![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160727404/rectangle_large_type_2_f157f0da39480a126b57f2906fcee9a1.png?width=1200)
Seeds-Hub~産学連携への想いも期待も全部詰め込んだ新しいライフサイエンス・エコシステムについて~
未知の領域を解明し、革新的な知見を創出する基礎研究は、イノベーションの起点です。しかし、不確実性が高く、短期的な収益が見込めないことから、基礎研究への投資は近頃は敬遠されがちです。そのために、研究者にとっては資金や人材の長期的な確保が難しく、新たな知見の創出が困難となっています。すると資金繰りはますます難しくなり、ラボ運営が自転車操業となってしまいます。この様子に、若手研究者には安定したキャリアパスが築きにくいためにに基礎研究への関心が薄れてしまい、人材の確保もますます困難になる、という悪循環に陥ってしまっています。
この悪循環を断ち切り、より良い社会のためのイノベーションに不可欠な基礎研究の持続的な発展と革新を促すためには、基礎研究の成果をわかりやすく社会に示す活動や、産業界と連携した支援の仕組みを構築して、次世代の研究者が安心して研究に専念できる環境整備を整備することが重要です。こうした基盤の構築を支援するためのプラットフォームの一つとして私たちは株式会社AGRI SMILEの中道貴也氏と株式会社Convallaliaの橋本遥氏と共に「Seeds-Hub」を立ち上げました。
Seeds-Hubは、日本における基礎研究の活性化と、その成果を企業の応用開発と結びつけてイノベーションを導くことを目的としています。Seeds-Hubの特徴は以下の通りです。
1,シーズの公開と共有
大学や研究機関から研究者による最新の研究成果や技術情報をオンライン上で誰でもアクセス可能な形で公開します。また、単に研究に関する情報をオンライン上に展示するだけにとどまらないように、オンサイトやオンラインでのセミナーの実施を通し、研究者同士をつなぐための活動を積極的に行います。
2,人材交流と連携促進
研究者同士がつながって共同で研究を行うきっかけを得る場となります。また、企業が自社のニーズに合った研究を見つけ、共同研究やライセンス契約などの協力体制を築くためのマッチングの場としても活用できます。
3,学びの場としての活用
研究者が他の研究者の研究から学びを得たり、イベントやセミナー、交流会などを通じて、研究者や企業間での知見やアイデアの交換を促進します。
このようなプラットフォームは、研究成果が社会に貢献するプロセスを加速させると同時に、大学の研究者にとっても成果を実社会で活用するチャンスを広げる重要な役割を担っています。Seeds-Hubを通じて、基礎研究の持つ可能性を社会に示し、大学や研究機関と産業界との橋渡しを行うことで、研究の新しい価値創造を実現します。日本の基礎研究をもっと元気にするために、日本からもっとイノベーションを発信するために、私たちは、基礎研究を担う若手研究者が安心して未来志向の研究に取り組める環境を築き、また研究成果が社会全体に利益をもたらすイノベーションとして実を結ぶプロセスを支援したいと心から望んでいます。
アカデミアの研究者はどなたでもフリーアクセスが出来ますので、是非ご参加ください!参加のための登録はこちらからです:
https://kyoto-oi-2023.gakkai.online/pre_register/new
文責:鈴木 忍(京都大学)
Seeds-Hub協議会(https://www.kumbl.med.kyoto-u.ac.jp/seeds-hub/)
※営利企業に所属される方々はお問い合わせをお願いします。