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梓 みちよ『二人でお酒を』について。

二人でお酒を』は、1974年に発売された梓 みちよの34枚目のシングル。1974年のオリコン年間ヒットチャートで第18位にランクイン。テレビ番組やステージで披露される際、1番の歌詞を歌い終えたあと床に胡坐をかきながら歌うのが通例である。これは、「『女だてらに』あぐらをかいてみたらおもしろそう」という梓自身の提案による演出である。コンサートで試したところ、笑い声やいぶかる声が聞こえ、手ごたえを感じ、そのまま押し通したという。

1970年にリリースされた「木枯しの少女」 / 1974年にリリースされた「二人でお酒を」

1970年に発売されたベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースの楽曲『She's My Kind of Girl(木枯しの少女)』が元ネタとしてサンプリングされている。それから11年過ぎ、「いつになったらこの歌から抜けられるのか」と思うようになり、「自分を解放してくれる歌」を望んでいた。そこで、梓の所属事務所は、山上と平尾に「梓を脱皮させる」新しい曲作りを託す。作詞の山上路夫は数日間考え続けたが、結局「酒好きの梓らしい、お酒を飲む女性像が一番」と考えた。演歌歌手ではない梓に酒の歌を歌わせることはためらいもあったものの「新局面を開くには冒険も必要」と割り切った。梓自身も「酒好きの自分にぴったりでうれしかった」とすぐに気に入ったという。

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