#05 介護は「貢献した経験」になる
~過去投稿はマガジンから~
私は、認知症の母の介護をつづけて15年以上経ちます。
今も自宅で歳の母と暮らして、仕事をつづけています。使命感といいますか、いちど介護の経験をしているからこそ「多くの方々とスキルを共有したい」と、社団法人を立ち上げました。
「介護と仕事は両立できる」ということを広く知ってもらいたいのです。
介護でパニックになってしまって、早急に会社を辞めてしまうのは、何よりもったいない。本当は、両立できるのです。
2017年からは、EAP社にて「介護と心のケアの相談」をはじめることになりましたが、ここでも介護経験者だからこそ伝えられる大切なことがあると考えています。
介護は、貴重な経験になります。
それは「(要介護者に)貢献した」という、貴重な経験です。
どうか、その経験を自分の人生やキャリアの中で生かしていって欲しいと思います。
介護をすることは、けっして被害者になることでもなければ、いやなことを押しつけられたということでもありません。
あくまでも前向きに「貢献した」という経験を大切にしてください。
私自身、介護体験を「貴重な経験」として多くの方々と共有し、その経験を生かしていく環境づくりの一助となる仕事に、これからも取り組んでいきたいと思います。
本コンテンツはCOCORO 4号をもとに再構成しています
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著者プロフィール
飯野 三紀子(いいの みきこ)
ウェルリンク株式会社 産業カウンセラー・キャリアコンサルタント。
一般社団法人介護離職防止対策促進機構理事。
企業の人事部経験を経て、人材紹介会社で、キャリアコンサルタントとして従事。要介護4の母を介護しながら、働く人の「心の健康」と「介護と仕事両立」のための支援を行なっている。5人の介護と4人の看取りを経験。