The Biscatsの楽曲の元ネタ

『The Biscats』は、男女3人組で構成されるハイブリットロカビリーバンド。2019年に結成。当初は4人組だったが、2021年にメンバーが1人脱退したため、現在は3人組で活動している。1980年代に5人組のポップス&ロック・バンド「JANGO」のギター・ボーカルとして活躍した真崎 修が主に音楽プロデュースを担当している。夏季のシーズンに楽曲を発表することが多く、音楽自体も夏をイメージしたサマーソングが多い。ロカビリーとJ-POPを織り交ぜた音楽性を重視しているため、従来のロカビリーよりも聴きやすい楽曲になっていることが特徴である。バンドの合言葉は「今の時代に合った新しいロカビリーを作って、再びブームを起こす」こと。ファン層は主に50代～70代くらいの年齢が中心であり、男女比では男性の割合が多い。そんなザ・ビスキャッツの歌には元ネタが隠されていることもあり、今回はその一部を紹介したいと思います。

※元ネタ

■ハジけちゃって！Summer Time

BAY CITY ROLLERS「REMEMBER」/ The Biscats「ハジけちゃって！Summer Time」

2022年にリリースされたThe Biscatsの2枚目のシングル「ハジけちゃって！Summer Time」。イントロやサビの部分に1973年にイギリスのアイドルバンド・Bay City Rollersが発表した楽曲「Remember (Sha-La-La-La)」が引用されている。

■ラストサマーデイ

THE 5 TEARDROPS「GOOD-BYE, I LOVE YOU」/ The Biscats「ラストサマーデイ」

1stアルバム『The Biscats』からの先行シングル曲として配信リリースされたThe Biscatsの夏の定番曲。軽快なリズムの中に、ロカビリーカントリーサウンドを織り交ぜたThe Biscatsらしさが溢れる夏にぴったりなサマーチューンとなっている。1988年にロカビリーバンドのTHE 5 TEARDROPSが発表した「GOOD-BYE, I LOVE YOU」のオマージュとして作られた曲である。

■Runaway Boy / Sweet Spicy＆Darling

Ben E.King「STAND BY ME」/ The Biscats「Runaway Boy」と「Sweet Spicy＆Darling」

The Biscats結成前にボーカルの青野美沙稀が発表したソロミニアルバム¨Sweet Devil¨に収録されている「Ruaway Boy」とThe Biscatsが2023年にリリースした4枚目のシングル曲¨ノッてけ！Sundayの¨カップリング曲「Sweet Spicy＆Darling」。この2曲は、ベン・E・キングが1961年に発表した「STAND BY ME」がサンプリングされている。

■Goody Goody Girl

MAGIC「天使のジェラシー」 / The Biscats「Goody Goody Girl」

2024年に発表されたThe Biscatsの7枚目のシングル「Goody Goody Girl」は、ボーカル・青野美沙稀の父親が在籍していたロカビリーバンド¨MAGIC¨の「天使のジェラシー」（1993年発売）をオマージュした楽曲であり、イントロ部分や曲の雰囲気も全体的に似ている。

※楽曲の使い回し

■Runaway Boy→Sweet & Spicy Darling

青野美沙稀「Runaway Boy」 / The Biscats「Sweet & Spicy Darling」

イントロ部分など全体的に曲の構成が酷似しており、実質「Sweet & Spicy Darling」はRunaway Boyのリメイク版（The Biscats版 Runaway Boy）と見ても良いだろう。

■magic hour→あなたへ

The Biscats「magic hour」と「あなたへ」

The Biscatsの5枚目のシングル「あなたへ」は、ボーカルの青野美沙稀がファンに向けてのラブソングとして発表した歌で、The Biscatsの1st EPアルバムに収録されている「magic hour」と曲調が似ている。

■Rocka Venus→Goody Goody Girl

The Biscats「Rocka Venus」と「Goody Goody Girl」

2024年にリリースされたThe Biscatsの7枚目のシングル「Goody Goody Girl」。1stミニアルバム『Cat's Style』（2021年発表）に収録されている「Rocka Venus」の一部のフレーズ、メロディーを引用している。