お料理して考え込んだ
某料理番組をネットでぼんやり見ていたところ、なぜか無性に食べたくなったので、作ってみた。
片栗粉を使うけれど、まぁ炭水化物も許容範囲かなぁと思い、材料を揃えて作ろうとしたのだけれど、そこで一瞬悩んだ。
いつもの私だと、考えるまでもなく、手を抜くことを考えるので、次のようなプロセスが脳裏に浮かんだ。
1)水切りして片栗粉をまぶした豆腐を、オーブンペーパーを敷いた鉄板に並べて、オイルスプレーをかけて、ヘルシオで「さっくり温め+α」か、「からあげ」モードで焼く
2)ホットクックにオリーブオイルとキノコ3種を突っ込み、数分炒めてから様子を見て、フタを開けて煮詰めるモードで炒めを継続して味付け
3)これらと切ったトマトを耐熱容器に打ち込む
ちなみに、ヘルシオオーブンを使う際に、オイルスプレーがあるとめちゃいいよ。コストコで買ったよん。圧力かけるから、めっちゃキレイにスプレーできる。
Mistoオイルスプレー
ちなみに、海外にいる時は、わざわざ日系のショッピングモールに行って買った、このスプレーを使っていた。これで十分やで。私の場合は、オリーブオイル用とごま油用の2個も持ってた。めっちゃおすすめ。ただしデザインがちょっと私の趣味にあわないのよね......。
こちらにごま油入れてたのだけれど、使い心地はあまり変わらず。デザインはこっちの方が好きだけど、安定感は前者の方が良し。
話を戻そう。料理だ。3分クッキングだ。
初めて作るレシピなので、最終形の味を一度は味わっておかねばならないと気づいた。手を抜いてでき上がったものの再現率がどの程度なのか、正解を知らないと判断できないからだ。
ということで、レシピ通りに作ってみた。
3分クッキングって言っても、当然3分ではできない......orz
もうめっちゃくちゃ面倒くさかったけど、がんばって豆腐を焼きつけた。我が家はカナメと二人世帯なので、大きなフライパンがない。ということで、豆腐を焼き付けるだけのプロセスを2回に分けたので、余分に時間が掛かったとは思う。
その上、キノコを炒めている間も、周囲に油が飛び散りまくり、それを見ていたカナメが、
「え、これ掃除めっちゃ大変やん」
と、今までの人生で初めて見た光景の様なセリフを吐いた。
キミは子供4人育てたキッチンの修羅場を、本当に見ていなかったのだね。
朝5時半起きで、時には私自身のものも含めて、お弁当6個作成していた、私のキッチンでの殺人的かつ芸術的な動きを、一つも見ていなかったと白状したね?
ここでケンカふっかけてもいいのだが、もうそんなことでイチャイチャじゃれ合う歳でもなく。こちとら熟年夫婦だ。
「カナメくんが掃除してくれてもいいのよ♡」
とは言ってみたが、そんな気など私にはさらさらなく。この辺の掃除のノウハウなら持ってる。スプレーかけまくってキッチンペーパーで拭けばいいのだ。もう雑巾洗う気もないからね。キッチンペーパーでいい!!床にも油飛んでるしさーっ!!
結局、この料理をレシピ通りに再現するために、掃除の時間も含めて35分ほどかかってしまった。あ、お豆腐は事前に水切りしておいたから、その時間を含めると、もっともっとかかっている。
確かに美味しかったけどね。
35分もかけて作ったけれど、これって人間の行動として正しいのかな、という疑念がフツフツ。
私にとって、料理は過去に飽きるほどやったし、家事の時間の大半を占めていたのは、掃除でも洗濯でも片付けでもなく、この料理プロセスだったわけで。もうこれからの人生、趣味でもないお料理に時間などかけたくないというのが本音なのだ。
いや、美味しいものは食べたい。食べたいから作らないといけないんだけど、それ、私が作らなくても、いや人間が作らなくても、美味しいものが目の前に運ばれてきたら、もうそれでいいじゃない。でもコストの問題があるから、自炊した方が圧倒的に安く上がるなら、素材を買ってきて家で作って食べることに異論はないのだが、
料理を、人間が作る必然性が、全くないことに気付いてしまった。
例えば、8時間睡眠をとる人にとって、一日のうちに起きている時間は16時間しかない。その大事な時間の35分を、たった一品の料理を作るために使っていいのか、と思うと「違う」と思ったのだ。
過去の私は、子供4人いて在宅フリーランスで仕事をしていた時でも、平均すると家事の時間は一日4時間くらいかかっていた。朝5時半から8時半までバタバタと料理を含めた家事をして、夕食準備と洗濯その他に1時間くらいは要していた。そしてそれ以外は寝る直前まで仕事という日々だった。その当時の平均睡眠時間は4時間だったので、かなりギリギリの生活をしていたとは思うが、精神的なストレスがゼロ(人間関係や通勤のストレスがない)だったので、免疫落としてひどい風邪に悩まされることなどもなかった。
でも、ただただ、忙しかった。
ああああ、あの当時にヘルシオとホットクックがあれば。海外でも売り出してくれていれば!
シャープさん、なんで海外にアレを展開してくれなかったのだ!!!
と思わなくもないのだが、まぁ過ぎたことだ。
そこで思ったことは、まだまだ料理に時間をかけている人がたくさんいるだろうな、という事実だ。もちろん料理が趣味で楽しめる人なら良いのだが、仕事をしながら、子供を育てながら、介護しながら、自分の趣味の時間を潰しながら、必要に迫られて料理に時間を取られている人がいるのなら、
ツールを使って、徹底的に省力化と時短化できるように考えてみる
ということは、めちゃくちゃ良いことなのだ。これは善であって、手抜き云々と批判されることは一切ない。結果が同じなら、自分の大切な時間とエネルギーをもっと自分にとって価値のあるものに使った方がいい。
私なんぞ、過去に膨大な時間とエネルギーを費やした「料理を含めた家事時間」が、自分の経験にすんごい価値と学びをもたらしたかというと否、である。もちろん経験が生きた部分もあるとは思うが、そこまでの時間が必要だったかというと、絶対にそんなことはない。それよりも、必死で勉強した外国語や、仕事のノウハウや、さらに言うと子供たちや、外国人の友人たちと交わした会話の方が、私には学びが多かった。
家事が好きなら、好きなことは是非どんどんやるべき。
でも特に料理や家事に大きな意義を見出せない方は、とにかく自分が動く時間を減らせるように、頭を使うと良いと思う。
これらの本が参考になるかも。
ホットクックとヘルシオについては、こちらも。