今日行くゲストハウスには何度か泊まったことがあるのだけど、そこで毎回「リビセン行ってきた」と言う人が必ずひとりはいた。それで気になっていて、今回の旅ではリビセンに来てみた。
カフェが併設されているので、まずはお昼ごはんを食べることに。
カレーが美味しい、とどこかの前情報で見たので、素直にカレーを。はじめてのお店では、いちばんの基本メニューを頼みたくなる。ラーメン屋さんなら醤油ラーメン、蕎麦屋さんならざるそば。
もう15時前になりそうだったので、キッズサイズを。これでもお腹いっぱいになるくらい、胃というものが弱ってきている。
私がいる間にも結構常連さんっぽい人が来店していた。でも居づらくはなくて、ちゃんと自分の空間は確保できる感じ。落ち着いた。
お腹がいっぱいになったところで、リビセンの中を見てみる。
2階は食器や古道具が置いてあるフロア。か、かわいい…!写真撮影の許可をもらったので、たくさん撮った。
建物の木の感じが相まって、あたたかい空間ができあがっていた。
古き良きものを捨てるのではなく、味わいを生かして使おうというのが素敵。テンション上がっているお客さんがそこらにいた。
3階には椅子や大きな家具たちが。
私の部屋は築浅で、壁も床も白い。自分の部屋に合わせるイメージが湧かなくて、何も買うことができなかった。こんなときセンスがあれば…!
インテリアに詳しい友人と一緒に来たいな。そんな思いとともにリビセンをあとにした。(眺めているだけでもたのしいので次の日も来た。)
マスヤゲストハウスへ
上諏訪から下諏訪へ移動して、ゲストハウスへ向かう。
マスヤゲストハウスにはじめて行ったのは、2016年くらい。悩みごとがあって、どっか遠くにフラッと行きたくなって。はじめてひとりでゲストハウスに行った。
宿に泊まりに来たひとと一緒に話をして、地元の美味しいごはん屋さんに行って、派手な観光スポットがあるわけではないけど、すっごく心が満足したのを今でも覚えている。
ここに来るのは、今回で4回目。コロナ禍になってからははじめて。ちょっとドキドキする。足が速まる。
赤レンガに挟まれた門が見えた。到着だ。
夕方になっていて、すでに宿泊客やスタッフさんがリビングにいた。こんにちはー、と声をかけてくれる。やさしい。
たまたま同じタイミングでチェックインした女性2人組と、流れで部屋でおしゃべり。
歴史が大好きなガールと、チャイ屋さんをやっているガール。この日に、この場所に、この時間に来てなかったら出会えていないんだなあ。と思うと、旅の思い出をぎゅうっと抱きしめたくなる。本当にこの日ならではというか。
その流れで、一緒にご飯も食べに行くことに。
向かったのは、ガレットが美味しいカフェ。お酒も飲める。
好きなことの話や、悩みの相談、共感する価値観の話とかをした。
初対面なのに、いや、初対面だからこそ?気兼ねなくなんでも話せて、たのしい夜を過ごした。
ふたりの仲良しな空気感が向かいに座っているこちらにも伝わってきて、思わず口角が上がってた。
お店を後にして、ふたりとは別の道を行く。銭湯に行きたくて。
と思ったら、最終入店に1分だけ間に合わず。1分を笑うものは1分に泣く。泣いたのは私。
諦めて宿に戻り、シャワーだけ浴びて就寝。
雨が止んだ朝
起床。窓の外を見る。雨、降ってない!心の中でバンザイ三唱。
まずは昨夜行けなかった銭湯へリベンジ。
あっついお湯に浸かってぽかぽかの状態で、晴れた空の下を歩くのがすっごく気持ちよかった。しあわせだな〜ってぼんやり思いながら歩いた。
朝ごはんを買おうと思ってパン屋さんに行ったら閉まっていたので、少し歩いてカフェに向かう。
7分くらい歩いたところにあるカフェで、モーニング。どの場所でも大体は歩いて着けるのも、この街の良いところ。
ふわっふわの卵が挟まれたサンドを注文。長野産のりんごジュースも。
これを書いている今も、また食べたいなーって思う。美味しかったなあ。
宿でのんびり
宿に戻って身支度をして、チェックアウトをする。チェックアウト後もリビングにはいていいので、電車の時間までのんびりすることに。
窓から入ってくる風の、なんて気持ちのいいことよ。ちょっと涼しい気温もちょうどいい。最高の気候の、静かな空間でのんびりする時間をたのしむ。
たまたまリビングにいた宿泊者の方々と、家族みたいな写真を撮ったり。
チェックインからチェックアウトまで、隅々まで満足だ。
目とお腹がよろこぶカフェへ
宿を後にして、ふたたび上諏訪へ。帰りの高速バスをお昼過ぎに予約したので、それまでゆっくり過ごす。ちなみに、この日の朝に予約した。
昨日も立ち寄ったけどお腹がいっぱいで食べていけなかったカフェに、リベンジ。(今回の旅、リベンジが多いな)
お店の内装がもうかわいい。写真を撮っていいか尋ねたら、「他のお客さんもいるので数枚で…」とのことだったので、数枚撮らせてもらった。
普段はもっともっと混んでいて、私が来た時間帯はたまたま人が少なかったみたい。
ルーローハンと、ノンアルコールのクラフトジンをいただいた。
お肉がやわらかくて味がしっかりついていて、ご飯ととっても合う。美味しかった。
バスの時間までは再びリビセンを眺めていた。
そして帰る
そうして、高速バスに乗って帰路についた。帰りも到着時間が遅れたけど、余韻に浸ってたし、寝てたからあっという間だった。
やっぱりひとり旅好きだな〜、と実感した2日間だったな。もちろん、人と行く楽しい旅も好き。どっちの方が好き、ではなくて、たのしいの種類が違うなあと思う。
ひとりの旅は、自分の頭の中で行き先とか全部決められるのがラクで良い。全部、自由。その日に決められる。そう、自由。フリーダム。
普段暮らしていると、時間とか、期日とか、誰かの意見とか、いろんなものに縛られる。でも、旅の間はフリーダム。
今回の旅も、デジタルとか、人間関係とか、仕事とか、全部のデトックスになってよかった。(カメラはデトックスしたら逆に具合悪くなるので、写真は撮り続ける)
諏訪に「行って」はいるのだけど、なんだか地元に「帰って来た」ような感覚になる、不思議な場所。
また、来ます。