就労支援センターCOLORS(カラーズ) 🍍
自分をひらき、可能性をみつける場所
障がいがあるないに関係なく、みんな生まれ持ったひとりひとりの色がある。COLORSのシンボルはパイナップル。パイナップルは、小さな花の集合体でもある。その名とシンボルにふさわしい、ひとりひとりのリズムと感覚を尊重する、自然体でいられる空間。
COLORSは、JR勝田駅から徒歩20分ほどの住宅街にある。
2階建ての一軒家の中では、木工、ガラス、絵画、アクセサリー制作など、それぞれにあわせた多様な表現活動が行なわれている。利用者のみなさんが、作業や作品の説明を丁寧にしてくれる。
1階のキッチンスペースでは、菓子の製造もしている。
COLORSといえば、"COLORS HOME MADE"というブランドだ。
スプーン型のクッキーやオリジナルのグラノーラ、ドライフルーツなどをつくっている。とても人気で、私もお土産にいただいたことがあったが、就労支援の事業所で作られているとは知らなかった。
そのことを伝えると、
「そう言ってもらえると嬉しいです。福祉とか障がいとかそういったことで制限をかけたくないんです。どんな人であっても社会とつながる場があることが大切で、COLORS HOME MADEはそのための表現方法のひとつです。障がいなどの先入観なしに、ブランドとして純粋に評価してもらえるように意識しています。」と代表の小林さん。
COLORS HOME MADEの商品は、パッケージやデザイン、広報物に至るまでの全てを、COLORSのメンバーが手がけている。先述の表現活動でつくられた作品は、こういった場面でも活用されている。添加物不使用、主に有機栽培や無農薬の素材を使っている商品は、人にも素材にもやさしい製品づくりが掲げられている。
※COLORS HOME MADEの商品は、こちらから購入できます。
見た目も味も、とにかくクオリティが高いので、ぜひ食べていただきたい!
COLORSでは、就労プログラムとして、菓子製造、アート、園芸の3部門がある。自分にあったペースで、作業を選ぶことができる。"自分をひらく"ための表現(アート)が軸になり、その延長として社会との関わりをつくる菓子製造。そして、アートや菓子製造の土台にもなるように、身体や自然と向き合うことのできる園芸部門を設けている。この3つの部門が手を取り合うことで、COLORS HOME MADEが支えられている。
●背景・経緯
2016年設立。代表の小林さんは、美容師の世界から転職で高齢福祉の世界へ。自分が社会につまずいた経験から社会の抱えるジレンマを少しでも解消できないかと、独立。知的・精神・身体の障がいを持つ人の居場所をつくるため、COLORSを立ち上げた。
●大切にしていること
才能ややりたいことがあるのに抑えられているかもしれない誰かにとって、障がいなど関係なく自分を活かせる場所、人や社会とつながってもらえる場所でありたい。働く喜び、生きる喜びを知り、ひとりひとりが笑顔になれること。
●課題
商品を通じてたくさんの方に私たちの活動や背景を知っていただき、自然なかたちで社会と繋がり共生社会を目指すこと。
●支援センターに期待すること
県内の事業所が、どのようなプログラムをおこなっているのか知りたい。
就労移行支援事業 定員16名
就労継続支援B型事業 定員10名
========================================================
話した人:小林広大さん
(株式会社TREE代表取締役、COLORS管理者・サービス管理責任者)
聞いた人:ミヤタユキ(ROKUROKURIN合同会社 代表、現代美術家)
聞き取り日:2021.10.20 Wed.