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足のむくみは日々のデスクワークが原因なのか
みなさまこんにちは(こんばんはかもですが、、)Offi-Stretchマガジン編集事務局の石田です。沢山ある記事の中からこの記事を見つけていただきありがとうございます。
私たちは普段、ビジネスパーソンが日々抱える身体的不調を改善する「Offi-Stretch®︎」というサービスを通じて多くの方をサポートしております。
いつも仕事熱心で業務のことならなんでも知っているみなさまですが、意外と自分自身の体について理解している方が少ない!と感じることが多く「仕事でパフォーマンスを上げるためには体が資本」ということをより多くの人に知っていただくためにキーボードを叩いております。
私たちの元には毎日沢山のご相談をいただくのですが、その中で意外に多いのが「足のむくみ」です。慢性的とまではいかないまでも、日常的になんとなくむくみを感じている方も多いのではないでしょうか。
なのでこのnoteは、体のプロである理学療法士である石田がデスクワーカーに起きやすい足のむくみのメカニズムとその対策について簡単に解説してみようと思います。
記事を書く機会は初めてのため、なかなか苦戦をしておりますが、今まさに足のむくみに悩んでおられる方に読んでいただけるとうれしいです。
それでは、よろしくお願いします。
「むくみ」のメカニズム
まず最初にそもそもなぜむくむのかということを簡単に説明すると、
人間の身体は体液が60%で構成されており、その内細胞内液が40%、細胞外液が20%と言われています。むくみというのは細胞外液が増えることで起きます。
簡単と言いつつ少し小難しい話になってしまいましたが要は、
「細胞外液が原因」ということです。
通常は血管から水分が染み出して栄養や酸素を細胞に届け、届け終わったら水分が血管やリンパに戻され、そこで老廃物や二酸化炭素を回収してくれます。正しく機能していれば、そのバランスが取れているためむくみは起きません。
しかし、むくんでいる時というのは水分が染み出す量が増えて、戻す量が減り、細胞外液が増えてしまっている状態です。
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足のむくみはふくらはぎが原因
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少し専門用語で説明すると、ふくらはぎの腓腹筋という部分が原因で起きます。ふくらはぎの腓腹筋というのは、身体の水分を心臓、体幹部へ戻すポンプのような機能があります。よく第二の心臓などと呼ばれています。この腓腹筋によるポンプ作用が正常に働けば、基本的にはむくみづらい状態になります。
しかし、長時間の座り姿勢でいることにより、腓腹筋を使う機会が減り、ポンプ作用が機能しなくなり上、臀部や太ももの毛細血管も常に圧を受けているため、正常な血流循環ができなくなるというわけです。
飛行機で起こるエコノミークラス症候群もこの血流循環不良が大きな原因となっています。さらに、お尻の筋肉(大殿筋)、太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)の機能不全が起こることで、歩行にも影響が出ます。
歩くときも、お尻や太ももなどの下半身の筋肉の全体を使って地面を蹴り出したいところを、大殿筋やハムストリングスの機能不全が起こることで、足首のみでの蹴り出しになります。そのため、腓腹筋が常に緊張状態となり、筋肉が収縮弛緩の繰り返しができなくなります。歩いてふくらはぎがむくんだり重だるくなるのはこれが影響しています。
「座りすぎる」とよりむくむ
実はビジネスパーソンは基本的に多くの人が椅子に座った状態での作業を長時間行っているため、座面に当たっている臀部や太もも裏は常に重力による圧がかかっています。意外にも「座っているから大丈夫」という訳にはいかないのです。
この圧が継続することで臀部の大殿筋や腿裏のハムストリングスは、常に圧迫され続け、筋肉周囲の毛細血管が狭くなり血流が低下。阻血状態(血液の流れが妨げられる)が続くことで筋肉の柔軟性が低下し、お尻の筋肉も太もも裏の筋肉も、機能不全が起きてしまいます。
スタンディングデスクを使えればもちろん軽減できますが、どうしても仕事している以上、長時間座ることは免れることができません。良いコンディションを維持するためには、筋肉を動かし、血流を促すために、運動やストレッチが非常に効果的になります。
足のむくみを改善するには適度なストレッチが効果的
むくみを防ぐためには、腓腹筋の柔軟性の改善、腓腹筋の柔軟性を下げてしまう大殿筋とハムストリングスの機能改善をしていく必要があります。そのためには、筋肉を動かし、血流を促す、適度な運動やストレッチを心がけましょう。ここではおすすめのエクササイズを2つご紹介します。
おすすめエクササイズその1
大殿筋、ハムストリングス、腓腹筋を全て伸ばすストレッチ。できるだけ下腹部を太ももにつけるようなイメージで曲げることで、大殿筋やハムストリングスをより伸ばすことができます。①②を片方10回を1セットで行います。
デスクワークで硬くなったり機能不全が起きている筋肉全てに刺激を入れることができるストレッチなので、忙しくてもこれ1種類だけやるだけでも、むくみの原因となりやすい筋肉をリセットすることができます。
①片方の脚を前に出し、身体は前傾しておく
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②お尻を後ろに引き、前に出した脚は伸ばす
(※脚を伸ばしたときにつま先は上を向くようにしてください)
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おすすめエクササイズその2
踵で地面を踏むようにすることで腓腹筋をしっかり伸ばすことができるエクササイズです。足の指も使うため、歩行時の蹴り出しもよりスムーズになります。①〜③2お交互に5回ずつを1セット行います。
①四つ這いの姿勢
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②肘と膝を伸ばしてお尻を天井方向に持ち上げる(Vの時のような感じ)
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③交互にペダルを踏むように、踵を地面の方に押し、もう片方は軽く曲げる
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腓腹筋が機能できる状態になれば、ポンプ作用が働き細胞外液だけが増えることなくむくみは起こりにくくなります。
また、腓腹筋に負担をかけさせないためにも大殿筋やハムストリングスの柔軟性を維持しておくことは非常に重要です。
「足のむくみ」だけにかかわらず、自分の身体の不調や、社員の身体の不調を改善したい、もしくは自社の生産性の関連性をより詳しく知りたいという方は「オフィストレッチ®︎」がおすすめです。
社員の生産性の改善やエンゲージメントの向上の施策として、様々な企業にお喜びいただいておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
「石田 佑也」
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コンディションデザイナー
学生時代から陸上競技を中心にトレーナー活動を開始。神奈川県厚木市の整形外科クリニックにて経験を積んだ後独立。「1分1秒ベストなコンディションで活躍できる世界」を作るために、産業理学療法士としてアスリートだけでなく企業の健康経営の監修やコンディションを提供。
徒手療法や運動療法だけでなく、足と靴から綺麗と元気を与えるためのインソールも積極的に作成(年間100足以上)オリンピアンなどトップアスリートのコンディショニングの知見をビジネスパーソンに転用したコンディショニング方法を発信。DeNAの健康保険組合向けヘルスケア事業の監修も行っている。