SIBOの種類
※過去記事を修正した再投稿記事です。
SIBOには大きく分けて3つの種類があります。ガスと膨満感を伴うのは共通として、その他に;
下痢や軟便を伴う水素ガスを発生するSIBO
便秘を伴うメタンガスを発生するSIBO
ゲップ、卵の腐ったような臭いのガス、主に下痢または便秘、体の痛みやブレインフォグを伴う硫化水素を発生するSIBO
それぞれガスを発生させている菌とその餌となる成分(食品)が異なり、細菌の繁殖もあれば、メタンガスを発生する古細菌の場合もあるので、効果が出る抗菌ハーブが異なります。また、水素ガス型SIBOを放っておくとメタンガス型SIBOに変わったり、また、硫化水素型SIBOに変わっていったりします。
そして、長くコンサルをしていろいろな人を見ていると、腸カンジダなど真菌の問題も併発しているケースが割と多いことを発見します。
小腸に真菌類が増殖するSIFO(小腸内真菌異常増殖症:small intestinal fungal overgrowth)。甘いものによって増殖するカンジダ菌増殖などもこれにあたります。カンジダ菌の増殖が大腸で起これば、LIFO(大腸内真菌異常増殖症:Large Intestinal Fungal Overgrowth)です。お腹のカンジダ菌が甘いものを欲するので、無性に甘いものが欲しくなり、その衝動を止められない。
また、メタンガス型SIBOも、小腸ではなく大腸にメタン菌が増殖する場合も多くあり、現在ではIMO(腸内メタン生成菌増殖:Intestinal Methane Overgrowth)と呼ばれるようになり、小腸と切り分けずに認識されるようになってきたようです。
LIFOもIMOも、大腸で起こっているならば、単純に腸内細菌叢のバランス失調のディスバイオーシスということです。小腸にせよ、大腸にせよ、問題が真菌であれば、真菌を得意とする抗真菌ハーブを利用して除菌します。
除菌に際する食事療法も変わります。
水素ガス型とメタンガス型は低FODMAP食
硫化水素型はニンニクや玉ねぎやブロッコリーや赤身肉や卵などの硫黄を含む食材を制限する低硫黄食
SIFO・IFOは糖質の制限
硫化水素型SIBOで低FODMAPを続けるとむしろ悪化します。以前は低FODMAP食をしたら治っていたので、低FODMAP気味の食事をずっと続けていたら、またガスが発生し始め、再度きっちり低FODMAP食にするものの今までにように治らない。それは硫化水素型SIBOに変わったかもしれません。または真菌が増殖してSIBOかLIFOも発生してしまったか。
今ネットでもSIBOの情報がたくさんあるので自己流で対処している人も多いと思いますが、除菌しきれない人はたくさんいるのではないかなと思います。
実際に私のクライアントさんでも、水素ガス型SIBO、メタンガス型SIBO、主に大腸で発生しているIMO、SIFO、LIFO、硫化水素型SIBOと全種類の方々がいらっしゃいます。そして、SIBOとSIFOの組み合わせなどさまざまな組み合わせが存在し、メタンガス型SIBOに隠れた水素ガス型SIBOなども出てきます。
ここまで見事に分かれるか!というほどみなばらばら。結構複雑です。結構な人数をみていますが、一般的なスタンダードなSIBO除菌の組み合わせで除菌しきれている人は3割程度でしょうか。
そういう方は1、2回で綺麗に除菌ができますが、複雑なケースの方が多く、数種類のハーブをローテーションで用いて、3、4回除菌が必要になるケースもあります。
また、元の原因にIBSやそもそもディスバイオーシスやリーキーガットを引き起こす原因ともなる精製小麦や乳製品から引き起こされる遅延性食物アレルギーがあることもあり、そうすると遅延性食物アレルギーの原因食材、胃腸を刺激する食材など、さまざまな食材にいろいろな反応をすることになり、「何も食べれない!」ということになってしまいます。
そして、SIBOはとても再発しやすい傾向にあります。除菌後に長期にわたって消化機能を整え、腸内環境を整えていくことがとても大切。
SIBOの場合は除菌なしで食事だけでコントロールはできませんし、その食事療法もやみくもに問題のある食品を除去すると栄養失調になります。一人で治すのは本当に大変なので、一人で悩んでいるようだったらご相談くださいね。