関節に対する基礎運動学と生体力学の原理の適用①安定性・運動性
毎週木曜日は、セラピストとしての基礎知識をつけるための情報を配信しています。
今回から数回に渡り、【関節に対する基礎運動学と生体力学の原理の適用】というテーマですすめたいと思います。
たいそうな表題を付けましたが、皆さんにとって目新しい知識はそれほどありませんし、難しい話をするつもりもありません。
しかし、これからお伝えしていく内容を「施術に活かせている」と自信を持って言える方は少ないはずです。
もし、これからお伝えしていく内容が、施術に活かせるようになると、テクニックはもちろん患者教育も全て変わり、結果の出せるセラピストになります。
ぜひ成長を楽しむためのツールにしてみてください。
ではさっそくはじめます。
関節の2つの機能
関節の機能は2つあり、相反する性質を兼ね備えています。
安定性:支持機能
運動性:生理学的運動機能
双方は、どちらが優れている/劣っているではなく、共に必要な機能です。
その上で、これらにはポジティブ表現とネガティブ表現があることを知っておきましょう。
(ポジティブ表現)
・安定性
・運動性
(ネガティブ表現)
・運動制限
・不安定
これを意識していないセラピストは、「ネガティブ表現=悪い状態」と勘違いするので、
・安定性が必要な場所に、ストレッチやマッサージ、矯正をしてみたり
・運動性が必要な場所だからと、必要以上のストレッチやマッサージ、矯正をします。
⇧これらは、運動制限や不安定の原因をつくることになります。
それぞれ優位な関節を知っておこう
安定性が優位な場所は、運動性が優位な場所に比べ、運動制限があって当たり前だし、運動性が優位な場所は、元の運動性以上に可動域を広げると不安定になります。
とても当たり前のことですが、いざ患者さんを前にすると吹っ飛んでしまう方は珍しくありません。
大切なのは、健側と患側の比較です。
AさんとBさんを比較するようなことや、硬い/やわらかいだけで判断するのは、絶対にやめてください。
【代償運動】が起こる場所
ある運動が制限された時、その運動に変わって起こる運動が【代償運動】です。
基本的に代償運動は、運動性が優位な関節で起こります。
つまり、代償運動を起こしている関節は、運動性を通り越し「不安定」になっています。
この不安定を安定させるために直接アプローチすると、【代償運動ができなくなり】発症します。
だからといって、この時まちがっても安定性が優位な関節で調整したり、運動性が優位な関節にむやみに手を加えると、症状は複雑化するので注意してください。
「だったらどうすればいいの?」という方のために、【代償運動】の治療方法は、後日有料noteで公開予定です。
⇧のヒントで分からない方は購読してみてください。有料noteは毎週日曜日に公開しています。⇩でも同時掲載します。
まとめ
今回は、そもそも「関節をどう考えると治療に活かせるか?」について書きました。
各学問を単体で理解していても、どうまとめていけば良いのかを知る機会は少ないと思います。
時間的都合で一度に大量にお伝えすることはできませんが、少しずつでも確実に前進する方法を公開できればと思います。
ではまた
僕のnoteでは、「触診力に自信がない方でも、基礎の基礎から練習することで、治せるレベルになれる」有料noteを公開しています。
他では手に入れることのできない、また誰も教えてくれない基礎中の基礎です。
基礎という言葉を連発していますが、「治せない人は全てここでツマヅイている」ほど、内容は濃く有意義です。
よかったら参考にしてみてください。
<こんな方に読んでもらいたい>
・触診力を上げたい方
・触覚閾値を上げたい方
・治せる治療家になりたい人