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儚い羊たちの祝宴/米澤穂信

本とは関係ないが、このnoteのサムネにあたるのだろうか、写真のことだ。この本を読んだ人なら分かると思うが、ピッタリすぎて驚いた。

あらすじ
5つの短編からなる本作に出てくる人達は「バベルの会」と呼ばれる大学の読書会と緩く繋がっている。それぞれが抱える問題を見ていくことになる。例えばお祖母さんに歯向かえない家、客人が来ない別荘、毎年同じ日に吹田家の人が殺される家など様々である。

感想(ネタバレ有)
印象に残っているのは「身内に不幸がありまして」である。誰もが休みたい用事がある時に身内の誰かのお葬式に勝手に参加してしまったことはあるだろう。しかし吹子は違う。本当に殺してしまうのだ。吹子は丹山家の後継ぎとして隙を見せるわけにはいかない、つまり嘘をつくくらいなら本当に殺そうと考えてしまうのだ。自分にとって後継ぎなど想像も出来ないが、人を殺すほど背負うものは大きいのだろうかと感じた。

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