鹿さんは「神の使い」と大々的にアピールせよ
奈良の鹿さんが大人気である。
大阪人の私は、「箕面の猿」と「奈良の鹿」に多少の恨みがあるw
関西の小学生たちは、箕面や奈良に遠足で行くことがあるのだが、そこで何人かは「お弁当をかっさらわれた」経験をするか、それを目撃してしまうのだ。
私はマジでかっさらわれそうになったことがある。
彼らは、めっちゃ狡猾で図々しくて、現場にいるとかなり怖い思いをする。
なので「自分から彼らに絡みに行こう」などとは、ゆめゆめ思わないのである。
怖いから。
どうしても現場に行かなければならない用事があるならば、彼らの存在を「赤の他人」とみなして、凝視することもなくサラッと通り過ぎるのだ。刺激したくない。
それを!!
無知とは恐ろしいのだが、絡みに行くどころか蹴りに行く奴らがいるとは!!!
でね。
なんで彼らが鹿を蹴りに行っちゃうかというと、これはもう文化が違うとしかいえないというか、育ってくる環境において重視されるものが違うからなのだ。
学んで来なかったとかいう話ではなくて、そもそもそういう価値観がない。
外国の方に対して失礼にならないように表現するのは難しいのだが、サクッと書いてみると、
中国では「やってはいけない」と明記されていること以外はやっていい
「やってはいけないこと」に罰則規定がなければ、ほぼやっていいと同義語(汗)
なのである。
また、日本人は無宗教などと言うが、これも実は実態とは異なる。
日本人は小さい頃から、「ご飯一粒にも7人の神様」だとか「山にも川にもなんにでも神さまがいる(八百万神)」などと言われて育ちがちである。
そのため人や生き物は言わずもがな、モノや自然物もデフォで大事にせねば、とふわっと考える。
ところが、全世界の人が等しく同じような感覚を持っているかというと、それは一切ない。
だから、ちゃんと説明しないといけないのである。
ただし、「鹿は国の天然記念物です」と書かれた看板を立てても、多少の抑止力にはなるが、罰則規定がないならば、一部のやらかしは残るだろう。
記事によると、
天然記念物である鹿に加害すると「5年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金に処される可能性がある」
らしい。
つまり、「罰則規定がある」ということを看板などで周知させると良いのだが、おそらく外国人観光客さんは、日本式の長文の看板など絶対に読まない(汗)。
そして現行犯でなければ、逮捕などは難しいだろうし、現場を押さえるために常にパトロールするならその人件費が高そうである。
そこで、提案である。
「奈良の鹿さんは、(春日大社では)神の使い」である!!!!!
ということを、大々的に内外にアピールするのが良いと思うのだ。
つまり、
インドの牛
トルコの猫
日本の鹿
というように、「ある動物」が現地の宗教と結びついているということを、海外の人にも広くアピールすべきだと思うのだ。
このさい、実態がどうかとかは、あんまり気にしなくていい。
実際に神の使いとして「現地の人が鹿を見ればひれ伏すほどに、めっちゃくちゃ大切にされまくっているかどうか」というのは別にどうでもいい。
「あいつらからは弁当を死守せねば」と頭では憎々しく思っていたとしても、日本人なら彼らに危害を加えようとは思わないからね。
目標は「天然記念物である鹿に危害を加えないでほしい」だけなのである。
小さい頃から「生き物はもちろん、モノすら大切にせよ」と教えられて育った人と同じ感覚になれというのは不可能だけれど、「宗教と結びついた何かにちょっかいを出すと、その信者は激怒する」という感覚は、世界中の多くの人にも理解できるだろう。
この記事で、「日本のお守りをつけたバイオリンが盗難頻発の学校で被害に遭わなかった」という話を書いたが、ある宗教に関するグッズは、他の宗教を信じる人にとっても、あんまり触りたくないモノに映るはずである。
そしてそれが信者にとっては大切なモノなのだろうと理解できるのだ。
単純に「気持ち悪い」というのもあるかもしれないが。
ということで、「鹿さんは神の使い」の広報よろしくですw